★モノの命は人の命より遥かに長く墓場にまでコレクションを持っていくことは出来ませんので、どうしても手元においておきたいモノ以外には手を出さないのが賢明でしょう。モノというのは、それを所有するということ自体よりも、例え所有していなくても、そのモノが存在することと併せてその存在の意味や価値について知っていることの方がずっと大切だという気がしています。勿論、現物がなければ味わえないモノの持つ質感や手触りといったこともモノの大きな魅力だとは思うのですが。
私が手元にある自動車のカタログやモデルカーの画像をアップし始めたきっかけの一つは東日本大震災で大勢の人のモノが失われたのを目の当たりにしたことでした。もしまた大震災が起こってモノ自体を失ったとしてもネット上に画像だけでも残ればモノが存在したことが記録されモノの思い出は残せると考えたのです。
※アメーバのサーバーがダウンして記事/記録が全て消える可能性などまでは想定していません。
★今回は、昨年2013年8月11日のビンテージ玩具記事(パートⅠ)と
昨年2013年10月5日のビンテージ玩具記事(パートⅡ)の
続編 「ビンテージ玩具パートⅢ」です。
●マルサン商店 ウルトラ怪獣ソフビ広告 (国立国会図書館所蔵「東京玩具商報1966年9月号」より)
以下のビンテージ玩具の写真は私の持ち物ではありません。
ここ最近、またヤフーオークションで比較的高額となったモノ達です。モノの価値は個人的な思い入れの度合いなどにも左右されるので高いと思うか安いと思うかは人それぞれでしょう。私が高いと感じるモノでも人によっては逆に安いと思うかもしれません。
全てオークションの画像をそのまま貼ってあります。ヤフオクの画像は一定期間を経過すると全て消えてしまいますので消える前にまた記録しておこうと思います。
しかし、私のブログのカタログやオマケの画像も最近は方々で流用されているようですし(私の自動車カタログ棚シリーズ記事の文章も最近は他で転用されています)、一度ネット上に上がったものは著作権についての議論は残るとしても悪用でない限り転用されても問題はないでしょう。一度ネット上に上げた情報を絶対に転用されないようにすることは難しいのではないでしょうか。
① マルサン商店 1966年 冷凍怪獣ペギラ (落札額 250万1000円)
当時定価:350円。販売時のヘッダー・ビニール欠品。ソフビ怪獣の中では泣く子も黙るマルサン製品。各600体しか造られなかったマルサン1期のウルトラQ怪獣群は特に稀少価値が高く高額なプレミアが付くことで有名ですが、私は専門外のため、これが1期であるために高額なのかよく判りません。個人的にはウルトラQの怪獣達はどれも涙が出る程懐かしいです。でも私のようなサラリーマンには250万は少々高い気もします。まあ250万ですぐに値落ちする新車を買うよりは余程価値があるだろうとは思いますが。しかし、もしこのペギラが街のリサイクルショップに1000分の1の2500円で置いてあったとしても案外買わずに通り過ぎる人が多い気もします。私はリサイクルショップのミニカー100円均一コーナーで1台ウン万円はする大盛屋のミニカーを何台か見つけて驚いたこともありますが、考えてみればミニカーも興味がない人は例えタダでも要らないものだろうと思います。お店の人だってミニカーに興味がなくて価値を知らなければ、高値の付くものも含めて全て100円となる訳です。
② マルサン商店 1966年 ゴロー (落札額 125万1000円)
当時定価: 350円。販売時のヘッダー・ビニール欠品。マルサン1期のゴローは最低300万円以上と聞いていたので、落札金額からすると、これは1期ではないゴローなんでしょうか。
③ ブルマアク ミラーマン 箱付 (落札額92万1000円)
