特撮レビュー【ウルトラマンZ】 | ぽっぽの何となく日記

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中途半端なオタクである私、ぽっぽが何気ない日常や遊戯王カードゲームやジャンプ感想や特撮もの等、オタクっぽいこと語りまくるブログです。お付き合い頂ければ私は幸せ。




ご唱和ください、我の名を!
ウルトラマンゼェット!!!!


はい、ウルトラマンZ完結記念記事です。
正直、前作のタイガがあまり合わなくて途中で観るの止めちゃった勢なので、今期のZもそこまで期待せずに観始めました。
ところがどっこい、終わってみたら平成ウルトラマンの中でも、一二を争うほど好きになった作品でしたね。 ウルトラ面白いぜ!
とにかく毎回丁寧で、特撮のお手本のような作品。 それこそ虹ヶ咲のような。 虹ヶ咲とZが毎週楽しめてた、この3ヶ月は本当にヤバかった!!
そんな感じで、今回はウルトラマンZの良かった点を語っていきます。
もう最終回終わってるんで、ガッツリネタバレありです。



①【ウルトラマンZ自体の魅力】

ウルトラマンZのスゴいところは、ウルトラマン好きだけではなく、新規ファンもかなり取り込めたところ。 そこはまず1話の掴みが最高に良かったのがポイントですね。



主人公のハルキが死んだため、内面世界へ。
これ初代のウルトラマンのオマージュなんですよね。



怪獣追いかけて地球人にぶつかる事故を起こしちゃったドジっこな初代様。
分かる人が見たら『おぉっ!!』となるシーン。
俺も『おぉっ!!』ってなりました。
しかも、Zは声が畠中さんで、我らが遊馬先生。
これはテンション上がるってもんです。








だが、奴は弾けた。








ウルトラやばい!?




ウルトラ難しい!?

そう、Zさんは半人前どころか、師匠のゼロから1/3人前と称される様な超新人ウルトラマンだったのです。
そのせいか、本人の資質か、日本語が絶妙におかしい、所謂『Z語』と呼ばれる言語を生み出したりしちゃうのでございますよ!(こんな感じ)




ただ、ウルトラマンなのに変な口調(微妙な丁寧語)って辺りで、ウルトラマンが下になりそうなんですが、そこは脚本の妙というか、主人公のキャラが良かったですね。



体育会系熱血漢なので、5000歳のウルトラマンには当然敬語ですw 呼び方も『Zさん』とさん付けです。
共に半人前なハルキとZ、互いにZ語と敬語で話ながら、2人は絆を強めつつ成長していくのでございますですよ。


1/3人前なZさんは、まだウルトラマンとしては非力。 それ故に先輩ウルトラマンの力を3人分借りて変身するのです。
ここからは、そんなZさんのフォーム紹介。



《アルファエッジ》

ゼロ師匠、セブン師匠、レオ師匠と3人の師匠の力を借りた、一番スタンダードなスタイル。『師匠多すぎじゃないすか?』とは、作中で主人公からツッコミがありました(笑)
拳法主体の戦闘で、めちゃくちゃカッコ良かったですね。 Zのフォームの中ではこれが一番好きかも。




《ベータスマッシュ》


ウルトラマン兄さん、エース兄さん、タロウ兄さん、三人の兄さんの力を借りたフォーム。
めっちゃ腹筋が割れてますw
戦闘スタイルはもろにプロレス。 同じウルトラマンのはずなのに、明らかに重量も増しているぜ。






《ガンマフューチャー》

ティガ先輩、ダイナ先輩、ガイア先輩、3人の先輩の力を借りたフォーム。
この手のフォームで平成三部作の力が使われるのは割と珍しく、そのせいかメイン3フォームの中ではかなり目立ったフォームでした。





元の先輩方、召喚できますしw

それは禁じ手でしょう(^_^;) ベータスマッシュとは正反対でスタイリッシュな感じでしたね。





《デルタライズクロー》

ゼロ師匠、ジード先輩、ベリアル、3人のウルトラマンの力を借りた最強フォーム。
ゼロは師匠で、ジードは兄弟子、んでもう1人のベリアルは、




悪のウルトラマンですね。
ゼロはそんなベリアルと同じ作品でデビューしたベリアルのライバル、ジードはベリアルの息子と、因縁深い3人なのです。 この3人かよと、平成後期ウルトラマン追ってた人には割と燃える組み合わせ。
んで、問題は戦闘スタイルなんですが、










これ電王で観たことあるーw

ベリアルの顔が張り付いた魔剣『ベリアロク』を唯一使えるフォームなんで、基本それで戦ってます。
あ、ベリアロクさんちゃんと人格あるし、めっちゃ喋ります。 気が向かないと戦ってくれないとかあります。
悪のウルトラマン、ベリアルの因子は持ってますが、本人とは違うので、悪ではないです。 『面白いやつを斬りたい!』ってのがメインなキャラです。 主人公のハルキ君はベリアロクさんにも敬語なんで割と気に入られてます。

