【作品#0929】ソウ2(2005) | シネマーグチャンネル

【タイトル】

 

ソウ2(原題:Saw II)

 

【概要】

 

2005年のアメリカ/カナダ合作映画

上映時間は93分

 

【あらすじ】

 

刑事のマシューズは、タレコミ屋マイケルが殺された現場に向かうと、そこには「マシューズ刑事、近くで見ているぞ」というメッセージが残されていた。ジクソウの犯行とみた警察はジクソウのいるアトリエに突入すると、ジクソウはマシューズの息子を含む8人の男女をどこかに監禁していると言うのだった。

 

【スタッフ】

 

監督はダーレン・リン・バウズマン

音楽はチャーリー・クローサー

撮影はケヴィン・グルタート

 

【キャスト】

 

ドニー・ウォールバーグ(エリック・マシューズ)

トビン・ベル(ジクソウ/ジョン・クレイマー)

ショウニー・スミス(アマンダ)

エリック・ナドセン(ダニエル・マシューズ)

ディナ・メイヤー(アリソン)

 

【感想】

 

大ヒットした前作から1年という短いスパンで製作されたシリーズ2作目は、前作の4倍に当たる400万ドルの製作費(それでも低予算)に対して、全世界で1億5千万ドルのヒットを記録した。また、本作の監督を務めることになったダーレン・リン・バウズマンが完成させた脚本が「ソウ(2004)」に酷似しており、シリーズ続編用に改変されることになった。

 

本作は上述のようにオリジナル脚本ではなく、似たような脚本を続編用に改変するという「横着」をしたことが最大の失敗だろう。前作の全米公開からほぼ1年後に本作は公開されている。前作以上の予算を得たとしても低予算映画なので製作コストもかからないし、比較的短い撮影日程で製作することができる。「鉄は熱いうちに打て」という言葉があるように、前作がヒットした時点でいかに早く続編を世に届けるかが最重要課題だったのだと思う。その意味でオリジナル脚本に着手しなかったのは楽をしたとも取れてしまう。

 

それによって本作に残ったのは「前作っぽさ」だけである。いかにもそれっぽい雰囲気は纏っているがかなり別物だろう。前作姿を現さなかったジクソウはほぼ主役くらいの位置づけである。仮にそれを許せたとしてもあれもこれもベラベラ喋るのは違うかな。

 

あと、ジクソウのゲームに参加させられる人間のアホさ加減よ。そこそこの情報量のあったテープの内容を聞き返すことなく、引っかかった言葉だけを頼りに行動に移しては次々に犠牲が出ていく展開となる。「頭脳の後ろ」とか「虹の彼方」といった重要なキーワードは誰も気にも留めることがない。ジクソウがエリックに「座って話しているだけで良い」と言うのにエリックが我慢できずに動き出す流れは悪くないが、ゲーム参加者たちがキーワードを無視して突き進んでいくのは強引すぎるかな。

 

最後の最後になって「前作とここで繋がっていますよ~」みたいなことをされてもなぁ。だから何だって話である。なんかそれっぽいだけであり、「ソウ(2004)」の続編と言われても、「まぁ確かにそうだけどでもなぁ~」というモヤモヤの残る続編。

 

【関連作品】

 

ソウ(2004)」…シリーズ1作目

「ソウ2(2005)」…シリーズ2作目

ソウ3(2006)」…シリーズ3作目

ソウ4(2007)」…シリーズ4作目

ソウ5(2008)」…シリーズ5作目

ソウ6(2009)」…シリーズ6作目

ソウ ザ・ファイナル 3D(2010)」…シリーズ7作目

「ジグソウ:ソウ・レガシー(2017)」…シリーズ8作目

「スパイラル:ソウ オールリセット(2021)」…シリーズ9作目

「Saw X(2023)」…シリーズ10作目

 

 

 

取り上げた作品の一覧はこちら

 

 

 

【配信関連】

 

<Amazon Prime Video>

 

言語

├オリジナル(英語)

 

【ソフト関連】

 

<BD>

 

言語

├オリジナル(英語)

├日本語吹き替え

音声特典

├ダーレン・リン・バウズマン(監督)、キャストによる音声解説

映像特典

├ジクソウのゲーム

├ジクソウの罠工場へようこそ

├小道具と特殊メイク

├ストーリーボード集

├アート・ギャラリー

├監督来日映像

├予告編