8/1(木)灼熱の京都―汗と渇きのぶらり旅 2日目〜その5~ | ちいたろうのお出かけ日記

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いつかはあなたの住む街へ,行くかもしれません~♪。

 NIE京都大会はパネルディスカッション、次回開催地主管社・神戸新聞社あいさつと続きます。その中で、来年は阪神・淡路大震災から30年とありました。
「もうそんなに経ったのか」
大好きな街が変わってしまってから30年。それが、よい街に変わってきたことを祈らずにはいられません。
 終了予定は17:20でしたが、なにしろ、約1,200人が参加しているようなので、会場から出るだけでもひと苦労。ようやく会場から出られたのは17:40すぎでした。会場の周辺は、一斉に建物から吐き出された参加者であふれています。近くのバス停は、ずいぶんたくさんの人が並んでいました。
「近くに宿が取れたのはラッキーだったなあ」
何しろ、私は宿舎まで歩いて帰ることができるのです。途中、私を抜いていった市バスは、満員状態でした。
 東大路通を下っていくと、左側にこんもりとした緑が見えてきました。「満足稲荷神社」という神社のようです。


「面白い名前だな」
そう思って由緒を調べてみると、豊臣秀吉がこの神社を伏見桃山城の守護神として勧請し、その御加護に満足したことに由来すると伝えられているとのこと。その後、5代将軍 徳川綱吉が現在地に遷祀したとありました。


 京都では、ちょっと歩いただけで歴史上の有名人物の名前をたくさん見かけます。この街にはいったいどれだけの歴史が詰まっているのでしょう。
 さらにこの神社のサイトを見ていると、「神幸祭/行列巡行」というのがあり、面白いことにこの行列巡行の一般参加者を募集するようです。募集するのは、狐巫女と狐のお供で、それぞれ10名ずつ。狐巫女は女性が巫女の衣装で狐のお面をかぶり、狐のお供は男女問わず、裃の衣装を纏ってこちらも狐のお面をかぶって行列巡行するというのです。
 以前のこの祭りの様子が動画で載っていましたが、なかなか不思議な光景。参加費3,000円を支払って参加すると、衣装一式は神社から貸し出してもらえるそうです。
 募集案内の一番下に、「なお申込多数の場合は(ご用意可能な衣装の数量に限りがあるため)抽選とさせていただきますのでご了承ください。」とありましたが、京都に住んでいたらぜひ参加したいと思うのでした。
 境内には茅の輪がありました。


「そういや、今年はまだやっていなかったな」
せっかくなので、8の字に歩いてくぐらせていただきます。これも大事な夏の風物詩です。


 宿舎に戻る途中、三条通との交差点のところで「大衆酒場」と書かれたのれんを見かけました。


「この店、やっているのだろうか?」
と思っていると、男性がひとり、引き戸を開いて入っていきます。
「なるほど、やっているのか」
でも、今夜は前回京都に来たときに気に入った居酒屋たつみさんへ行ってみるつもりです。宿に荷物を置いたら、歩いて四条河原町を目指します。
 歩いていると、昨日は気づかなかったのですが、京阪三条駅の近くで学校の校舎のようなものの上に何か不思議な建物が載っているのが見えました。


「あれ、もしかして今日の基調講演で話していたやつかな?」
日本の学校制度は1872年(明治5年)にできるのですが、京都ではそれ以前に、住民たちが自分たちの手で学校(番組小学校)を作ったという話を聞いたばかり。そしてその学校に、櫓を設けたという話を聞いたばかりです。
 見えたのは、旧京都市立有済小学校の校舎で、上にある太鼓望楼は、木造校舎を建て替えたときに移築したもの。番組小学校の小学校にこのような望楼が建てられたそうなのですが、今ではこの旧有済小学校のものだけ残っていて、国の登録有形文化財となっています。
「話を聞くのも、大事な体験なんだろうな」
 知識があるからこそ発見できたり、その価値に気づけたりする。私もまだまだたくさんの体験が必要なようです。

 三条大橋を渡り、先斗町を歩いて四条河原町へ。この時間になっても熱いのもそのはず。今日は京都市で38.3度を記録したようです。


 居酒屋たつみさんに着いてみると、本日木曜日は定休日。仕方がないので、近くにあった三木半というお店に入ってみました。こちらは、きちんと座って飲めるタイプのお店。まずは生ビールをいただきながら、何にしようかと思案します。


 ちょっと予算オーバーのような気もしたのですが、造り盛り合わせを注文。お刺身をお造りと言って出すところに、「こっち(関西)に来たなぁ」と感じます。」


 海から遠い京都の街。でも、そんな心配は無用です。お刺身はもちろんのこと、一つひとつ何を食べても美味しいのです。そういえば、京都では美味しくないと思う食べ物になかなか出会いません。

 当然のことながら、生ビール一杯だけではとても足りません。菊正宗の常温をひと口追加して、ひと切れの今シーズン初めての鱧をいただきます。

 そのあまりに美味しさに上機嫌になったのか、店を出る時に、入り口のところの段差で足をひねってしまいました。
「しまった」
きっと、浮かれすぎていると教えてくれたのでしょう。とりあえず今のところ、腫れたり色が変わったりはしていません。今日は様子をみて、明日の朝、足が腫れているようなら病院で診てもらうことも考えなければなりません。
 蛸薬師通を曲がり、ずっと行ってみたかった都そばでそばを食べて、今日のシメとします。


 足の様子は、とりあえずは歩けそうです。再び三条大橋を渡り、今日は孫橋湯という銭湯へ行きます。こちらは昔ながらの番台の銭湯。本当はじっくり湯につかりたいところですが、ひねった足を温めるのもあまりよくないと思い、さっさと上がって宿舎で涼むことにします。


 明日の予想最高気温は39度。暑さとの厳しい戦いはまだまだ続きそうなのでした。