Zを評価しているポイントの1つが、このベリアロクさんですね。
正直、これどう見てもオモチャじゃないですか。 特撮では良くある『これ売るから、話に絡めてね』って無茶振りのやつ。
なのに、ベリアロクさんのキャラが良いせいか、めっちゃスムーズに受け入れられるんですよね。 後半は寧ろ居ないと物足りないレベル。


さて、そんな4種類のフォームで戦うZさんですが、最後の最後にラスボスを倒したのは、



ノーマルのZさんなんですよねぇ。

ストーリー開始直後は1/3人前扱いされてたZさんが、最終的にはハルキと1つになり、諸先輩方の力を借りずに、己の力でラスボスを倒す、これぞ王道!!!






②【防衛隊の魅力】


知らない人は知らないのですが、『ウルトラマン=人類の防衛隊』ってのは当たり前じゃなくなってます。
昭和は当たり前で、平成も前半まではありました。
ただ、平成後期の所謂『ニュージェネレーション』と呼ばれるウルトラマンだと、防衛隊自体がないか、あっても規模が小さかったりですね。
理由はシンプルで『防衛隊のオモチャは売れない』んですよね。 戦闘機や銃出しても、子供たちが求めるのはウルトラマンや怪獣のフィギュアですからね。 そのくせ、戦闘機とかのシーンって割と金がかかるし、メリットが少ない。 でも無ければ無いで、世界観が小さくなりがちと、悩ましいところなんです。

今作では久々にそんな防衛隊が復活。 その名も『ストレイジ』。
『ストレイジ』はそんな、ウルトラマンの防衛隊問題を、王道かつ斬新な展開で解決しました。









『過去のロボット型怪獣を、戦闘機代わりに出せば良くね?』

やられてみると『その手があったか!』って感じです。 そうだよな、技術的に辻褄合わせれるなら戦闘機じゃなくてロボットでも良いよな・・・。
しかも1号がセブンガーってのが絶妙でしたね。
過去に1度だけ出た、味方サイドのロボット怪獣です。




出番少ないし、明らかに弱そうだけど、決して弱くはなかったです。 確か1分しか戦えなかったけど。
このセブンガーが、可愛さとカッコ良さで見事にスタートダッシュ決めてくれました。




ロボットなのに表情豊かで可愛い( ^ω^)

デレステの高森藍子ちゃんは何故とは言いませんが『世界一可愛いドラム缶』と称されますが、その次くらいには可愛いドラム缶ですわ。

さて、ストレイジのスゴいところは技術の進歩と共に、戦力も増強されていくところ。



2号機はウインダム。
味方サイドロボット怪獣では鉄板なやつです。
ポケモンの元祖ともいえる、カプセル怪獣の一体ですね。






そして、3号機が『キングジョーストレイジカスタム』



敵で出てきた『キングジョー』を鹵獲して、技術調査して、カスタマイズしたやつですね。
『キングジョー』といえば、ウルトラセブンの敵でも最強説があるほどの強怪獣。 ロボ怪獣のなかでも知名度がダントツですね。




変形も出来る高性能! 
戦隊物のロボのような扱いでしたね。
大きなオモチャも出ました。




さて、キングジョーの台頭でセブンガーは退役。
博物館行きとなりました。
ロボット好きならここで当然連想するのが、初代スーパーロボット『マジンガーZ』です。 名前もかなり近いし、Zの名を冠しているしw
マジンガーも博物館行きになったあと、後々グレートマジンガーのピンチに颯爽と駆けつけました。
だから、皆は思いました。 『あー、これは最終回でセブンガーが、Zのピンチに駆けつけるやつだな』と。
ところがですよ!?


















分かってたのに泣いちゃうだろ!!

展開は読めてたのに、ウィンダムとキングジョーのピンチに颯爽と駆け付けたセブンガーはメチャクチャカッコ良かったです。
こういう『展開は分かるけど面白い』ってのが出来るのは良作ですね。



さて、ここまでロボットについて語りましたが、ストレイジはメンバーも皆良いキャラしてました。
今回は、そんな中で隊長だけは語っておこうと思います。





はい、これだけ見ると好青年ですね。
ですが、特撮ファンはこのキャラ名と俳優さん情報観た時に衝撃を受けました。
ヘビクラ・・・蛇倉・・・ジャグラー・・・






これ、ジャグラーだ!!!!

ジャグラーとは、数年前の『ウルトラマンオーブ』の敵ですね。
説明が面倒なのですが、悪ではなく闇落ちした元正義って感じです。 ウルトラマンになれなかった男。
オーブの時も、まぁ色々やらかしてるのですが、何だかんだ許されてる、愛されキャラです。 ジャンルは違うけど、オーズの会長みたいな。 個人的にはバイキンマンポジションだと思ってる。
いや、でもこれはミスリードかもしれない。 ジャグラーと読めるけど、俳優が同じなだけで全く別キャラかもしれない・・・・。







やっぱりジャグラーじゃねぇか!


