【作品#0377】ボビーZ(2007) | シネマーグチャンネル

【タイトル】

 

ボビーZ(原題:The Death and Life of Bobby Z)


【概要】

2007年のアメリカ映画
上映時間は96分

【あらすじ】

刑務所に収監中のティム・カーリーのもとへ、麻薬捜査官のクルーズが現れ、おとり捜査に協力すれば罪を帳消しにするという提案を持ち掛ける。その捜査は、伝説の麻薬ディーラーの「ボビーZ」に成りすまして、メキシコの麻薬ディーラーと取引するというものだった。

【スタッフ】

監督はジョン・ハーツフェルド
音楽はティム・ジョーンズ
撮影はアラン・ジャクボヴィッツ

【キャスト】

ポール・ウォーカー(ティム・カーニー)
オリヴィア・ワイルド(エリザベス)
ローレンス・フィッシュバーン(クルーズ)
ヨアキム・デ・アルメイダ(ワテロ)
ジェイソン・ルイス(ボビーZ)

【感想】

ドン・ウィンズロウの小説「ボビーZの気怠く優雅な人生」の映画化。アメリカでは試写が不評だったためビデオスルーになった作品である。

誰もが突っ込むところだろうが、ティム・カーニーがボビーZに似ているだけでなぜ成りすますことができるのか。ポール・ウォーカーに1人2役で演じてもらえたら済んだ話である。

ティムがちょっと姿を似せるだけで、周囲から「瓜二つだ」とまで言われている。ところが終盤に、ティムのビジネスパートナーだった男から「似てもいねえよ」と言われている。また、エリザベスは体の関係を持つまで別人だと気付いていないというように周囲の人間からの印象はバラバラである。そして中盤以降、ボビーZは実は生きていて画面内にも登場するが、特段似ている訳でもないし、声も全然違う。もし仮にこの2人を別の俳優に演じさせるなら、声を似せるチップがあるというSF設定にするか、どちらかの声をアテレコにするかしかないだろう。突っ込むのはもはや野暮だが観客を馬鹿にしているとしか思えない。また、当初はボビーZの特徴である左利きを意識したシーンがあるのに、次のシーンでは上着を右手で持つなど、映画としても登場人物のキャラ設定としても何も考えていないことがよく分かる。

他にもクルーズの企み、ティムが家を抜け出す理由など登場人物の行動原理がさっぱりで、「こいつら一体何をやっているんだ」となってしまう。冒頭と締めくくりにはブルース・ダーンに浜辺で語らせるスタイルを取っているのも特に意図が伝わってこない。

脇はそこそこのメンツが揃っているのに、話の展開もアクションも全部がイマイチ。突っ込みながら見るにしても、ツッコミどころが多すぎて消化しきれない。


 

 

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【配信関連】

 

<Amazon Prime Video>

 

言語

├オリジナル(英語)

 

【ソフト関連】

 

<DVD>

 

言語

├オリジナル(英語)

├日本語吹き替え

映像特典

├『ボビーZ』の舞台裏
├オリジナル劇場予告編集

 

<BD>

 

収録内容

├上記DVDと同様