誹謗中傷をAIで防げるか… | ロンドンつれづれ

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SNSがこの世に出てから、同時に生まれてきた双子の悪魔、「誹謗中傷」は、人間の醜さを余すところなくさらけ出して、社会問題化している。

 

法を厳しくしても、トラッキングをしやすくしても、一向に減る気配はない。

 

ジャニー・喜多川の性犯罪に関して昨年の3月にこのブログでBBCの番組を取り上げた時も、被害を訴える人たちを嘘つき呼ばわりし、私に「弱者のいうことならなんでも信じるのか」とからんできた人がいたが、自分では正義感のつもりなのだろう。

 

ついこの間BBCのモビーン・アザー氏が来日し、フォローアップ番組を制作した。それもこのブログでご紹介したが、東山スマイルアップ社長が、誹謗中傷について「皆さんの表現の自由」があるから、とめられないということを言っていて、その認識の軽さにちょっとびっくりした。しかも、被害者に対する誹謗中傷が大きな原因で自殺者を出した後のインタビューである。

 

自殺した被害者のご家族によると、「虚偽の被害申請をする人がいるからメディアも確認を取ってから報道しろ」というようなことをスマイルアップの事務所が発表した後、誹謗中傷は一段と苛烈になり、数も増えたということだが、性虐待の被害者に対し2次加害を煽るようなことをした事務所の罪は重い。さらに、いまだに一部ファンの暴走を「表現の自由」などという言葉で容認しているとは。「被害者救済」を声高に叫んでいる事務所として、自殺者を出してしまったということは取り返しのつかないミスだが、東山社長にはその自覚が無いようである。

 

本来であれば、スマイルアップとして誹謗中傷に対する被害者の裁判の費用はすべて引き受けけて、自分たちのファンの態度を徹底的に改める姿勢を見せるべきなのに、まったく反対のことをしているではないか。

 

 

スマイルアップ社の今の姿勢、そして被害者救済がどのように行われているか、日本のメディアはほとんどフォローしていない。熱が冷めればサーッと手を引くのが日本のメディアなのか、あるいはまた新たな忖度なのか、あるいは国民があっという間に興味を失ったのか。 またもや、BBCによって、鋭く切り込まれた形だ。

 

 

ところで、誹謗中傷は一般人のSNSだけではない。 三文週刊誌のいい加減な記事も立派な誹謗中傷だ。これは今に限ったことではないが、相手が皇室であっても行われる。数年前の眞子さんの結婚の際のひどい誹謗中傷には、多くの一般人が踊らされ、間違った「正義感」をふりかざして人権侵害のレベルの誹謗中傷が横行していた。それを批判した眞子さんに対し、一部メディアのヘイトともいえるような誹謗中傷やストーキングなどの人権侵害は今でも行われている。

 

(生成AIのイメージです)

 

当時、私が週刊誌を批判し、若い二人をかばう記事をブログに載せたら、それに対しても攻撃的なコメントをつけてきた人が複数いた。

 

皇室に対しての感じ方は人それぞれだと思うが、赤の他人の恋愛や結婚に関して、自分の価値観や正義感を押し付けて攻撃する人たちというのは、なんなのだろうか。今、羽生さんの結婚・離婚に関して「週刊誌のメディアハラスメント」と怒っている人の中で、眞子さん・小室さんの件では週刊誌と一緒になって攻撃した人の割合は案外多いんじゃないか、と私は思っている。

 

赤の他人が誰を選んで結婚しようと、あるいは離婚しようと、自分の家族、親類になるわけではないのだから、口を出す必要などないのである。もう成人した本人の責任の上でのことだろう。

 

どの家族にも人に知られたくない様々な事情というのはあって、当事者二人がそれを知っての上で結婚するというなら、放っておくしかないのである。離婚もまたしかり。犯罪でもない限り、家族でも知り合いでもない赤の他人がガタガタ評価や判定をして騒ぐ必要がどこにあるのだ。なぜ人々は低俗メディアにすぐに乗せられるのだろうか。よほど自分の人生が退屈で暇を持て余しているのだろうか。

 

人の不幸は蜜の味というが、人の不幸をあさり、ロクな裏付けもないままずさんで一方的な記事を作り出して書き立てるガタープレスによって一般人の間違った正義感も煽られるし、そのせいでSNSで誹謗中傷が逆巻き、そのSNSのコメントを拾ってコタツ記事を書く低俗な記者たちの存在が、さらに不毛な悪循環を生んでいる…。この「誹謗中傷」の再生産で喜んでいるのは、人の不幸の上にアクセスを稼げる低俗メディアだけだ。

 

低俗メディアは、自分たちがしていることがどれほど深刻な被害を生み出す可能性があるか、しっかりと自覚した方が良いし、それに踊らされる一般人は、なんの罪も犯していない人を瀬戸際まで追い詰めるという「犯罪」の一端を担っていることを自覚した方が良い。

 

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下の動画は、ジャニーズの被害者の会のサポートもおこない、政府の誹謗中傷対策の諮問委員会にも招聘されてアドバイスをしている女性のインタビューである。

