【作品#0941】エンド・オブ・ステイツ(2019) | シネマーグチャンネル

【タイトル】

 

エンド・オブ・ステイツ(原題:Angel Has Fallen)

 

【概要】

 

2019年のアメリカ映画

上映時間は121分

 

【あらすじ】

 

マイク・バニングがトランブル大統領の釣り休暇に同行している最中、ドローンによる攻撃を受け、二人以外のシークレットサービスは皆殺されてしまう。搬送先の病院で目覚めたマイク・バニングには手錠がかけられており、ドローン攻撃の主犯として逮捕されてしまう。そして、マイクを護送する車が襲撃され…。

 

【スタッフ】

 

監督はリック・ローマン・ウォー

音楽はデヴィッド・バックリー

撮影はジュールズ・オロフリン

 

キャスト

 

ジェラルド・バトラー(マイク・バニング)

モーガン・フリーマン(アラン・トランブル)

ティム・ブレイク・ネルソン(マーティン・カービー)

ダニー・ヒューストン(ウェイド・ジェニングス)

ランス・レディック(デヴィッド・ジェントリー)

ジェイダ・ピンケット=スミス(ヘレン・トンプソン)

ニック・ノルティ(クレイ・バニング)

パイパー・ペラーボ(リア・バニング)

 

【感想】

 

「エンド・オブ・ホワイトハウス(2013)」「エンド・オブ・キングダム(2016)」に続くシリーズ第3弾は、前作よりも製作費が削られながらもシリーズでは初の週間ランキング首位を獲得した。ちなみに、全2作品でマイク・バニングの妻リアを演じたラダ・ミッチェルからパイパー・ペラーボに引き継がれている。

 

大統領の命が狙われるという点ではシリーズ3作品とも共通しているが、マイク・バニングがその首謀者として追われることになるという点はシリーズ初の試みである。ホワイトハウス、ロンドンときて、次にまた別の場所が襲撃されたら同じことの繰り返しになると判断したのだろう。

 

ただ、マイク・バニングがその首謀者として逮捕されるまでの展開はあまりにも出来過ぎている。仮にマイク・バニングが犯人だとして、彼があちこちに証拠を残しまくるわけがない。こんな安易なハメ方をする敵と彼がハメられた可能性を1ミリも考えないFBIの無能さよ。マイク・バニングが真犯人を探して復讐するという流れの作品になるわけだから、ここには自分にはどうにもならない誤解や齟齬があってしかるべきだったと思う。

 

マイク・バニングがハメられた可能性を考え始めるのはマイク・バニングが父親のところを訪ね、そこに傭兵が送り込まれた後である。普通はあらゆる可能性を考えるものなんじゃないの。こんな組織が国を守る一端を担っているのなら攻撃を受けたり通信を遮断されたりしてもしょうがないと思ってしまう。

 

そのマイクが訪ねる父親クレイはかつて家族を捨てた元ベトナム帰還兵という設定だ。ニック・ノルティは「帰郷(1978)」でベトナム帰還兵を演じ、「ウォーリアー(2011)」で家族を捨てた父親役を演じていた。ミッドクレジットでこのクレイがコメディリリーフとして登場するのだが、本作ならびに本シリーズのテイストを考えるとこれは「なし」だわ。

 

以降はマイク・バニングが真犯人を突き止めていく流れになるのだが、敵側にしてもFBI側にしても両者が無能すぎてほぼ自滅。真犯人も別に意外な人物とかでも何でもないのでその辺りりの面白さは全くない。ダニー・ヒューストン演じるジェニングスがマイク・バニングの家に来た時点で黒幕感がプンプンしている。

 

また、マイク・バニングが苦難を乗り越え敵をやっつけていく姿は、ファンの見たい姿であろうからその辺りの安定感はあるものの、ややマンネリ化している。オープニングのドローン攻撃こそ現代的であると感じるが、以降の展開はいつものアクション映画になってしまっている。

 

それから、前作は家族のためにシークレットサービスの職を辞めるかどうかで悩む設定がありながらそれが映画の面白さに直結していなかった。そして本作では頭痛や不眠症を抱えるという設定になっているが、こちらもジェラルド・バトラーが時折、頭を痛そうにしたり、眠たそうにしたりする程度であり、戦いが始まればそんなことは何のその。こちらも設定をうまく生かしきれていない。

 

ジェラルド・バトラーが暴れるために毎回大統領が危険に晒されるわけだから、本作の首謀者としてジェラルド・バトラーが追われる展開はある意味当たっているかも⁉

 

【関連作品】

 

エンド・オブ・ホワイトハウス(2013)」…シリーズ1作目

エンド・オブ・キングダム(2016)」…シリーズ2作目

「エンド・オブ・ステイツ(2019)」…シリーズ3作目

 

 

 

取り上げた作品の一覧はこちら

 

 

 

【予告編】

 

 

【配信関連】

 

<Amazon Prime Video>

 

言語

├オリジナル(英語)

 

<Amazon Prime Video>

 

言語

├日本語吹き替え

 

【ソフト関連】

 

<BD+DVD>

 

言語

├オリジナル(英語)

├日本語吹き替え

映像特典

├ジェラルド・バトラーによるイントロダクション

├堕ちた守護天使

├期待の新鋭 リック・ローマン・ウォー監督

├キャスト集結

├リアリティの追求

├アクションシーンの舞台裏

├再現されたワシントンDC

├監督によるシーン解説(ドローン攻撃/トレーラー追跡劇/無重力タンク)

├予告編集