★「自動車カタログ棚から」の第1回で2代目クラウン タクシーを御紹介したので、今回はその続編として3代目から5代目までのクラウン タクシーをピックアップします。
★3代目クラウン(50系) は、1967年9月~1971年2月の3年半程の短命だった。1950年代の白いジャガーサルーンの成功に触発されたと言われる、オーナー向けの「白いクラウン」のコピーが有名でトミカ等のミニカーも白色カラーが売られていたのも懐かしい。この世代で初めて2ドア・ハードトップボディが追加された。なお、この3代目までの正式車名は「トヨペット・クラウン」だった。
●3代目クラウン タクシー カタログ
(左:前期1967年、右:後期1970年)
●1967年9月発行 クラウン タクシー カタログ(12頁)
※同上、中頁から
●1970年5月発行 クラウン タクシー カタログ(3つ折6頁)
※同上、中頁から
★4代目クラウン(60系:通称クジラ) も1971年2月~1974年10月の3年半程の短命だった。スピンドルシェイプと言われる丸みを帯びた70年代的な先進的なスタイリングが現在の目で見れば新鮮なのだが、奇をてらわずあくまでコンベンショナル/オーソドックスなセダンであることが求められた社用・公用車としては敬遠されることとなり販売は低迷した。前期型のボディ一同色の一体型の前後バンパーも実用上は不評だった。
初代の観音開き時代から長く親しまれたトヨペット クラウンの車名は、この4代目クジラから「トヨタ クラウン」となった(現在でもトヨペット店としてディーラー名としては残っている)。
私が1978年に警視庁 鮫洲運転免許試験場で実技試験を受けた時のクルマがこの4代目くじらクラウンだったことが懐かしい。その頃の教習車は4代目と5代目のクラウン及び230系と330系のセドリック/グロリアが大半だったのだが、教習車の写真を1枚も撮らなかったことが今となっては悔やまれる(街を走るクラウンタクシー等の写真も残念ながら同様に1枚も撮っていない)。
●4代目クラウン タクシー カタログ
(左:前期1971年、右:後期1973年)
●1971年2月発行 クラウン タクシー カタログ(3つ折6頁)
※同上、中頁から
●1973年11月発行 クラウン タクシー カタログ(12頁)
※同上、中頁から
★5代目クラウン(80系・排ガス規制適合後は100系) は、1974年10月~1979年9月の丸5年間生産された。4代目60系クジラの失敗を踏まえて、極めてオーソドックスなスタイリングに戻った。5代目も今年でデビューから既に38年の時が経つが、このクラウンあたりから後は個人的にはあまり古いクルマという感覚がない。
●5代目クラウン タクシー カタログ
(左から、1974年10月、1975年11月、1976年11月、1978年2月、手前の青枠は1979年3月発行の最終版)
※1974年10月発行版の中頁から
※1975年11月発行版の中頁から
※1976年11月発行版の中頁から
※1978年2月発行版の中頁から
【追加画像】
1976年頃?のタクシー写真(左側に5代目クラウン、右側には230と330が列をなしている。周りには、初代セリカLB、2代目カローラ、510ブルーバード等の姿も見える)
●1967年3代目 白いクラウンTVコマーシャル(山村聰)
●1971年4代目くじらクラウンTVコマーシャル
(山村聰+当時の私は天地真理ファンでサユリストではなかったが25歳の吉永小百合が可愛い)
●1975年5代目 美しい日本のクラウンTVコマーシャル
(山村聰+30歳頃の吉永小百合が何とも美しい)