当時定価:不明(未調査)。1970年代に入ってからのヒーロー物も意外に高額です。ミラーマンは1971年、私が小6の時にテレビ放送が始まってますが殆ど見ていなかったので残念ながら個人的には殆ど懐かしさを感じられないキャラクターです。故に私には92万円が高いのか安いのか妥当なのか、どうにもよく分りません。
④ アルプス 1957年クライスラー・ニューヨーカー 箱付 (落札額136万1000円)
当時定価:不明。全長36㎝。アメ車のティンモデルの中で人気が高い旭玩具の1962年クライスラー・インペリアルあたりに比べて遥かに現存数が少なく、箱付完品ならば200万円以上とも聞いていたので、この落札額は意外に安かった気がします。
⑤ 野村トーイ 1964年トヨエース 東芝「名門号」 箱付 (落札額57万1000円)
東芝のカラーテレビ「名門」のノベルティ。全長37㎝。ノベルティにしては、このトヨエース、結構な数が現存しています。但し、これまでに見た中で、これはかなり状態が良いので、落札額はまあ妥当な金額のような気もします。ルーフには高速エスパーのプリントもあり泣かせます。
⑥ 米澤玩具 1959年ダイハツ・ミゼット「江東ダイハツ」 箱付 (落札額36万2000円)
全長20cm。実車ディーラーの江東ダイハツが自社の文字を入れて配布したノベルティのようですが、本体も箱も通常市販品と同じなので、トミカなどに多い所謂2次加工品の範疇に入ると思います。状態が良いので落札額は割安な金額のような気もします。米澤玩具のオリエントAB型3輪トラックの幌付が本体のみなら100万円、箱付なら150万円以上とも言われた10年以上前ならば、このミゼットはもう少し高かったような気がします。
⑦ 萬代屋(現バンダイ) 1958年マツダ丸ハンドル3輪トラックHBR 「箱・説明書のみ」 (落札額26万円)
これは中のクルマがない箱と説明書のみですが、箱の方が中味(本体)より遥かに少ないという例はビンテージ玩具には多く、以前、このマツダの丸ハンドル3輪の中味も入った箱付がヤフオクに出た時は確か50万円台後半だったので箱と説明書がその半額以下というのは意外なバーゲンプライスのような気もします。これの中味だけなら15万円程度でよく見かけますが、この箱を目にする機会はまずないと思います。中味を15万円で入手したとすればトータル40万強という金額で箱付・説明書付の完品1つ出来上がる計算です。ビンテージ玩具にはよくあることだと思いますが、このマツダ丸ハンドル3輪は中味より箱の方が遥かにレアで稀少価値が高いことは間違いありません。
⑧ トミカ32-1番 1971年くじらクラウン 箱付 (落札額40万6000円)
トミカマニアには言わずと知れた白クジラ。噂では関西方面で短期間販売されたと言われますが、真相はどうなんでしょうか。箱のボディカラーを示す丸いプリントは白ではなく通常の渋茶色のままのようです。白丸表示の白クジラ専用の箱は存在しないという話も聞きますが真偽の程は不明です。このクジラは同一金型を使ったトヨタ博物館のものなど復刻製品が多いので(近年の復刻には色合いの異なる白もあります)、オリジナルの白クジラに拘らなければ安価でも入手出来るミニカーです。故に個人的には白クジラに40万以上というのは少々高い気がします。白クジラには当時の日本製シャーシを使用した精巧な偽物があると聞くので、本物の入手に当たっては注意が必要なようです。
⑨ トミカ31-1番 トヨタEX-7 蛍光オレンジ 箱付 (落札額25万1000円)
これもトミカマニアには有名なレアモデル。通常品なら100分の1位の価格で箱付ミントが入手出来るのではないでしょうか。私は安価な通常カラーを持っていれば十分かなという気がします。
★オマケ(その1): 円谷プロダクション・ウルトラQ「ペギラが来た!」 (後半)
1966年(昭和41年)1月30日/TBS放送
★オマケ(その2): 円谷プロ・ウルトラQ「五郎とゴロー」 (後半)
1966年(昭和41年)1月9日/TBS放送