羽生選手フリー演技解説翻訳 | ロンドンつれづれ

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イギリス、スケートに興味のある方、お立ち寄りください。(記事中の写真の無断転載はご遠慮ください)

 

改めて、動画を感謝してお借りして、Ted Barton氏の解説をお届けします。

 

フリーのプログラム、もう一度ゆっくり見てみました。

 

冒頭、風の音や鳥の声、滴る水の音などがして、ジャングルの中のようです。

 

衣装の効果もあって、野生のレパードみたいですね。

 

銅鑼の音で、夜が明けて・・・活動が始まる・・・というような。

 

この作品は、シーズンが進むにつれ、どんどんと音楽と演者の感情が絡み合っていき、ニジンスキーに捧ぐ、というよりは羽生結弦という一人の青年の生き方というか姿勢というか、本能のようなものが映し出されていくのではないかなと思いました。

 

まだ作品としては、始まったばかり。 これからどんどん輪郭や色がはっきりしてきて、最後の方には物凄い迫力のあるものにデベロップしていくような予感があります。 ステップも本来もっと複雑なものをいれてあるのではないかな、と思います。 完成に向けて、描きあげられていく絵を見るような心持です。

 

プルシェンコ・トリビュートというよりは、羽生選手独自の作品ですね。 改めて、今後の作品自体の成長が楽しみです。 

 

 

 

以下、テッドさんたちの解説翻訳です。とりいそぎ・・・

 

「スポーツという点では完ぺきではなかったかもしれませんが、演技、という点では魔法にかけられたようでした・・・!」

「オリンピックを2度優勝して、彼に対する期待はそれは大変な重圧でしょうね、どうやってその自分を超えるかというのは・・・」

 

「とても敏捷に動きますね。クワドループを見てみましょう。急いでフリーレッグを戻しますが、いつもの調子ではない。まだシーズン序盤だし、演技の難易度もとびぬけて高い。高くてよく締まったジャンプ、着氷も柔らかい。」「このジャンプが一番だったわね」「ええ、美しいですね。彼もコーチも、こういう細部にまで注意をはらう。彼にはそれができるからです。」

 

「彼の自分に対する要求も高いわよね。」「そう。2番目のクワドサル、軸が大きく傾いて、トウピックでは支えきれませんでした。もう一つクワドを入れたかったけれど、テイクオフの前にバックエッジが安定しなかったため、ダブルにパンクしてしまった。これがカウンターターンから3Aに入り、ダブルトウに間に合った…彼にしてはちょっと切れがなかったというか・・・ま、まだプレシーズンのスタートですからね。3A,フリーレッグの戻しがちょっと遅れたかも。 しかし、いつも彼を見るたび思うのは、おそらく歴史上、少なくとも現時点においては、彼がこれまででベストのスケーターだろうということです。」

 

「そう、歴史上、フィギュアスケートで金メダルを二つ取ったのは、ディック・バトン以来ですからね」「もちろん、スポーツは進化してますから、両者はそういうふうに比べられませんけどね。」「もちろん、今のユヅルと当時のディック・バトンが戦うとか、比べて、ということじゃなくて、ね」 「そう、どちらにしても、すごいことですよ。とにかく、彼のスケートを見ることができるのは本当に光栄というかね。」「まさに、歴史を目撃している、そういうことよね。」「そう、まさにそういうことだね。」

 

 

 

初戦優勝、おめでとうございます!

 

Autumn Classic Result/protocol page:

https://skatecanada.ca/2018-autumn-classic-international/

 

 

インタビューで:朝日新聞より

 

――振り返ってみて。
 初戦、毎度で本当に申し訳ないんですけど、また260(点)ぐらいしか取れないんだなと思いました。
 
 ――とてもきつそうだったが、実戦で初めて4分をやってみて。
 4分だからきついということではなくて、本当に、ただ単に自分の実力不足が出ているなという感触がありました。これから練習して、しっかりとこのプログラムの構成に耐えうる体をつくらなくてはなと思います。
 
――後半の忙しさで気になっている部分があるのか。
 単に体がまだこのプログラムについていっていないかなという感じがしています。これがまだ自分の実力だと思うので。実力以上のものは演技には出ませんし。しっかりとこの悔しさを感じながら、次戦に向けてがんばっていきたいと思っています。

 ――オリジンというテーマで滑っているが、表現面について。
 表現とかにはまだ至っていないなと本当に思っています。やっぱり、プログラム自体は、ジャンプがきれいに決まって、ストレスフリーな状態でないと、表現しきれないと思います。

 ――新しい採点法でSP、フリーと滑ってみて、自分なりの戦術は見えたか。
 あまり戦術ということは考えていないです。本当に自分自身が滑りたかった曲で、プログラムをつくっていただき、そして、自分が今、できうることを、プログラムの構成として入れ込んでいただいているので。このプログラム自体は、本当に自分が楽しめればいいなという気持ちも強く出ていると思います。
 もちろん今回、何とかギリギリの点数で勝つことはできましたけれど、やっぱり、実力があまりにも足りない。自分が、滑りたかったプログラムに対しての実力があまりにも足りない。自分も納得できるような演技ができるぐらいの練習を積んでこないとダメだなと思っています。

 ――また起爆剤になる大会になったか。
 がんばります。本当に。本当にがんばります。
 

https://digital.asahi.com/articles/ASL9R1T9NL9RUTQP004.html?ref=yahoo

 

 

スポーツ報知:

 

―あなたの人生で必要な5つのものは?
 「うぅん…今はとにかく練習がしたいです」
 ―これがないと生きていけないと思うものは?
 「まずはスケートがしたいです」
 ―自分を動物に例えるとしたら?
 「猫…かな? と思っています(笑い)。わがままだし、マイペースだし、あのお、まあ本当に自分がしたいようにやっているので、もうちょっと大人にならなくてはな、とはある意味思っています」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180923-00000055-sph-spo

 

 「めちゃくちゃ悔しいです。今回試合に出て良かったなと思うのは、やっぱり試合で勝ちたいなっていう気持ちがすごく強くなったこと。五輪が終わってから、ちょっと抜けていた気持ちの部分が、また自分の中にともった。本当に、火をつけられたような状態」
 
 新シーズンの開幕前は、五輪後の今季は結果にこだわらずに楽しむことをテーマに掲げていたが、羽生の魅力の一つともいえる根っからの負けず嫌いは、やはり変わらなかった。
 
 「今もう勝ちたいしかないんで。本当に悔しい気持ちがいっぱいなので。それが一番自分らしいのかもしれないですけれども。本当に、自分が頑張ったって言えるぐらい練習してきたいと思っています」
 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180923-00000054-sph-spo