【作品#0202】ウォーターボーイズ(2001) | シネマーグチャンネル

【タイトル】

 

ウォーターボーイズ

 

【概要】

 

2001年の日本映画

上映時間は91分

 

【あらすじ】

 

部員が鈴木1人だった廃部寸前の高校水泳部に美人の佐久間先生が赴任すると部員は一気に激増する。ただ、佐久間先生が教えたかったのはシンクロだった。それをしった部員たちは一気に立ち去り、残されたのは鈴木を含むたった5人だった。

 

【スタッフ】

 

監督/脚本は矢口史靖

音楽は松田岳二/冷水ひとみ/田尻光隆

撮影は長田勇市

 

【キャスト】

 

妻夫木聡(鈴木智)

玉木宏(佐藤勝正)

金子貴俊(早乙女聖)

三浦哲郎(太田祐一)

近藤公園(金沢孝志)

平山あや(木内静子)

眞鍋かをり(佐久間恵)

杉本哲太(杉田)

谷啓(校長)

竹中直人(磯村)

柄本明(ママ)

 

【感想】

 

妻夫木聡や玉木宏などの当時の無名若手俳優が集ったヒット作。文化祭で男子シンクロをやるというのは埼玉県の高校がモデルらしい。

 

91分という短い上映時間ながら、実際に文化祭で男子シンクロを披露するまでは割と鈍重である。水族館の窓拭きシーン(おそらく「ベスト・キッド(1984)」へのオマージュだろう)や水族館の客に魚を教えるシーン、磯村の車のガス欠シーンなど、はっきり言ってどうでもいい場面も結構ある。何なら序盤の佐久間先生のくだりや、ヒロインにあたる静子とのやり取りさえいらなかったと思えてくる。廃部寸前に追い込まれている鈴木が主人公だが、男子校にいながら他校の女子と交流できている時点で主人公は勝ち組である。それをいざシンクロを披露するとなるとナヨナヨするところは映画の流れ的に結構ガックリ来るものがある。

 

そもそも彼らがシンクロをやろうと思うきっかけの部分があまりにも弱い。なぜあの5人だけ残ったのか、なぜその5人が続けようと思ったのか、ここはドラマとしていくらでも描けただろうに、ほとんどすっ飛ばしているのはもったいない。映画的にもシンクロの練習を始めるのは中盤以降になるので、せめて序盤にシンクロをすることでの楽しさを主人公らが体験する、あるいは目にする場面が必要だったが、あの佐久間先生のビデオだけではさすがに厳しいものがある。

 

最後のシンクロを披露する場面は、多少のぎこちなさが高校生の文化祭っぽくていい塩梅である。彼らの頑張りを観客にも見せようという気概は分かるが、俯瞰ショットでただ見せるというのはちょっとどうかな(急に「これは誰の視点?」となる)。最後に海パンが脱げて、静子が投げ入れるという展開も正直よくわからない。本番でトラブルが起こるのは良いが、主人公とヒロインを繋ぐエピソードとして理解できても、静子が海パンを持っているところがどう考えても不自然である。せっかく5人で始めたシンクロなのだから、本番で起こったトラブルをチームで解決させる描写として設定は優先すべきだった。やはり無理して本作にヒロインを登場させなくて良かったと感じる。

 

【関連作品】

 

「WATER BOYS(2003)」…TVシリーズ第1弾

「WATER BOYS2(2004)」…TVシリーズ第2弾

 

 

 

取り上げた作品の一覧はこちら

 

 

 

【ソフト関連】

<DVD>

言語
├オリジナル(日本語)

音声特典

├矢口史靖(監督)、妻夫木聡(鈴木智役)、玉木宏(佐藤勝正役)、金子貴俊(早乙女聖役)、三浦哲郁 (太田祐一役)、近藤公園(金沢役孝志)、高島彩(聞き手/アナウンサー)による音声解説

映像特典

├矢口史靖監督最新作 「スウィングガールズ」スペシャルプレビュー
├劇場特報・予告編・テレビCM
├メインキャスト・スタッフプロフィール(静止画)
├矢口監督によるチャプター
├ピクチャーレーベル

 

<BD>

言語
├オリジナル(日本語)

映像特典

├「ウォーターボーイズ」特報・予告・TVスポット

├「ハッピーフライト」特報

封入特典

├オールカラーブックレット