【タイトル】
ゲッタウェイ(原題:The Getaway)
【概要】
1994年のアメリカ/日本合作映画
上映時間は116分
【あらすじ】
仲間の裏切りによって刑務所行きとなったドクは、ドッグレース場の売上金強奪を条件にベニヨンによって釈放される。ドクは妻のキャロル、ベニヨンの手下らと共にドッグレース場の売上金強奪をするのだが…。
【スタッフ】
監督はロジャー・ドナルドソン
脚本はウォルター・ヒル/エイミー・ジョーンズ
音楽はピーター・アイシャム
撮影はピーター・メンジース・ジュニア
【キャスト】
アレック・ボールドウィン(ドク・マッコイ)
キム・ベイシンガー(キャロル・マッコイ)
マイケル・マドセン(ルディ・トラヴィス)
ジェームズ・ウッズ(ジャック・ベニヨン)
ジェニファー・ティリー(フラン・カーヴェイ)
デヴィッド・モース(ジム)
フィリップ・シーモア・ホフマン(フランク・ハンセン)
【感想】
サム・ペキンパー監督、スティーヴ・マックィーン主演の「ゲッタウェイ(1972)」のリメイク。「あなたに恋のリフレイン(1991)」で共演して結婚したアレック・ボールドウィンとキム・ベイシンガー夫妻が本作でも夫婦役で出演している。
オリジナルの「ゲッタウェイ(1972)」にも脚本家として携わっていたウォルター・ヒルは、映画化前の脚本で映画化したいという考えを持っており、彼が監督する予定だったが、予算の関係や「ジェロニモ(1993)」の監督でのスケジュールの関係でロジャー・ドナルドソンが監督を務めることになった。
オリジナルに比べると、ドクが捕まった理由が追加されたり、襲うのがドッグレース場に変更されたりしているが、大筋はほぼ同じと言っても過言ではない。また、登場人物もほとんどがオリジナルと符合しており、どっちが好きかは好みの問題と言えばそれでおしまいだが、当時のスティーヴ・マックィーンに勝るとも劣らない役者がアレック・ボールドウィンと言われたら「それは違う」と言わざるを得ない。当時のアレック・ボールドウィンはもちろんその当時を代表するイケメン俳優ではあったが、やはり荷が重かった印象はある。新たな「ドク・マッコイ像」を構築したわけでもない。これならまだ、癖のある俳優にやらせた方がリメイクとしては印象に残ったのではないか。見るからに悪役顔のジェームズ・ウッズやマイケル・マドセンを悪役にキャスティングしている時点で無難なキャスティングだったと言える。
オリジナルの監督をしたサム・ペキンパーといえばスローモーションの使い手でもあったが、本作が製作された1994年にアクション映画でのスローモーションの演出を見ると、どうしてもジョン・ウーの影響が頭を過る(もちろんジョン・ウーもサム・ペキンパーから影響を受けた人だが)。同じようなスローモーションでも製作される時期が異なるだけで何を連想するのかが全く異なるんだからそれはそれで面白い。
決して酷評するほど悪い作品だとは思わないが、ここまで無難な作りだとリメイクした意義は感じない。好みの問題と言えばそれまでか。本格ブレイク前のフィリップ・シーモア・ホフマンがちょい役で出演しているなど、出演陣はなかなか豪華。
【関連作品】
「ゲッタウェイ(1972)」…オリジナル
「ゲッタウェイ(1994)」…上記作品のリメイク
取り上げた作品の一覧はこちら
【ソフト関連】
2023年4月現在、本作はDVDしか発売されていない。
<DVD(スペシャル・コレクターズ・エディション)>
言語
├オリジナル(英語)
├日本語吹き替え
映像特典
├日本公開時劇場予告編
├メイキング
├キャスト&スタッフインタビュー