【作品#0273】ロードキラー(2001) | シネマーグチャンネル

【タイトル】

 

ロードキラー(原題:Joy Ride)

 

【概要】

 

2001年のアメリカ映画

上映時間は97分

 

【あらすじ】

 

大学生のルイスは、車で友人ヴェナと帰省することを思い付く。ただ、親からの依頼で、兄のフラーが釈放されたため迎えに行ってほしいと頼まれる。兄のフラーを車に乗せたルイスは、フラーが勝手に購入したラジオ無線機で悪戯を思いつき、繋がった相手に適当な話を始める。さらにフラーは、ルイスを嗾けて女性のふりをしてその相手へモーテルに来るように言うが…。

 

【スタッフ】

 

監督はジョン・ダール

製作/脚本はJ・J・エイブラムス

音楽はマルコ・ベルトラミ

撮影はジェフリー・ジャー

 

【キャスト】

 

ポール・ウォーカー(ルイス)

スティーヴ・ザーン(フラー)

リーリー・ソビエスキー(ヴェナ)

テッド・レヴィン(ラスティ・ネイル)※声の出演

 

【感想】

 

ポール・ウォーカーが注目の若手俳優として映画にも出演し始めていた1999年には撮影が開始されていた本作だが、再撮影などを経て2001年10月に公開された。ちなみにポール・ウォーカーと本作でラスティ・ネイルの声を担当したテッド・レヴィンは、本作公開と同年の「ワイルド・スピード(2001)」でも共演している。また、本作はサスペンス映画を得意とするジョン・ダールが監督を務め、(比較的)若い2人の主人公という設定は、彼にとっての前作「ラウンダーズ(1998)」を思わせるところがある。

 

スティーヴン・スピルバーグ監督の出世作「激突!(1971)」を惹起させるサスペンススリラー。小休憩を挟みながらではあるが、比較的短めの97分を駆け抜ける。ツッコミどころはかなりあるのだが、何か分からぬ恐怖から逃げる話としては及第であったと感じる。

 

元犯罪者の兄フラーと根は良い奴の弟ルイス。兄から断れないくらいの悪戯に乗っかってしまう弟。この断り切れない距離感が何とも言えない塩梅。加減の分からない若者のちょっとした悪戯がとんでもない事件を引き起こし、痛い目に遭う。この軸で見るとなかなかの恐怖を味わえる。一度事が済んで、少し呑気な雰囲気が出てきたところでそれをぶち壊す展開もベタながら良い。

 

ツッコミどころは挙げたらキリがない。言ってしまうと序盤からおかしい。帰省のついてに釈放された兄を迎えに行くのも、飛行機のチケットを売って中古車を手に入れ女友達を乗せて帰るというアイデアもかなり強引だ。ラスティ・ネイル(カクテルの名前だが、X JAPANの曲を思い出す)と繋がってからは、テールランプが壊れていること、2人のことや周辺のことを調べ上げていることなどについては経緯が語られないまま話は進んでいく。これが少しでも気になるとノイズになって入り込めないだろう。私としては本作ならギリありかなというライン。

 

結局、ラストでラスティ・ネイルがまだ生きていることが分かって映画が終わる。敵をやっつけたかと思えば実はまだ生きていたという「エイリアン」的な終わり方であった。兄弟コンビも、強引にストーリーに絡んでくることになるヴェナを演じた若きリーリー・ソビエスキーも好印象を残した。

 

【関連作品】

 

「ロードキラー(2001)」…シリーズ1作目

「ロードキラー マッドチェイス(2008)」…シリーズ2作目

「ロードキラー デッド・スピード(2014)」…シリーズ3作目

 

 

 

取り上げた作品の一覧はこちら

 

 

 

【配信関連】

<Amazon Prime Video>

言語
├オリジナル(英語)

 

【ソフト関連】

<DVD>

言語
├オリジナル(英語)

├日本語吹き替え

映像特典

├未公開シーンと4種類の"もうひとつのエンディング
├メイキング・オブ・「ロードキラー」
├3人の"ラスティ・ネイル
├もうひとつの「ロードキラー」
├オリジナル劇場予告編