 

自殺をしたジャニーの性被害者の男性と、亡くなる前日に話していたそうだ。彼は「数じゃないんですよ。書かれたことがどれだけ刺さるか、ってことなんです。自分だけだったら頑張ろうと思っていたんですけど…。」と。しかし、彼が告発したことで結果、自分の妻やお子さんにまで被害が及んでしまった、と。言わなかった方がよかったんじゃないか、と葛藤がある、と悩んでいたそうだ。 

 

被害者の多くは、声を上げてこなかった。声を上げないことで、他の子どもたちへの被害を防ぐことができなかったから、自分も加害者の一人だと考えた。少しでもこれからの社会のためになるなら、と声を上げたという。しかし…。

 

子どものころに受けた性的被害。それを告発したことで、一部ジャニーズファンは、被害者の家族にまで牙をむいた。

 

亡くなった男性は、「子どもが中学生、高校生になったとき、この誹謗中傷を目にするんじゃないかと思うと苦しい」と悩んでいたそうだ。

 

羽生さんもここ数か月のメディアの中傷記事で家族が攻撃対象にされているが、このジャニーズ被害者の場合も家族に害が及び、それがどれほどまで彼を追い詰めていたのだろうか。誹謗中傷は人の生死にかかわる重大な結果を生み出すという点で、立派な「犯罪」として取り締まるべきだろう。

 

今、一部ジャニーズファンは、奥様に対して「奥さんが被害者の会に金目当てで入れたから死んだんだ」と誹謗中傷、男性が亡くなったことを残された家族のせいにして自分たちの罪を逃れようとしているらしいが、どこまであくどいのだろうか。

 

 

 

SNSをやるすべての人は、誹謗中傷は犯罪だ、ということをしっかり認識した方が良い。

 

小学校でオンラインにアクセスをしだす段階で、親も学校も、ネットによる陰口、悪口、ネット虐め、そして誹謗中傷は、重篤な結果につながることもあり、犯罪者として追及される可能性を教え込むべきである。

 

ネット上の「匿名」は通用しないこと。警察が本気を出して探せば、逃れることはできないということを自覚させることだ。

 

自分の行いが、他人を悲しませるからと、自分の行動に制御をかけられるような人は、最初から誹謗中傷などしないだろう。

 

自分の行いが、自分に対して重大な罰を伴う形で返ってくる、そう自覚しない限りやめないだろう。なぜなら、「間違った正義感」により、自分は正しいことをしていると思い込んでいるからである。さらに、ネットによる誹謗中傷は、一種の依存症、つまりやらずにはいられないものだからだ。

 

常習的な誹謗中傷者は、誹謗中傷すること、またそれに対する反応という報酬でドーパミンが出るのだ。その快楽があって、依存症になるのである。

 

なので、誹謗中傷による重篤な結果が起きた事件に対し社会も司法も、厳しく対処することである。 そういう裁判と、重い罰が与えられることが社会に周知徹底されれば、少しは予防になるだろう…。

 

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地域に根付いて活動を続けているピノッキオさんに、今年もスケートのチャリティ・チャレンジを行ってクラウドファンディングで寄付を募っております。今年のチャレンジは、「ループジャンプ」と、「シットスピン」。 まだ全くできません! あと1か月でできるようになるのか…。 心もとないです。

 

プログラムは「カリブの海賊」です。 音楽と衣装は昔のものを使うけれど、振り付けはまったく新しいものでチャレンジします。

 

ピノッキオの主催をしているのは、元早稲田大学の川名はつ子教授、里親さんを支援する会を長年サポートしてきた方です。 

 

一回につき、70食以上をサポートしています。子どもは無料、大人の方は300円いただいているそうです。

 

 

 

クラウドファンディングは、以下、キャンプファイヤーというNPOなどの支援をしているプラットフォームからすることができます。

 

以下のサイトに飛んで、ご支援ください!

 

なお、今回のクラファンの寄付には17%ほどの手数料がかかるようです。例えば、3000円の寄付を選んだ場合、500円ほどが手数料として加算されるようです。そのつもりで金額を選んでください。

 

その分、ピノッキオの方で手数料として寄付から引かれることがないのでピノッキオは助かるのですが、皆さんのご負担が17%増えてしまうようです。よろしくお願いいたします。

 

笑顔はじけるみんなの居場所に!『子ども食堂』拡張工事にご支援をお願いいたします。 - CAMPFIRE (キャンプファイヤー) (camp-fire.jp)

 

これまで35人の方から、285,000円のご支援を受け取っています。応援、ご支援、ありがとうございます!

 

海外からの寄付も受け付けられるはずですので、日本以外にお住まいの方も、奮ってご支援ください!

 

また、クラファンはどうも、という方は、ピノッキオの郵便貯金の口座に直接お振込みください。前回も、郵貯の方に寄付をくださった方が、かなりの数いらっしゃいました。

 

以下のサイトに、振込先が載っています。

 

一般社団法人ピノッキオとは (studio.site)