やれやれ~、キャンプ終わった~~ | ロンドンつれづれ

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マーク・ハンレッティ氏の2日間のキャンプが先ほど終わって、ホテルに戻ってきました~~。

昨日は9時からストレッチやワークアウトを1時間、それからリンクで2時間滑り、午後に講義があって、「美しい滑りとアイスダンス、音楽のインタープリテーション」などを教わり、それから1時間半のレッスン。ランチをはさんで、終わったのは4時半。

夜は6時から、マークと奥さまでダンスのパートナーのキャシーを交えて、近所のレストランで夕食会。

今日も9時から始まって、まずはソーシャルダンス(こちらでは、ボール・ダンスという)のクラスが1時間。スロー、スロー、クイッククイックの一番基礎のダンスを教わった。これが、相手と組んでやると、なかなか難しいのだ!

しかし、昨年のキャンプでの難しいモダンダンスは、振付がまったく覚えられなかったので、ボールダンスは楽しかった。

そして、昨年は若い人が多かったのだが、今回は同じぐらいの年齢の人ばっかりで、なんだか居心地が良かった。(でもきっと、私が最高齢。年を聞くと、案外みんな10歳ぐらい下だった…)

ボールダンスのレッスンのあと、リンクで1時間半。 ダンスの基礎のステップをいかに美しく動いて見せるかを徹底的に習った。

ラン、ラン、クロスクロス、スィング、といったような簡単なステップでも、背筋を伸ばして足を高く、まっすぐに(エクステンド!!トウはポイント、外に向けて!)上げて、首を上げ、肩を下して!というようなことに注意してやると、リンクを一周するだけで、じわじわと汗がでるのだ。


そこで改めてわかったのだが、体が硬いと、できない…。 足が高く上がらない。腕がきれいに上がらない。やっぱり、ストレッチって、大切だ。

少し油断すると、マークから「ポスチャ~!(姿勢!!)」という声が飛び、上げている腕が疲れてしびれてくる。バックアウトで円を書いて前スイング、後ろスイングでグーンと伸ばす、その時も、体が硬いと、後ろに高くきれいに足があがらないのだ。

2日間、姿勢に気を付けて滑っていたら、背中の筋肉や腰の筋肉の痛むこと…。ふだんどれだけ姿勢が悪いんだか。

坐骨神経痛になって、良かったと思うことがある。 嫌でも、ストレッチをやらなくてはならない。うつぶせになって、腕で体を押し上げて、背中をそらせると、痛いけれどこれが効くのだ。この1か月やっているだけでだいぶ高く起こせるようになってきた。これをもっとやって、足が後ろに高く伸びるようにしないと、バックストロークが美しく見えない。

自分では高く上げているつもりでも、実は氷から30センチぐらいしか上がっていないのだ。バックアウトで足を前に高く上げるのも、怖くてなかなかできないし、ハムストリングスが硬すぎて、膝がまがって、みにくい。

ああ、60歳になって、こんなに体を痛めつけるスポーツをするとは。今回も転倒して、ひじを黒くしたし。

しかし、やっぱり参加してよかった。基礎的なステップをたくさん、それもきちんとした姿勢で(耳にタコができるぐらい)行うことを、叩き込まれた。

その他にも、面白いピボットの応用や、トウやかかとに乗って方向転換する練習など、ロンドンにもどって自分で練習できることをいっぱい教わった。昨日もメモを作ったが、今日も習ったことを忘れないうちにメモにしておかなくては。

最後の音かけで、マークが誘ってくれて、一緒にフォックストロットをやったが、こんな簡単なことも、できなくて悔しかった…!来年はいくつか覚えていかなくては。

しっかし、体中が痛い…!過激なストレッチのせいで股関節も痛いし、「ポスチャー!」と「エクステンション!」と「ニーベンド!(膝曲げて)」の指導でいつも使わない筋肉を使ったため、首から背中から、腿からふくらはぎまで、すべての筋肉が痛い!

そして、イギリスには温泉がないのだ…。今日も、シャワーだけで我慢しなくてはならない。

やっぱり参加してよかったことの一つに、マークに最後に「去年より、ずーっとインプルーブしたよ!」 You made a massive improvement..!と言ってもらえたことだ。 これは帰って、コーチのゾイアに言わなくては。きっと喜ぶぞ…。 7月も、無良コーチに、「エッジがずーっと良くなった」と褒めてもらえたと聞いて、ゾイアは、YES!! ととても喜んでくれた。

そして、もっと参加してよかったことは、最後のプレゼントくじで、なんとスケートのブレードが当たったのである!!

