2/23(金・祝)キタキタ秋田になんで来た?! 1日目〜その1~ | ちいたろうのお出かけ日記

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 世の中には、「陸マイラー」と呼ばれる人たちがいます。飛行機に乗ると特典として付与されるマイルを、飛行機に搭乗する以外の方法で稼ぐ人たちのことです。
 私はそんなに飛行機に乗るわけではありませんし、陸マイラーでもないのですが、ふと、「今、マイルの残高ってどれくらいだろう?」と思ってANAのアプリを立ち上げたのが今回の旅の始まりでした。
 ANAのカードにPASMOがついていることから、これを通勤の定期券にしています。つまり、定期代を支払うのにこれを使っているので、少しはマイルが貯まっているのではと期待しながら見てみると、マイルの残高は意外にも13,000マイルほど。こんなのを見るとつい、「これでどこかへ行けないかな?」と考えてしまうのが私の悪い癖です。
 ちょうど2月には、天皇誕生日の3連休があります。この期間にマイルで飛べるところはないだろうかと、サイトをチェックしてみると、終日満席だったり、空席があっても使いにくい時間の便にしかなかったりする路線が多かったのですが、羽田ー秋田便なら、朝イチの便で行って最終便で戻ることができそうです。しかも、ローシーズンで、必要マイルは10,000マイル。
「よし。秋田へ行ってみよう」
 秋田市内へは、過去に一度しか行ったことがありません。それも、観光ではなく用事で行っただけ。その時にしたことなんて、せいぜいババヘラアイスを食べたことくらいです。
「まぁ、県庁所在地なんだし。何かしらあるでしょう?」
 安めのホテルも確保して、とりあえずは予約完了。あとは、秋田について調べるだけです。
 さっそく、kindleで秋田の旅行ガイドを見てみると、最初に紹介されていたのは角館。「四季折々の姿も格別な美しさ みちのくの小京都へ」なんていう、なんとも魅力的なフレーズが並んでいます。
 しかし、空港から角館へ行くには、秋田市とは逆方向。しかも、乗合タクシーで1時間かかると書いてあるではありませんか。
 ページをめくっていくと、乳頭温泉、田沢湖、大曲……と魅力的な場所が次々と紹介されているのですが、どこも空港からかなり離れています。そして、それらのどこへ行くにもバスの便がないのです。
「しまった。見通しが甘かったかもしれない」
 さらにページをめくっていくと、「秋田タウン」とありました。これですよ、これ。
 最初に竿燈まつりが紹介され、次にグルメ。見どころはというと、どうもパッとしません(個人の感想です)。
「秋田って、もしかして地味なんじゃないか?!」
 こうなると、現地でどれだけ楽しみを見つけられるか。旅人としてのスキルが求められそうです。


 令和になって天皇誕生日となった2月23日の東京は、冷たい雨が降っていました。長い傘を持ってリムジンバスに乗り、羽田空港へ向かうと、保安検査場には長い列ができています。3連休ということで、遠くに出かける人も多いのでしょう。
「これに並ぶのか……」
 所要時間はというと、たかだか10分か15分。テーマパークのキューラインに比べれば、どうっていうこともないのですが、旅の始まりがこれだと気持ちが盛り上がりません。それでも、これをクリアしなければ出発できないのです。諦めて並ぶことにします。


 ラウンジでひと息ついてから、地の果てにも思えるような南ピアの一番先にある68番搭乗口へ行くと、すでに改札が始まっていました。


 予約をした時点では、窓側席はすべて埋まっていました。それが前日の木曜日になって、1席空きが出たのです。
 2−3−2のシート配列の767。隣の席は、幼児連れのマークがついています。
「もしかして、子どもがいるから予約変更した人がいるのかな?」
 けれども、子どもがそこまで苦手ではないと思っている私なので、迷わず窓側席に変更したのでした。
 小さい子を連れていると優先搭乗ができるのですが、この席の乗客はそれをしなかったようです。
「どんな子が来るのかな?」
 むしろ、そちらの方が楽しみです。
 乗ってきたのは、2歳くらいの女の子を連れたお母さん。お腹が空いているのか、
「たまごやき、たべたい」
と訴える娘にテーブルを出してお弁当を食べさせています。それでも、「(テーブルを)閉めなきゃいけないからね」と言い聞かせ、ドアクローズまでに食事を終わりにしていました。
 いつでもスマートフォンを触っていないと落ち着かないような時間の区別がつけられない大人もいる中で、小さいうちにきちんとこういった分別をつける子育てをしている母親の姿に、「すごいなあ」と感心してしまいます。
 定刻7:50発のNH401(JA610A)は、定刻通りにドアが閉まり、7:55にプッシュバックで68番スポットを離れました。


 C滑走路とも呼ばれるRWY34Rに向かうと、前回羽田空港を利用したときは左側の席に座ったので気がつきませんでしたが、敷地の隅に焼け焦げた残骸のようなものが置かれているのに気がつきました。1月2日の事故のものでしょう。
 どの航空関係者も同じ思いでしょうが、これからも安全に飛行機が飛び続けられるようにと願わずにはいられません。
 8:08にRWY34Rを離陸すると、ものの数秒で飛行機は雲の中に入ってしまいました。今日は地上の景色は見られそうにありません。それでも、一面の雲が広がる風景を楽しみながら、一路秋田空港へと向かうのでした。