昨日の小池都知事はちょっと見直した。 オリンピックのことが片付いてから、彼女はコロナ対策のためにちゃんと動き始めた。
遅すぎた緊急事態宣言が出され、やっとこれで動き出す、都府県の知事たちに権限が任された、と思っていたらあとから「国と協議の上・・・」と付け加えられ、待ったがかかった。 宣言が出されたあとの管轄は厚労省ではなく、内閣府だというから、そこからの介入だ。 小池さん、さぞフラストレーション感じただろう。「権限は代表取締役かと思っていたら天の声が色々あって、中間管理職のような気持ちでございます」と、なかなか上手い皮肉を言っていた。
2週間も待つことは東京都としてはできない、都民の、国民の命を守るということを最優先順位にして、と小池さんはしっかりと守るべきことを守って、店舗や施設などの休業要請は11日の午前0時から、と明言した。
休業要請をして休業をする店舗や施設に対して、1件につき50万円を協力金として給付。 焼け石に水だ、と思うかもしれないが、休業に対して補償を何も出さないという国よりはましだ。 協力給付金に対しては、他府県の知事たちは「うちでは出せない」と声をそろえる。 また神奈川県知事のように「足並みをそろえて」とか言い出さないだろうな…。
小池さんの言うように、東京は危機感が違う。 感染者の数は突出して多いし、人の流出入も今後も多いだろう。 東京から地方に流れてウイルスを拡散させる人々もいる。 待ったなしの対策が必要で、最初にしっかりした対策を立てて、ウイルスの拡散が落ち着いてきたら少しずつ規制を緩める、というのはリスク管理の常識だと思う。
そうでなくとも、東京や大阪の医療現場からはもう持ちこたえられないという声が上がって久しい。 外出自粛を促して人の接触機会を8割落とす、というのであれば、ビジネスに休業要請をし、在宅勤務を強く要請するのは筋が通っている。 むしろ、経済維持を優先して2週間も様子を見るというのは、8割減という首相の言葉に矛盾している。
「都民の命や、逼迫する医療現場を守るためにも、何とか人と人との接触を8割抑制することが必要。都民には危機感を共有してもらう必要がある」という小池都知事の言葉は、危機感を表している。
飲食店などからは、外出を8割落とした状態では、休業を要請されなくとも利益を出すのはほぼ不可能、いっそ休業を指示した上で、補償をしてもらった方が良い、という声が多い。 地方自治体により、給付金を出せるところと出せないところがあるというのはどうにも困る。こういう時こそ、国がしっかり予算を組めないのか。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57908080Q0A410C2MM8000/
ずいぶんと細かいところまで考えられた対策を発表してくれた。 それでも24時間の相談コールセンターはほとんどつながらないそうだ。 神奈川県知事などは「我々も東京のやり方に従う」ということをニュースでいっていたが、これをプロトタイプにする他府県も多いかもしれない。
これでも、あくまでも「要請」なので、従わなくても罰則はないから、ニュースでは「休業しない」といっている雀荘やネットカフェがインタビューに答えていた。 ある意味、自粛要請はザルという部分があるので、出歩いている人たちは感染して死ぬか、治って抗体持ちになるだろう。生き残った人たちは「集団免疫」の一員となる。出口戦略として日本も抗体検査を広く行う必要があるだろう。
ところで毎日の検査数によって、発表される感染者数が大きく上下しているので、対策の効果を見るためのデータを取るつもりなら検査数を揃える必要があると思うが、これで2週間後、感染者数にどのような影響がでるか。
ぜひ効果がでて、感染のピークを抑えてほしいと思うのである。 昨日の小池さんのスピーチは、強い決意が感じられた。 なんだか一貫性のない感じの政府のメッセージよりはずっとわかりやすいメッセージだった。都民も少し安心したのじゃないだろうか。
スピード感を欠く国に対して、東京都や大阪府の知事は頑張っている、と思わせてもらった。今はとにかく感染拡大を抑えてコロナの犠牲者が爆発的に増えないこと、医療現場がカオスになることを防ぐことを最優先し、その結果として経済損失をできるだけ抑えることだろう。
ギャラップという調査で、日本国民は政府のコロナ対応に満足している人が23%と発表した。 多くの国民は不安を持っている。 今後、各都道府県の首長たちの能力が試される。それぞれの地域の状況に応じた対策を後手にならないように取ることが要となるだろう。
倒産してしまうかも、という心配をするスモールビジネスに対する国の支援は経産省が詳細をネットに載せている。
https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf
「歴史で初めて、家にいるだけでヒーローになれるんだぞ!」と、どこかの国の大臣が言ったそうだが、今は出歩かずに家にいることが私達にできる一番のことだろう。
アスリートたちが、家でできるエクササイズを次々アップしてくれているので、それをやって健康を保とうとおもう。
コロナで家にいることをプラスに変えることも可能で、これまで読みたいと思っていた本や映画を楽しんで、暗い気持ち、不安な気持ちを軽減することも良いかもしれない。
私も体調が良くなったらこれまで先延ばしにしてきたリサーチをちょっと集中してやることにします!
エリザベス女王は、子どもたちのために塗り絵を毎週月曜日にアップするそうです....。
塗り絵もいいですね!