【タイトル】
インサイド・マン(原題:Inside Man)
【概要】
2006年のアメリカ映画
上映時間は128分
【あらすじ】
マンハッタン信託銀行が銀行強盗グループによって襲われ、従業員と客を人質になってしまった。ニューヨーク市警のキース・フレイジャーは相棒のビルとともに現場へ向かう。
【スタッフ】
監督はスパイク・リー
音楽はテレンス・ブランチャード
撮影はマシュー・リバティーク
【キャスト】
デンゼル・ワシントン(キース・フレイジャー)
クライヴ・オーウェン(ダルトン・ラッセル)
ジョディ・フォスター(ホワイト)
クリストファー・プラマー(アーサー・ケイス)
ウィレム・デフォー(ダリウス)
キウェテル・イジョフォー(ビル・ミッチェル)
【感想】
デンゼル・ワシントンにとってスパイク・リー監督作品には4度目の出演となった。当初はロン・ハワードが監督予定だったが、ラッセル・クロウ「シンデレラマン(2005)」の脚本を見せられてそちらの監督をすることになった。また、同じ銀行強盗を題材にした「狼たちの午後(1975)」に人質役としてマーシャ・ジーン・カーツが本作でも人質役を、ピザを届ける警官役を演じたライオネル・ピナが本作でも同じくピザを届ける警官役を演じている。
やはり2度目の鑑賞だと、盗聴されているところは見抜けない警察側が無能に見えてしまうし、ダルトンが隠れる場所は見つかりそうな気もする。それに、ダルトンが銀行を出る時に、たまたまやって来たフレイジャーのポケットにダイアモンドを忍ばせるのもご都合主義的である。フレイジャーがダルトンに結婚に関する話をしたことが伏線になっているのは分かるが、フレイジャーが銀行に来るのと、ダルトンが銀行を出るのにもう少し理屈が欲しかった。
ただ、時系列を入れ替えながらもちょっとしたセリフなどがヒントとなりすべてが繋がっていく心地よさはある。メインキャストと言える6人の絡みも十分に楽しめる。
また、スパイク・リー監督ならではの人種問題にも話は及ぶ。ターバンをしているイスラム教徒がいると、テロリスト呼ばわりされてしまう場面がある。本作が製作されたのはアメリカ同時多発テロが発生してから僅か5年である。イスラム教徒というだけで、またアラブ人という見た目だけで周囲から疑惑の目を向けられてしまう。しかも、本作の舞台となる銀行はマンハッタンであり、アメリカ同時多発テロで倒壊したツインタワーのあった場所である。
単純な娯楽作としても十分に楽しめたし、スパイク・リー監督印も映画内にたくさん見つけることができる。そして何より豪華キャストの共演が楽しめる。
【音声解説】
参加者
├スパイク・リー(監督)
監督のスパイク・リーによる単独の音声解説。非公式に脚本を受け取って興味を持った話、エキストラに関する話、デンゼル・ワシントンとジョディ・フォスターの長回し撮影の裏側、911以降の中東出身の人たちの受けた弊害、なぞなぞに関する話などしてくれる。スパイク・リー監督の音声解説は、空白を埋めるようにあれもこれも喋るタイプではないようなので、やや物足りなさもあるがやはり聞き応えはある。
取り上げた作品の一覧はこちら
【配信関連】
<Amazon Prime Video>
言語
├オリジナル(英語/アラビア語/スペイン語/ポーランド語)
【ソフト関連】
<DVD>
言語
├オリジナル(英語/アラビア語/スペイン語/ポーランド語)
├日本語吹き替え
<BD>
言語
├オリジナル(英語/アラビア語/スペイン語/ポーランド語)
├日本語吹き替え
音声特典
├スパイク・リー(監督)による音声解説
映像特典
├マイ・シーンズ
├未公開シーン
├仕事をするフレイジャー
├ノー・ウーマン・ノー・クライ
├フレイジャーを褒めるダリウス
├臨時ニュース
├ケイスの罪を咎めるダリウス
├メイキング・オブ・「インサイド・マン」
├監督4作品を振り返って