They are back...! | ロンドンつれづれ

ロンドンつれづれ

気が向いた時に、面白いことがあったらつづっていく、なまけものブログです。
イギリス、スケートに興味のある方、お立ち寄りください。(記事中の写真の無断転載はご遠慮ください)

 
なんてことだ、ヤツらが戻ってきた!
 
やっと朝の呪いの苦行が終わったかと思っていたのに…。
 
今朝は起きたら雨が降っていた。 ここ数日は早朝の庭のパトロールはもうしていなかったのに、この天気ならもしや…と思って庭に出たら、いるわいるわ、あの嫌なヤツらがぞろぞろウヨウヨ這っているではないか…!
 
しかもまるまる太って長い奴が…。
 
 
やっぱり、いなくなったのではなかった。何らかのワケがあって隠れていただけだったのだ。
 
私は背中にゾワゾワするものを感じながら、手袋とビニール袋を取りに部屋に入り、覚悟を決めて庭に戻ってきた。
 
こうなったら、もう、捕るだけである…。嫌でもなんでも、放っておいたらまた大事な花が丸坊主になるまで食べつくされるだけだ。
 
お前だ! ほら、そこにもいた! 大事な紫の花の鉢には、さっとみただけで7-8匹の大きなキラー・スラッグがとりついて食べている。 いっぺんに2匹つかんでビニール袋に入れた。もはや、手袋をしていれば、ナメ〇ジをつかむことは平気になっている私である。慣れとは恐ろしい…。
 
少なくとも、奴らはゴキ〇リのように、急に身をひるがえしてこちらに走ってくる、というようなことはしない。マダラカマ〇ウマのように、ピョーンと跳躍してこちらの膝に飛び乗ってきたりもしないのだ。
 
ということで、これが今朝の収穫である…。大小合わせて、少なくとも、40匹は入っている。
 
 
 
数日前までは、この左側の袋、つまりせいぜい1-2匹しかいなかったのだ。それが今日のこの量は…。 どっしりと重いほど捕れたのである。左側は、手袋を脱ぎ捨てた後、さらに2匹見つけたので、手袋の中に閉じ込めて結びました。
 
 
 
これら、2-3日分のナ〇クジを、さらに大きな青いビニール袋にまとめていれて、夫に「次のごみの日に、必ず捨ててよ!」と頼んでおいた。この袋いっぱいナメ〇ジが入っていると思うと、ぞっとするのである。早く捨ててほしい。
 
すぐ隣にあるFood waste onlyと書かれた緑の容器に茶色いものがいっぱいついているのは、泥ではない。夫考案の、カリーパウダーなどがはいった激辛の香辛料の粉であって、キツネよけである。
 
 
我が家の隣家の庭には、毎日ゼイゼイ、コンコンとせき込む古狐が棲んでいて、そいつが我が家の生ごみをあさるのである。 この容器にはちゃんとロックがついていてそう簡単には開かないようになっているのだが、それをうまいこと開けて生ごみを庭中に散らかすのである。
 
朝起きたら、鳥の骨だの、玉ねぎの皮だのが、庭いっぱいに散乱していることを想像してみてほしい。ロンドンのキツネは、こういうことをするので害獣として人々に嫌われている。日本のカラスとおんなじ、いや、もっとタチが悪いかも。アーバンフォックス、都市のキツネは庭に蚤やダニを落として歩くので、ペットにも害がでるのだ。
 
ナメ〇ジも困るが、キツネにも困っているのである…。
 
 
 
ハンギングバスケットの花は、ナメ〇ジもここまでは上がってこないので、無事だった。良かった。
 
 
 
 
 
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さて、こちらは2階の窓から見たところ。池のある方の庭である。
 
数週間前に、小鳥に餌をやるための小皿をそちら側の外壁に取り付けたのである。
 
我が家は猫がいるので、通常の高さの餌やり用のポールなどでは、鳥が狙われてしまう。
 
なので、なんの取り掛かりもない壁の、うんと高いところに餌皿をつければ、猫からは安全である。リスも垂直の壁を上ってきて餌を奪うことはできないだろう。
 
 
最初の1週間ぐらいは、鳥も餌に気づかず、まったく食べに来なかった。が、先週あたりから気が付いたのだろう、スズメやブルーティッツ、こまどりなど、かわいらしい小鳥がきては、餌をついばむようになって、カーテンの陰からひそかに観察しては喜んでいたのだ。
 
 
 
ところが、今日。
 
夫が私のところに来て、They found it....というではないか。 
 
誰が何を見つけたって? と私が聞くと、Sky rats!というではないか。
 
そう、空のネズミ…つまり、鳩である。 
 
ロンドンの人は鳩を嫌う。 ハトは、公共の場所で横暴にふるまい、フンをまき散らし、害にしかならないというのである。 メアリー・ポピンズの映画で、「鳩に餌をやって。一袋2ペンス…」とうたっているメルヘンは、ロンドンの公園ではあまり見かけない。
 
外にテーブルを出してスパゲティなどを食べていると、鳩が数羽、あっというまにテーブルに着陸し、皿のスパゲティをつついたりするのである。 小鳥がパンくずを拾うのと違って、彼らは傍若無人なのである。
 
イギリス人は動物に優しいので、公園のリスなどもかなりずうずうしいが、鳩が皿に足を突っ込んだりするのは辟易するのだ。
 
糞害もひどいので、みな自宅のバルコニーに鳩がこないように水鉄砲などでガードしているというのである。
 
その鳩めらが、ついに我が家の小鳥用の餌を見つけた、というのだ!
 
なんと、3羽のでっかい鳩が小鳥を追い散らし、あっというまに餌を食いつくしてしまった、これからはアイツラが毎日やってきて、小鳥の餌を食べつくすだろう、と夫は言う。
 
くっそ~~! 鳩に食わせるために餌皿を設置したんじゃないぞ!と夫は怒る。彼はずうずうしい鳩がきらいである。 
 
 
私だって、餌は小鳥に食べてもらいたい。鳩が来るたびに威嚇すればよいのか。1日中、窓を見張っていてそんなことはしていられないだろう。これはもう、防ぎようがないかのように思える…。
 
しかし、はた!と思いついた。 東京の実家では、大きな鳥がみな小鳥用の餌を食べてしまうので、鳥かごを庭の木につるしてその中に餌をいれた。 そう、小鳥だけが入れる隙間のかごである。 そうすれば、尾長やカラスといった大きな鳥は、小鳥の餌を奪うことができない。
 
夫はさっそく、設計図を描いて、なにか鳩が入りこめないようなものを作るつもりらしい。
 
小鳥だけが入ってこられるような、ネットか金網のようなものを、餌皿のまわりに張り巡らすのだ。見た目は悪くなるけれど、仕方がない…。
 
 
やれやれ…。
 
ナメ〇ジ、キツネ、鳩…。 
 
どれも人間にとって都合の悪いことをするから、害〇〇と呼ばれるが、彼らだって生きるためにやっていることだと言われればそれまでである。
 
しかし、人間も含め、生き物はすべてテリトリアルなものである。
 
自分のテリトリー内で、自分の嬉しくないことをする相手は追い出しにかかるに決まっている。
 
人間だって、そうすることは自然のなせる業といえるだろう。
 
 
だれだって、ベッドの中にクモがはいってきても、平常心で眠れるだろうか? 否である。
 
畑やガーデンを荒らす害虫は、駆除されるものだ。凶悪な薬を使うわけじゃない、手袋はめて拾って歩くのが関の山である…。 網をかけて、入ってこないようにする、消極的手法である。
 
さあ、根比べ、知恵比べ。
 
どちらが勝つかな?