私もしばらく日本を離れていて、たまーに日本で「お笑い」と言われる番組を見ると、どこがおかしいんだかまったくわからないことが多かった。 つまらないので、すぐにチャンネルを変える、ということを繰り返してきたので、女性に対してこんなことをして、それをお笑い、いわゆるユーモアだと思う人たちがプロのコメディアンとして成立していたことに気が付かなかった…。
これはひどい。 これじゃあ、たしかに五ノ井さんのような被害者が出るわけだわ。
こんなことを笑いをとるため、ジョークのつもりでやったんだったら、そしてそれがプロのコメディアンをまねていたのだとしたら、加害者だけを罰しても始まらない。なぜなら、これを見ながら育った、同じような感性の男が日本にはたくさんいるんだろうから…。
ダウンタウンのコントを見て、自衛隊強制わいせつ事件の「腰を振ったのは笑いをとるためだった」を改めて考える… pic.twitter.com/HjlPevmxdb
— 女たちのデータベース広場 (@females_db_park) December 31, 2023
以前、このブログで「日本の芸人には芸がない。何もおかしくないことをやって、スタジオの中で仲間同士で大声で笑っているけど、こんなの1時間見ても、1回も笑えない」というようなことを書いた。
ついでに、「イギリスのコメディアンは時事問題にも詳しくて、政治家などを鋭く皮肉った内容のものをユーモアでつつんで見せるのが得意。 コメディアンは頭が良くなくちゃ、人を笑わすことはできない」と書いて、Spitting Imageや、モンティ・パイソンの動画などを載せたら、ものすごく反発するコメントがきた。
そんなにイギリスがいいなら日本からでていけ、みたいな。いや、もうとっくに出ているからこそ、比較できるんだけど。
お正月番組で、笑ったら負け、あるいは笑わせたら勝ちみたいなのがあって、若手芸人に愚かなことをさせて、ダウンタウンが思い切りお尻を蹴り上げたり。女性芸人を徹底的に貶めたり。申し訳ないけど、5分も見ていたらもう嫌になるんだが、あれは日本では人気みたい。
こういうの、「イジリ」とかいうんでしょ。 それを小学生や中学生が学校で真似したりして、お友達にひどいことしたり、女子にひどいこと言ったりする。 それが「笑い」を取ることだと思ってる。 だって、プロのコメディアンがしているんだから。
イジり、とはダウンタウンとかが使い始めたイジメの言い換えです。強いものがこれはイジメではない。というための詭弁。 https://t.co/v2lmljLEab
— 猫のリュックくん (@nasitaro) December 30, 2023
まあ、タケシ軍団のころからやってましたよね。ひとり威張ってるボスが、子分にひどいことをして笑いをとろうというの。 昔から、面白いとも思えなかったが。悪いけど、今のタケシさんもまったくおかしくない。周りが苦労して笑っているのを視聴者が見せられているだけ。
これもひどい。女芸人なら、おっぱいつかんでもいいんですかね。こんなの初めて見ましたが、これもテレビで流したんでしょ? これ、テレビ局は、OKだと思ってたんですか? どういう放送倫理ですか? これじゃあ、ジャニーズの件、黙殺していたのも理解できますね…。
浜田ヤバい。
— にへー1.7 (@Q_2Hey) December 30, 2023
女性芸人だからって何してもいいわけ?
テレビだからってなんでもありなの?#吉本興業 #松本人志 pic.twitter.com/mERW2MtNGs
ひどい目にあっている女性芸人もどうかと思います。女性がこれを許しているのなら、他の女性も「笑って許すべき」という社会の受け止めになってしまいます。「キーキー言うなよ、ジョークだろ」という理屈ですか。
私が子どものころ、ドリフターズの番組が低俗だと言ってPTAが騒いでましたが、これほどひどくは無かったですよ…。
ダウンタウンだけじゃない。今田という芸人もこんなことしている。
なにより呆れるのは、テレビ局がこういうものを、「お笑い」の枠で、平気で放映していることです。上層部の人は、これ、OKだと思っていたということですよね。
銃殺されても文句言えんで、これ。 https://t.co/zZt8DzPFuV
— よしログ (@yoshilog) December 31, 2023
なので、今回のダウンタウンの松本人志氏のセクハラ疑惑、まったくのガセ記事とは言えないかもしれない。被害を訴えている当事者女性も複数いるようだ。本当に無実ならしっかり法的措置を取って、シロクロつけた方がいいと思う。
所属先の「吉本興業」は、松本の報道について「当該事実は一切なく、本件記事は本件タレントの社会的評価を著しく低下させ、その名誉を毀損するもの。今後、法的措置を検討していく予定」としているようだ。
松本人志「性加害報道」法的措置に“検討の予定”とトーン弱め…「やる気が出てきた」の意味は|日刊ゲンダイDIGITAL (nikkan-gendai.com)
ところで、松本氏は数年前にも、まじめな話をしている最中に指原さんに「それは、お得意の体を使ってなんとかするとか……」と発言し、「何言ってるんですか? ヤバ……」と彼女に非難されたようである。
松本人志・指原へのセクハラ発言、フジテレビが“あえて”カットしなかった裏事情 | ビジネスジャーナル (biz-journal.jp)
公共の電波で平気でこういうことを言ったりしたりしていた人たちが、プライベートで酔っ払ったらいったいどこまでハメをはずすんだろうか。 女性なんて、こういう扱いをしても許してくれる、と思っていたわけなんだから「当該事実は一切なく」というのは、あまり説得力はない。
それにしても、日本のテレビはどのチャンネル出しても同じような芸人が、同じような顔ぶれで同じような内容のものを毎日毎日流している…。
仕事で疲れて帰ってきて、難しいものや頭を使うものを見たくない、という気持ちはわかりますが、受信料を取られたり、一応合間合間にコマーシャルを見せられたりしてるんでしょ。
製作者側の努力が全く見られないような面白くもないもの、ためにもならないものを毎日毎日見せられて、よく文句を言わないな、と思います。
ジャニーズもそうでしたが、吉本興業も、どこか大手が権力を持ちすぎると競争原理が働かなくなり、そこに所属している人たちや芸の質がどんどん低下するんでしょうね。 そういうところに税金を投入して、ますます寡占状態を強くしていたのが政府だとしたら、罪が深い…。
自民党が「クールジャパン」と称して、100億円以上の税金を吉本興業に投入していた事実は1人でも多くの人に知られるべき。
— 大神 (@ppsh41_1945) December 31, 2023
権力者とズブズブなお笑い芸人が権力者をネタにして笑いを取らずに、弱い者をいじめて笑いを取ろうとするのは当たり前だったな。 pic.twitter.com/Fwqb3Mxdfo
若い人のテレビ離れは、そういうところが原因なんでしょうねえ。