いやー、良い意味で話をかき回してくれました。
普段は立派な隊長だったしね。



ちなみに、ジャグラーはこんなスタンスのキャラですが、今作では九割方、味方でしたね。





③【昭和勢の取り込み】

Zが成功した理由は、新規の取り込みに成功し、かつ昭和勢、平成勢もキャッチ出来たことでしょう。
昭和勢は前述の、ロボット関係ですね。あのラインナップは昭和ウルトラマン好きに刺さる。

そして、1話かけて作った昭和ウルトラマン客演回がスゴくエモかった。




ウルトラマンA(エース)!!


4代目のウルトラマンですね。
横に立っているベータスマッシュに力貸してる1人でもあります。 エースは好きなウルトラマンの1人なので、個人的には嬉しかったです。
唯一、男性と女性の2人で合体変身するウルトラマンでもありました。 まぁ予算の都合か、人気でなかったのか、女性の方は途中で抜けて、後半は結局男1人で変身するのですが。 北斗星司と南夕子の2人ですね。 このブログずっと読んでくれてる方には伝わりますが、自作遊戯王小説【遊戯王NEX】に出した先生の名前が『皇北斗』で、その恋人名が『南夕子』だったのは、この2人が名前モチーフだからです。




まだまだ甘いところのあるZに対して、戦いながら指導するエース兄さん。 ベテランの貫禄を見せつけます。 
武器が飾りの無い日本刀なのは、まぁ時代だなとw
そして、戦いが終わったあとに告げられる衝撃の真実。
Zの名付け親はAだったと。






A to Zじゃん!やべぇ!!

我ながらチョロいですが、こういう『コテコテな話を楽しく魅せれる』ってのは、物語において本当に必要だと思うので。




そして最後。普段Zさんは飛び去るとき、空に『Z』の跡を残していくのですが、この回だけはそこに一筋加わり『A』の形に! これまで散々『Zさん、それZじゃなくてNですよ!』と揶揄されてましたが、まさかのこの時の為に少しN寄りにしていたというね。
いや、もう完璧に近い回でした。



④【平成勢の取り込み】

平成にウルトラマン観てたぜ、って人にも受け入れやすい作品です。



基本フォームの1つがこれですからね。
実はこの辺りが一番俺が特撮離れてた時期なので、ティガダイナガイアは俺は通ってないんですけどね。 ただ、予算かけすぎて円谷が壊れかけたってのは聞いたw
まぁそういうすったもんだ、試行錯誤の末に『半年かけて新作放送、半年の間に新作製作しながら再放送』ってスタイルを産み出したのだから、これでウルトラマンは続けてほしいですね。
戦隊や平成ライダーと比べると、ウルトラマンは何度も止まってるので。





ニュージェネレーションからは、ジードが二回ほど客演で出てくれましたね。 ジードは半年ゼロと共に戦っていたし、ベリアルの息子だしで、Zさんとの関係も深いのです。 
個人的にはニュージェネの中でもトップレベルに好きなウルトラマンだったので良かった。




師匠のゼロも一回だけ。
こう見ると、本当にゼロは目付き悪いなw
そういう意味では客演回はジード2回、ゼロ1回、エース1回でそこまで多くはないか。ティガダイナガイアはあくまで分身であって本人ではないしね。




⑤【特撮技術のスゴさ】








毎週、とにかく派手かつ、斬新な視点での表示とかあって観てて飽きることがなかった。
めちゃくちゃ長いシリーズなのに『まだこんな魅せ方があるのか!?』と驚かされてばかりでしたね。
『ウルトラマンで大きいし、アクションも大味なんじゃないの?』って意見はまぁ分かりますが、その辺りは映像の魅せ方でカバー・・・どころか唯一無二のものになってると思う。
こんなものを映画じゃなくテレビでお出しできるの?って感じです。






このミニチュア表示とか地味にやばいと思うのよね。
実際にありそうな景色になってる。
この辺は、もう積み上げてきた技術なんでしょうね。




さて、とりあえずここまで。
いや、マジでマジで最高の作品でした。 おそらく、ウルトラマン作品でランキングしたら1位か2位になるね。個人的に『ウルトラマンメビウス』がレジェンドで、単体作でそこに迫る作品はでないと思ってたんですが、神回連発で余裕で競ってきましたわ。 
メビウスもお勧めですが、こちらは『昭和ウルトラマンの客演回』が大きな要素でもあるので、その辺通ってない人にはそこまでかも。 この『ウルトラマンZ』の方が、特撮好きだけどウルトラマンは通ってないなー、って人にこそ是非観ていただきたい作品でした。
ウルトラお勧めだぜ!!