夫のメール | ロンドンつれづれ

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昨日の羽生選手の24hTVのメッセージが、海外のファンの間でもバズっているみたい。

 

 

夫からメールが届いた。

 

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コロナ禍についても思慮深い言葉があって、大学の論文については最新技術を利用したフィギュアスケートへの貢献などの研究について言及。 彼は本当にこのスポーツとそのフェアネスを愛しているんだね。自分が引退した後までもフィギュアの向上に寄与してくれるつもりなんだね。 まったく、今のISUの態度とは違うよ。 

 

モントリオール・ワールドでのあのショー(アワードやアイスショー)にしても、アスリートやファンのことをちっとも考えていなかった。 テク・パネルの使っている質の低いカメラについても改善するつもりはないみたいだし、最新のテクノロジーを使う気はまったくないみたいだし。

 

ユヅルの論文がぜひ今後のリサーチの引き金になるといいね。 フジ・スコープみたいに。 体操だって、スピードスケートだって、すでにハイ・テクを使っているというのに。 ロシア/アメリカの汚いパワーゲーム外にいる日本や中国がこういうハイテクを国内試合にもっと導入してテレビ放映すればいいのに。I-スコープみたいに。

 

そうすれば、いつかISUだって、高度で信頼できるハイテクを使ったフェアな審査を否定し続けることができなくなるだろうよ。

 

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夫、フィンランディア杯の「バーチャル競技会」についても先日、「フィンランディア杯で、選手たちが自国で行った演技のビデオ映像を送ってきて、それをテク・パネルやジャッジが見て審査するという方式が、もしうまくいったなら…、ISUだって、ビデオをしっかりチェックして正確な審査をすることに反対し続けることはできないはず。 これは、そういう審査方法を改めて考えてみる良いチャンスかも」と言っていたが、確かにそう。

 

一つの演技ごとに目視による審査でわずか3,4分で結論をだして採点をしてしまう今のやり方は、フェアネスと言う点においては、確かに疑問を挟まれても仕方がないかもしれない。 まず、あの広いリンクの遠いコーナーで行っているルッツジャンプのエッジが正しいかどうか、プレロテーションがあったか、回転は足りているかどうか、目視や質の悪いカメラ映像だけで判断していること自体、かなりの恣意的な審査のはいる余地を残す。 

 

つまり、バイアスの入った審査の余地がある、ということだ。 悪意でないにしても、自分の勝たせたいと思っているスケーターのあいまいな回転は「良し」としがちだし、そうでないスケーターに対しては厳しくなってしまうだろう。

 

演技ごとに短い時間で、しかも目視を中心に判断してスコアを出すのではなく、演技は演技でいったん仮の採点を個々にしておき、その後ビデオチェックをしたり、「物言い」、つまり選手側からのチャレンジを受け付けることで、最終的なスコアや順位は後から発表することだってできるはずだ。 さらに言えば、AIによる回転のチェック(プレロテーションも含めて)などができるはずだ。 すでにジャンプの跳躍の高さや飛距離は出せるのが、I-Scopeだ。

 

フィンランディア杯で、ビデオチェックによる審査が行われれば、そういうシステムの構築ができる。テクパネルやジャッジは、自分がどうしてそういう判断をしたのか、そのスコアをつけたのか、説明をする義務を負えば良いのだ。 なぜGOEの+5なのか、なぜ-3なのか、本来ルールブックに載っているチェックポイントに沿えば、その辺のあいまいさはないはずなのだが。それは審査員の能力の向上にもつながると思う。

 

ところで、明日発売予定だったストックホルムの世界選手権チケットは、先延ばしにされましたね。

 

スウェーデン政府が、集客をするイベントに対する規則について会議を行い、その詳細の発表があるまではチケットの販売をしない、ということです。数週間先、おそらく10月1日までにははっきりするのではないか、ということです。

 

それにより、会場に収容できる人数が決められるわけで、チケットを売った後に人数が減らされたり増やされたりすることの無いように、政府発表を待ってからチケット販売を行うということですね。