★1976年 ポルシェ930ターボ スーパーカーブームの時代 ~自動車カタログ棚から 050 | ポルシェ356Aカレラ

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★「自動車カタログ棚から」 も今回で50回目。ラグタイム番長さんのブログ「レコード棚からひと掴み」から思いついたタイトルで今年2012年6月初めに始めて約3ヵ月で50回ということは、このペースでいくと半年で100回となる計算。少々ペースが速く、飛ばし過ぎた感があります。一つの記事をUPするまでには実はかなりの時間と労力がかかっていて、そのために睡眠時間まで減ってしまっているので今後は長く続けるためにも少しペースダウンしようかとも思っています・・・。

★ポルシェ930ターボ というと、少年ジャンプ連載の漫画「サーキットの狼」が火付け役となった1970年代後半のスーパーカーブームを思い出す人も多いはず。ブーム最中にデビューしたポルシェの旗艦であり、カウンタックなどと並びスーパーカーの代表格といえる1台だった。漫画サーキットの狼では主人公 風吹裕矢のライバル早瀬佐近が73カレラの後に930ターボに乗っていた。
1970年代後半の日本だけのスーパーカーブームはファッドな一過性の社会現象だった。当時、スーパーカーにカメラを向けた少年達の果たしてどの位が今でもクルマ好きかは判らないけれども、あのブームに触発されてクルマに興味を持った人は恐らく多いはず。スーパーカーブームが、大勢の日本人の目をクルマに向けさせたことは間違いないだろう。私は当時既に高校生になっていて、クルマよりもビートルズに夢中だったのだけれど、あのスーパーカーブームのあまりの世の中の騒ぎが元々好きだった私のクルマへの情熱を再燃させるきっかけとなった。

★1973年のフランクフルトショー にBMW2002ターボと共に展示された初めのポルシェターボ(プロトタイプ)は2.7リッターエンジンにターボチャージャーを組み込み280psで最高速度280km/hとアナウンスされた。
翌1974年のパリ・サロンで市販型の930ターボが発表され、市販型では3リーターエンジンとなり圧縮比が低目に設定されるなどでプロトタイプより性能は落とされたが、それでも、260ps/35.0kgm、最高速250km/h以上というのは当時としては驚異的なスペックだった。
ポルシェ930ターボ(930はポルシェの開発コードナンバーで車名は初期を除き911ターボ、アメリカ仕様の初期は911ターボ・カレラとも呼ばれた)は、1989年に964にモデルチェンジするまでマイナーチェンジをしながら実に15年間も生産される長寿車となった。初期は3リッター、1978年型からは3.3リッターとなり、ミッションはポルシェシンクロ4速で1989年の最終型のみボルグワーナー製5速となった。熱線ガラス・自動調整空調・パワーウインド・4スピーカーステレオ等が標準で付き、スパルタンではなく快適に飛ばせるスーパースポーツでもあった。930ターボといえば加速の凄まじさが語り草だが、初期の3リッターであっても特に3500~5000rpmの加速は強烈で異次元の世界を味わえるクルマであった。

【主要スペック】 (1976年ポルシェ930ターボ)
全長4291㎜・全幅1775㎜・全高1320㎜・ 空冷水平対向6気筒SOHC 2994cc ・燃料供給装置 ボッシュKジェトロニック+KKKターボ・最高出力260ps/6000rpm・最大トルク 35.0kgm/4200rpm・車両重量1195kg・トランスミッション4速MT・フロント7J×15(185×70VR)・リア8J×15(215×60VR)・最高速 250km/h以上・0→100km/h加速5.5秒・0→1000m加速24.0秒・正規輸入代理店三和自動車 国内定価1350万円

★スーパーカーブーム時代のフォトカードから
※スーパーカーイベントがどこかの野球場?で開催された時の写真
$1959PORSCHE356Aのブログ-930

$1959PORSCHE356Aのブログ-930茶色写真

※930ターボのグループ4レーシング仕様 485ps・最高速300㎞オーバーの934ターボ
$1959PORSCHE356Aのブログ-934写真

★1975年(昭和50年)8月発行 1976年ポルシェ911系総合カタログ(英語版/大判32頁+スペック表)
$1959PORSCHE356Aのブログ-930ターボ表紙

※930ターボ掲載頁を抜粋
$1959PORSCHE356Aのブログ-930ターボ中1(2台)
$1959PORSCHE356Aのブログ-930ターボ中2(黄緑)

※初期の930ターボはサラブレッドをイメージしたブラウンがイメージカラー
$1959PORSCHE356Aのブログ-930ターボ中3(茶色)

$1959PORSCHE356Aのブログ-930ターボ中8(茶色見開き)

$1959PORSCHE356Aのブログ-930ターボ中4(室内)

※右下の写真に、ターボのダッシュボードにはオーナー個人のネームが彫り込まれると説明されている。
$1959PORSCHE356Aのブログ-930ターボ中5(右下ネーム)

$1959PORSCHE356Aのブログ-930ターボ中7(ターボ説明)

$1959PORSCHE356Aのブログ-930ターボ中6(RSR)

$1959PORSCHE356Aのブログ-930ターボ中9(レーシング)

※裏表紙
$1959PORSCHE356Aのブログ-930ターボ裏表紙


★オマケ(その1): EBBRO製 1/43スケール ポルシェ911ターボ
実車の持つ迫力を上手く表現した傑作、タータンチェックのシートも再現されている。
1959PORSCHE356Aのブログ-エブロ前

$1959PORSCHE356Aのブログ-エブロ後


★オマケ(その2): MINICHAMPS製 1/43スケール ポルシェ911ターボ
精密感抜群だがEBBRO製に比べると線が細く迫力に欠ける印象
$1959PORSCHE356Aのブログ-ミニチャンプス前

$1959PORSCHE356Aのブログ-ミニチャンプス後ろ


★オマケ(その3): MINICHAMPS特注ターボセット 1/43スケール 1976年 ポルシェ911ターボ
上に掲載のMINICHAMPSとはリアウイングが異なる930ターボ初期タイプ
$1959PORSCHE356Aのブログ-ターボセット前向き

$1959PORSCHE356Aのブログ-ターボセット後ろ向き