エリザベス女王のファッション1 | ロンドンつれづれ

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ハリーとメーガンのメガトン級の爆弾投下のあと、心労が重なっているのではと心配する国民から、数多くの励ましの手紙やプレゼントが届いているというエリザベス女王。 英国では根強い人気のロイヤル・ファミリーですが、その中でも女王陛下の人気は別格。

 

 

メーガンさんの訴えた数多くのクレームは、イギリスのタブロイドなどで次々とつじつまの合わないことや嘘が暴かれていますが、王室からはなんの反応も出されません。

 

王室では、メディアの報道に対して、これまでも Never complain, never explain、苦情を言わない、説明しない、という姿勢を貫いてきました。 メーガンさんの攻撃に対しても、「家族内で対応しましょう」という短いコメントをだしただけ。 これは王室という「権力者」が、一般市民の耳となり口となるメディアに圧力をかけないという徹底したポリシーでもあります。

 

王室のメンバーは日本では考えられないぐらいタブロイド紙に追い掛け回され、スキャンダルを暴かれてきましたが、王室の態度は終始一貫しています。 メーガンさんに対するパパラッチぶりもあの程度では驚かないというぐらい、これまでも王室に対するタブロイドの報道はありましたが、王室からの干渉はありませんでした。

 

ハリーとメーガン夫妻はそういうタブロイドを訴え勝訴。 アメリカでのインタビュー後でもメーガンさんは自分を批判したコメンテイターが出演したITV局に苦情を申し立てて彼は降板、そしてBBCに対しても自分に関連した報道で「高齢の保守的な白人男性にコメントをさせるな」と注文をつけたそうですが、これは英国王室の伝統に背くもの。自分が権力者であるという自覚が足りないのでは、と思います。

 

メーガンさんの「泣かされたのは私」という言い分で、意地悪をしたようにテレビで言いふらされたキャサリン妃も、沈黙を守って公務に励んでいます。 苦情も説明もできないロイヤル・ファミリーの一員として、ストレスがたまるでしょうが…。

 

 

さて、エリザベス女王はコロナでロックダウンになってからずーっとオンラインで公務をこなしていましたが、おととい初めて外出しました。

 

春らしいもえぎ色の帽子とコートでにこやかに「王室オーストラリア空軍」の100年記念として、英連邦空軍記念館を訪れ、職員を励ましました。 女王はオーストラリアの国家元首でもあります。

 

「ここに最後に来たのは、ずいぶん昔ね…」と車を降りながら女王陛下。

 

女王がオーストラリア空軍機について、「ロシア軍機を追い払うために派遣されてきたのですか?」と尋ねると、将校は「その通りです、女王陛下。痛快ですよ」と答えたそうで。

 

イギリス上空を侵犯するロシア機がこのところ増えているそうで、女王陛下、なかなかのユーモアのセンス、さすがです。

 

お帽子の花は白百合でしょうか。 じきに95歳になるとは思えない足取りです。 寒くても公式の場ではいつも帽子、ドレスとコートで、足元はパンプス。 それが正装です。

 

 

 

 

この時サリー州から飛び立ったレッドアローの編隊が我が家の上空も飛びました。 轟音が響いたので外に出ましたが、もう見えませんでしたが…。

 

さて、27歳で戴冠してから、イギリス国民と共にあるとして公務に励んできたエリザベス女王は、イギリス国内で揺るぎない支持を得ており、その人気はロイヤルファミリーの中でも一番です。 

 

彼女のファッションもまた、注目されています。 94歳の今になっても美しい色彩のドレスやコート、帽子のチョイスは参考になります。

 

イギリスでは明確なドレスコードがあり、女王陛下の参加されるイベントでは特に厳しいルールがあります。 ロイヤルアスコットなども、ロイヤルエンクロージャーに入る人たちは、ミニスカートや肩を出したもの、帽子もファッシネイタ―はNGなど…。

 

メーガンさんの結婚式でフラワーガールがタイツをはかずに素足で靴をはいたことは、まさにドレスコード的にはNGでした。キャサリン妃はそれをアドバイスしたのだと思いますが、メーガンさんの主張が通ったのでしょう。フォーマルな場で素足に靴、というのは、おそらく大学のフォーマルホール・ディナーですら注意を受けるでしょう。ケンブリッジやオックスフォードでは将来、財界や政界でリーダーシップをとる学生たちにそういうマナーも教え込まれているのかな、と思ったのを覚えています。

 

在英の大使館に赴任してきた外交官は、まず英国のフォーマルな場で恥をかかないよう、ドレスコードを勉強するための参考書を渡されます。 ある程度のルールさえ覚えておきさえすればよいので、簡単です。 これもホスト国の文化を尊重する礼儀です。

 

 

覚えているのは、アメリカの億万長者の知り合いが英国に来た時、The Ritzでアフタヌーン・ティをしようと会いにいきました。私は仕事中に抜けて行ったのでスーツ姿。しかし、彼はリッツに宿泊していたので、部屋からそのままポロシャツとバミューダパンツで降りてきたのです。しかも足元はビーチサンダル。

 

レストランに入る前に、もちろん止められました。サー、ジャケットとタイをお願いします、といって。 で、彼は部屋に戻って着替えてこなくてはなりませんでしたね。「もう次からはリッツには泊らない」と腹を立ててましたが。

 

でも、英国とはそういう国で、人々はそれを楽しんでいます。 文化ですから。 高いポロシャツよりも、安くてもちゃんとジャケットとタイをすることが重要なんです。

 

それが貴族階級、王室であればなおさらで、私たち一般庶民は、それも文化として大切にしているのです。

 

女王陛下の装いと周りにいる人たちの装いをみるだけでも、ドレスコードが分かると思います。そして私は帽子つくりが趣味なので、王室の女性たちの帽子を見るのがとても楽しみです!

 

 

小さいころからのエリザベス女王のファッションを見ていきましょう!

 

まだ2歳にならない頃のエリザベス女王。

 

 

1933年、7歳の時。 すでに目つきは今の女王陛下ですね。

 

 

1936年。妹のマーガレット王女とおそろいのキルトとニットのセーターで。

 

 

1936年、お母様と。 目元がそっくりですね。 小花のプリントのワンピースで。

 

 

1937年、ご家族で観劇でしょうか。王様のトップハット、女性の帽子も素敵です。

 

 

1939年。13歳。 だいぶ大人っぽくなりました。帽子と手袋がフォーマル感を出しています。

 

 

1939年。白いファーコートで。

 

 

1940年。14歳の誕生日に乗馬スタイルで。

 

 

1940年。ウインザー城の窓辺で読書。 プリントドレスの襟と袖のフリルが清楚です。

 

 

1941年。 庭で、お母様とマーガレット王女と。 姉妹はおそろいのピンクの装いで。

 

 

1942年、ガールガイドで紐の結び方を習う。

 

 

1945年、19歳。 女性兵の制服で。 この年欧州は戦争終結と平和を宣言した。

 

 

1947年、まだ婚約中のフィリップ殿下と。 色はわかりませんが、可愛いリボンが胸元と袖にあしらわれたワンピースが、初々しさをだしています。 なんとなく、ピンクではないかな、と。

 

 

1947年。内側にフリルがたっぷり使われた帽子。

 

 

1947年

 

そして、結婚式。 後ろに長くひくレースチュールが素敵です。 英国王家のウェディングドレスは肌をあまり露出しません。

 

 

続く…

 

Queen Elizabeth’s Style & Fashion Evolution In Pictures | British Vogue

 

Queen Elizabeth II: Best Style Moments (marieclaire.co.uk)

 

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