4/28(日)e-道再申請 香港の旅 2日目~その1~ | ちいたろうのお出かけ日記

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 目が覚めると、窓の外から雨音が聞こえるのに気がつきました。旅の途中のこんな日は、コインランドリーでの洗濯日和です。7:42に宿舎を出て、宿舎から少し歩いたところにあるコインランドリーに行くと、中には先客がいました。私よりも年上の、どうやら夫婦のようです。


 支払いの機械を操作していたのは男性で、女性が彼に対して何やら言っています。日本人にも似た顔立ちなので、地元の方でしょうか。
 ひと声あいさつをしてから店内に入ると、廣東語で何やら話しかけられました。当然のことながらさっぱりわからないので、英語で「廣東語はわからない」と伝えると、今度は英語で「使い方を知ってるか? やり方を教えてくれ」と言われました。
 男性と一緒に一つひとつ確認しながら操作して、機械をスタートさせます。コインランドリーの使い方がわからないと言う割には、ちゃんとオクトパスカードも持っていました。
「まぁ、日頃コインランドリーを使わない人なら、香港の人でも知らないかもしれないなぁ」
 ひと通り操作が終わると、男性は私に「アリガト ゴザイマス」と言いました。どうやら私が日本人であることはバレバレだったようです。
 奥さまらしい女性は、
「あなた日本人?」
といった感じで話しかけてこられたので、こちらも「どちらから?」と聞いてみると、「US」とのこと。なるほど。道理で英語でのやり取りがスムーズなはずです。
 洗濯機を回している間にごはんが食べたいので、夫婦には「Have a nice day」とひと声かけて店を出ると、ちゃんと「YOU TOO」と返ってきました。


 「紅茶」という、なかなかストレートな名前の茶餐廳に入ってみます。席に案内されて、醒晨早餐と書かれたセットメニューの中から鮮味仿鮑魚絲火腿通粉を選んで注文してみました。鮑(=アワビ)の文字が入っていますが、まさか茶餐廳の朝ごはんに本物の鮑が入ってはいないでしょう。この仿の字には「真似る」という意味があるようなので、アワビに似せた何かということなのかもしれません。


 マカロニなんて、何かのサラダに入っていれば食べますが、こんな風にスープにたっぷり入ったものは、こちらにでも来ないとなかなか食べません。普通のハムも美味しいのですが、この白っぽいのもまた、なかなかの歯応えで美味しいハムです。これが一体何なのか、さっぱり見当もつかないのが悲しいところ。そして、マカロニももちろんですが、スープもなかなか好みの味でした。


 そして何より、このパンが美味しい。バターも豊かな味わいで、パンの小麦の甘さとぴったりマッチしています。


「明日も食べようか」
 そんなことを考えてしまうほど。こんな店が星の数ほどあるのだから、香港の茶餐廳めぐりはやめられません。
 頃合いを見計らってコインランドリーに戻ります。ちょうど、さっきの夫婦が洗濯物を乾燥機に移しているところでした。
 茶餐廳に行く時に「Have a nice day」と言ってしまったのに、また会ってしまうのはちょっと気まずい気もします。とはいえ、こればかりは仕方ありません。
 コインランドリーのドアを開けて、「ただいま」「おかえり」なんていうやり取りを英語でする。
「朝から英会話教室かよ」
と思わず笑ってしまいました。
 私も乾燥機を回して、夫婦よりも先に終わらせて店を出ます。英会話教室なら、ちゃんと「Nice talking to you」と言って会話を終わらせて宿舎に向かいました。
 しかし、朝から英語でやり取りしなければならなくなるとは想定外でした。国内にいれば、「私は英語ができないんです」と言い訳もできますが、海外ではそんなことは通じません。できるとかできないではなく、何とかするしかないのです。
 宿舎に戻り、乾かした衣類を置いたら再び出発。9:35頃、尖東站から屯馬綫に乗ります。


 今日はX(旧Twitter)で見かけた藍地というところへ行ってみることにしました。懐かしい街並みが残っていると紹介されていたので、気になっていたのです。
 藍地へ行くには屯馬綫の天水圍站で降りて、輕鐵に乗り換えると行けるようです。その天水圍站あたりをGoogle Mapsを見ていると、駅の近くに聚星樓というものが見つかりました。英訳したものを見ると、Tsui Sing Lau Pagoda。パゴダというからには、何かの仏塔であることが想像できます。どうせ輕鐵に乗り換えるために降りるのですから、ちょっと覗いてみるのもよさそうです。


 駅を出ると、聚星樓はすぐに見つかりました。ひときわ目立つ、石造りの塔がそれでしょう。


 塔の上には登れないようですが、中にあった説明書きによれば、この6角形のパゴダは建てられてから600年ほどが経っているとのこと。パゴダの前にあった地図には屏山文物徑とあり、英語で「Heritage Trail」と書かれていました。このあたりにいくつもの歴史的な建物があるようです。たまたま電車を降りてこんなものに出会えるとは。だから旅というのはやめられません。


 この地図を持って歩いてみようと思い、写真に撮ってはみたのですが、パゴダにいた係員のおばちゃんが持っていくように勧めてくれたパンフレットにも同じ地図がありました。廣東語と英語のみの表記なので、これを読むのは大変そうですが、地図だけならどうってことはありません。
 地図を見ていると、屏山文物徑を辿っていけば、輕鐵の別の路線の屏山站に出るようです。こちらからも藍地站へは行けるようなので、藍地の前に屏山文物徑を楽しむことにします。