【タイトル】
プロジェクト・イーグル(原題:飛鷹計劃/英題:The Armour Of God II:Operation Condor)
【概要】
1991年の香港映画
上映時間は98分
【あらすじ】
冒険家ジャッキーのもとへサハラ砂漠に隠されたヒトラーの金塊を探すようにと仕事の依頼が舞い込んでくる。
【スタッフ】
監督はジャッキー・チェン
音楽はマイケル・ライ
撮影はアーサー・ウォン
【キャスト】
ジャッキー・チェン(ジャッキー)
ドゥドゥ・チェン(エイダ)
エバ・コーボ(エルサ)
池田昌子(桃子)
アルド・サンブレル(アドルフ)
【感想】
ジャッキー・チェンの日本語タイトルにまたもや「プロジェクト」と入っているが「プロジェクトA」シリーズとは何の関係もない「サンダーアーム/龍兄虎弟(1985)」の続編。といっても前作を見ていなければ分からないことなんて何一つないのでタイトルに繋がりがなくても何の問題もないという日本の配給会社の判断だろう。でも「イーグル」ってなんだ。ちなみに主人公は「アジアの鷹」という通称だけど、鳥繋がり⁉
アクションシーン自体がそれほど多くなかった印象の前作に比べるとアクションシーンが全体に散りばめられている本作の方が見やすい。また、前作は一番の見せ場がカーチェイスだったように思ったが、本作では上映時間的には同じような場所にバイクチェイスがある。カーチェイスというジャッキー・チェンらしさが出しづらいアクションシーンよりもバイクチェイスの方がまだ良い。あくまで前作よりかは良いという意味であり、バイクチェイスでもジャッキー・チェンらしさは出しづらいだろう。また、スタントチームによるバイクスタントをただ見せるみたいなシーンも多い気がする。このカーチェイスやバイクチェイスで俳優の「らしさ」を出すことに成功したのは後のトム・クルーズであり、キアヌ・リーヴスなのだと思う。
それから、アクションシーンのボルテージはクライマックスにかけて上がっていくものだが、本作に限ればどこか醒めてしまった印象がある。クライマックスは地下から脱出するために強風が吹き荒れる中で繰り広げられる。言っちゃなんだがもうこのシーン辺りからジャッキー・チェンらしさがないんだよな。やはりジャッキー・チェンは仮に舞台が大きくなったとしても、その舞台や小道具を生かしたアクションが大きな魅力であると思う。その意味において本作のラストがジャッキー・チェンを凌駕する強風というのはやはり選択ミスじゃないだろうか。
また、本作は男1人と女3人の4人組という珍しいパーティである。これは他の映画でもあまりお見掛けしない組み合わせではある。振り返ってみると、ジャッキーの隠し持つ水を求めて3人の女性がジャッキーを奪い合うシーンがやりたかっただけじゃないかと思えてきてしまう。ジャッキー映画では「ポリス・ストーリー/香港国際警察(1985)」シリーズの恋人メイをはじめとしたコメディリリーフ的な女性キャラクターが定番化しており、本作もその例に漏れることはなく、何ならそのキャラクターが3人もいるという感じである。確かに要所で彼女たちの役割が機能している場面もあるのだが、その繰り返しがややくどさに繋がっている場面もあった。
じゃあ冒険映画としての面白さがあるのかと言われるとそれもあまりない。結局いつものジャッキー映画っぽい感じに仕上がっている。実はジャッキー・チェンとアドベンチャーって案外相性が良くないのかも。
【関連作品】
「サンダーアーム/龍兄虎弟(1985)」…シリーズ1作目
「プロジェクト・イーグル(1991)」…シリーズ2作目
「ライジング・ドラゴン(2012)」…シリーズ3作目
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【配信関連】
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