「4番、これは君だ!おめでとう~!」とマークがにこにこ。

え、え、なにが当たったの?とピンと来なかったけれど、みんなが拍手をしてくれて、「君、ブレードが当たったよ!好きなの選んでいいんだよ!」って。

ダンスのブレードのついた靴は持っていないから、この際だから、ダンス用のブレードをもらおう。そして、ダンスシューズも買おう。今回、「トウをポイントして!」と何度も言われたけれど、フリースケート用の靴では、あんまりつま先が伸ばせないのだ。ジャンプ用に、足首をしっかり固めるように作ってある。マークはダンス用の靴のアキレスけんの部分をさらに削って短くしてあるそうだ。そうするとつま先を伸ばすことができる。

ジャンプもスピンもできるようになりたいけれど、パターンダンスなども習いたい私である。だって、音楽に合わせてダンスのステップができるようになると、大人スケーターとしては、なんだかシックでかっこいいではないか。それに、ダンスなら70歳になってもできる。今はまだ、ダブルジャンプを目指しているけどね…。70歳超えたら、ちょっとね。

ところで、夫がまたメールを送ってきて、「羽生選手、シーズン初戦は、またオータムクラッシックに行くらしいよ。もっとも、ケガの調子によるらしい」と。 発表したからには、ほぼいけるとふんでいるんだろう。

そうでなければ、また日本で大騒ぎしてツアー組んだり、チケットの争奪戦をしたりして、その後「やっぱ、やめます」とはなかなか言い出しずらいだろう。

夫は、羽生選手にフィンランディアに来てもらいたかったようだ。昨日パトリック・チャン選手の参戦を聞いて、「きっとハニュウもくるぞ!パトリックとガチで戦いたくて!」と希望的観測を漏らしていたが、残念でした。

私は今年はどっちみち、フィンランディアには行かれないから、羽生選手が来ることになったら、悔しくてハギシリをするところであった。(夫は一人でもいくそうである。真央ちゃんが来るから)だから、私の精神衛生上は、来なくて良かったのである。

ところでオータムクラッシックは今年はモントリオールでやるようですね。良かったです。昨年のように小さな会場で、手伝う人もフラワーガールもいないようでは、日本から押しかけるファンの対応に困ったことでしょう。座席も指定になれば、あの悪名高い、私物を置いての座席確保もなくなるでしょうから。

カナダを練習の拠点にしているのだから、カナダの試合で初戦をすれば、確かに一番楽ちんですね。そのまま、スケート・カナダが1か月後にあって。NHK杯をすませてから、本番のマルセイユです。もう確実にファイナルに来る、と思ってますから。そして、来年のワールドはフィンランドです。私は、羽生選手の演技は、GPFとワールドで拝見することにします。シーズン後半,良く熟した素晴らしい演技を見せてもらいましょう。

たいへんだなあ、トップクラスのスケーターさんは。世界中を旅して歩かなくちゃならない。でも、そういう日々も、長くて10年ぐらいでしょうから、人生の輝く日々を楽しんでほしいですね。

今週末も、JGPで、日本人選手が頑張ってます。 これから、ワールドまで、次から次ですよ…。ああ、論文書かなくちゃならないのに、時間がない~~!

今日は少し持ってきた資料をみて、これから少し書いて、ギルティ・コンシエンス(罪の意識)を減らします…。そして、明日土曜日はリンクで2時間ほど教わったことを復習してから、ロンドンに帰ることにしよう…。


今回のキャンプ、知り合った人たちはみんな大人で感じの良い人ばかりでした。遠くはデンマーク、国内ではエジンバラやハルなど、いろんな場所から大人のアイスダンサーが集まって、楽しかった。マークのアイスダンスに対するパッションは昨年と同じ、「美しく滑る」ことへのこだわりはさすがでした。帰って、ホームリンクで練習するぞ~。そしてストレッチをもっとやるぞ~!

ぜひ、次は観光もかねて日本からも参加する人がいるといいなあ~。2日間で150ポンドは高くないと思いますよ…。 (運が良ければ、ブレードのプレゼントがもらえますし…!)