【タイトル】
恋人はゴースト(原題:Just Like Heaven)
【概要】
2005年のアメリカ映画
上映時間は95分
【あらすじ】
医師として多忙な日々を送るエリザベスは帰宅途中に事故に遭ってしまう。そのエリザベスの住むアパートの部屋が貸し出しとなり、デヴィッドが借りることになると、デヴィッドの前にエリザベスが現れる。
【スタッフ】
監督はマーク・ウォーターズ
音楽はロルフ・ケント
撮影はダリン・オカダ
【キャスト】
リース・ウィザースプーン(エリザベス)
マーク・ラファロ(デヴィッド)
【感想】
フランスの小説「夢でなければ」の映画化。原題の「Just Like Heaven」はザ・キュアの楽曲名が由来であり、その曲はエンドクレジット時に流れる。また、エリザベスの姉アビーを演じたディナ・ウォーターズは監督の妻である。ちなみに、日本では劇場未公開でDVDスルーになった作品でもある。
「ゴースト ニューヨークの幻(1990)」の男女入れ替え版かなとも思ったが、どっちかというと「天国から来たチャンピオン(1978)」の男女入れ替え版にも似た話だった。つまりラブコメファンタジーの定番を押さえた、そしてその伝統を引き継いだ作品と言える。
エリザベスを演じたリース・ウィザースプーンは同年「ウォーク・ザ・ライン/きみにつづく道(2005)」でアカデミー賞主演女優賞を受賞しており、当時から若手スター女優の1人であった。一方で、相手役のデヴィッドを演じたマーク・ラファロは本作までに、メグ・ライアン、ジェニファー・ガーナー、ジェニファー・アニストンらの相手役を務めており、リース・ウィザースプーンに比べれば知名度は低かったかもしれないが実績は間違いない俳優だっただろう。そして、本作ではリース・ウィザースプーンは早口でまくし立てる女性役を、マーク・ラファロはつらい過去に影を落としながらも魅力的な男性をそれぞれ好演した。
内容は王道にして王道。途中でデヴィッドを誘惑するカトリーナでさえもこちらが悪く思わない女性に見えるように描かれていた。一応の悪役と言えるブレットもデヴィッドのパンチを貰う程度だった。
冒頭はエリザベスが仕事三昧であること(規定時間が経過しても働こうとするなど)が描写されることになる。そして、長時間の業務を終えて車で帰宅する途中に事故に遭うという設定である。この事故はエリザベスに非がないような描き方にしていたが、後の仕事人間だったことを反省する展開を入れるなら、仕事に疲れて居眠り運転をしてしまうとかでも良かった気はする。また、彼女が仕事三昧であったという設定はあまり生きていない気がするのはもったいない(姪っ子たちもエリザベスを慕っていたし)。
とはいえ、主役の2人は文句なしに良かったし、脇を固めた役者も概ね好印象であった。映画作品としてもう一押し足らないかなという印象こそあるが、95分と上映時間も短いし、ファンタジーのラブコメを見たいなら普通にお勧めできる一作。
【音声解説】
参加者
├マーク・ウォーターズ(監督)
├ダリン・オカダ(撮影)
├ブルース・グリーン(編集)
上記3名による対話形式の音声解説。俳優の印象、過去の映画からのオマージュ、使用した楽曲、ロケーションや美術などについて話してくれる。もっと深堀した話を聞きたかったが、割とさっぱりした音声解説で印象には残らなかった。
取り上げた作品の一覧はこちら
【ソフト関連】
<DVD>
言語
├オリジナル(英語)
├日本語吹き替え
音声特典
├マーク・ウォーターズ(監督)、ダリン・オカダ(撮影)、ブルース・グリーン(編集)による音声解説
映像特典
├メイキング・オブ「恋人はゴースト」
├キャスト・インタビュー
├ギャグリール
├未公開シーン
├予告編集