ISUタイでの会議キャンセル | ロンドンつれづれ

ロンドンつれづれ

気が向いた時に、面白いことがあったらつづっていく、なまけものブログです。
イギリス、スケートに興味のある方、お立ち寄りください。(記事中の写真の無断転載はご遠慮ください)

 

コロナ感染の状況が改善しない中、ISUはタイでの会議をキャンセルしたそうである。

 

Communication No. 2380

 

file (isu.org)

 


"Considering the ongoing COVID-19 pandemic and, despite the ongoing vaccination campaigns, the continued critical development world-wide and the travel and entry restrictions and quarantine requirements in particular but not limited to Thailand, the ISU Council has concluded that maintaining the 2021 ISU Congress on the planned dates of May 31-June 4, 2021 is no longer an option" (ワクチンキャンペーンが行われる中、ひきつづき世界規模で新型コロナのパンデミックがまだ深刻な状況にあり、渡航規制や検疫規制が、タイだけでなく行われていることを考慮し、ISUは2021年5月31日から6月4日に予定されていたISU国際会議を中止することにしました)

 

 

以上のような連絡がコミュニケーション2380で報告された様子だが、ああ、これを読むと、ISUは新型コロナの世界状況がまだまだ大変危険である、ということは分かっているんですね。

 

しかしながら、6月に行われる自分たちが参加する会議をパンデミックの状況を考慮して中止にするというのに、今まさに感染状況が悪化している欧州の中でも感染率が高く、ロックダウンに入ったばかりのスウェーデンでの世界選手権は強行すると? 世界選手権についてはremain scheduled as planned...(計画通りスケジュールされている)と書かれていますね。

 

ワクチンの状況などは、6月の方がずーっと今よりは進んでいると思うんですが、そして、タイは世界の中でも日本よりもずーっと感染率も死亡率も低いんですが、そこに予定されている会議を中止にしたのに、今から3週間足らずの世界選手権に、ヨーロッパでも新型コロナのコントロールに失敗しているスウェーデンに、ワクチン接種なしの選手たちを送り込むと…?

 

しかもスウェーデンは日本を含め多くの国からの渡航者を禁止している最中ですが、2週間の隔離期間もなく「特例」で選手団をねじ込み、感染者のクラスターを未だに発生させているロシア選手団と同じバブルに入れての興行を行う、と? スウェーデンではアマチュアのスポーツイベントを3月1日から禁止しているのに? それも「特例」ですか? アスリートたちの安全は?

 

スウェーデンでは3月2日の1日で、6196人の新たな感染者を出しています。(総人口は、日本の1/12)

2月も連日、新規感染者を4-5000人ずつ出しており、3月1日からはパンデミック始まって以来のロックダウンをしています。スウェーデンから帰る人々は、自国で2週間の隔離期間を規制される国が多いでしょう。

 

タイでは1日に新規感染者は30-40人ほどです。 それでも数か月も前に、ISUは新型コロナの危険を理由にして、会議の中止を発表しました。

 

同じようなプレコーションを、選手たちに対しても取れないものなのか、本当に不思議です…。


なお、大阪で4月15-18日に行われる予定のチーム・トロフィーについては日本政府の緊急事態宣言の解除により、参加者に検疫期間が課せられなくなったら予定通り行う、となっています。