【タイトル】
ターミネーター2(原題:Terminator 2: Judgment Day)
【Podcast】
Podcastでは、作品の概要、感想などについて話しています。
Apple Podcastsはこちら
Google Podcastsはこちら
Spotifyはこちら
Anchorはこちら
【概要】
1991年のアメリカ映画
上映時間は137分
※完全版は154分
【あらすじ】
スカイネットと人類による核戦争「審判の日」を3年後に控えたロサンゼルス。人類側のリーダーになるジョン・コナーを抹殺するため、スカイネット側は未来からT-1000というターミネーターを送り込んだ。時同じくして人類側もそれを阻止すべくT-800を送り込む。
【スタッフ】
監督/脚本はジェームズ・キャメロン
音楽はブラッド・フィーデル
撮影はアダム・グリーンバーグ
【キャスト】
アーノルド・シュワルツェネッガー(T-800)
リンダ・ハミルトン(サラ・コナー)
エドワード・ファーロング(ジョン・コナー)
ロバート・パトリック(T-1000)
ジョー・モートン(マイルズ・ダイソン)
マイケル・ビーン(カイル・リース)※完全版のみ
【感想】
前作から7年ぶりに作られたシリーズの2作目。前作の予算は640万ドルだったが、今作は約1億ドルの予算が投じられ、全世界で5億ドル以上の大ヒットを飛ばした。アカデミー賞でも4部門を受賞し、続編のみの受賞作品は史上初であった。また、未公開シーンを16分加えた「特別編」が1993年に公開され、「3D版」は2017年に公開された。さらには、DVDには上映時間が155分となる「拡張特別編」が収録されているものもある。
1991年当時の作品であるにもかかわらず、本作におけるCGは後のもっと発達したCGと比べても何ら遜色なく、違和感もないのは本当にすごい(これは後の「ジュラシック・パーク(1993)」にも言えることだが)。
そんな偉大な作品も私は「1」を見ずに「2」から見た口である。あまりにも「2」が有名になりすぎて、「1」を見ていない人も多いのではないか。実際、「1」を見ていなくても本作は分かるように作られている。なので、重要な場面とも言えるカイル・リースが登場する夢の場面は劇場公開版からはカットされてしまい、「特別編」にしか収録されていない。
ストーリーの展開としては、時に危険を冒しながらも逃げることがメインだった前半から、ダイソン家襲撃、そしてスカイネット開発阻止へと主体的な行動に展開していき、脚本がかなり急ピッチで作られたとは思えないものである。
そして敵は味方のT-800の能力を凌ぐT-1000である。自分より強い敵を倒すという面白さもある。その点ではタンクローリーの横転から製鉄所の下りは偶然の要素もあるのだが、見せ場としての力もあるので気にはならないだろう。ただ、ラストでT-1000がやられた後に元の姿に戻れないのは説明が必要だった。これは「特別編」には一応T-1000の復元能力が落ちた描写があるので理解しやすくなっていた。
前作で敵のターミネーターを演じたシュワルツェネッガーが、本作ではサラとジョンと疑似家族を築き、家族を守る父親的なキャラクターを演じたのは彼の目指すパブリックイメージとも合っていただろう。ただ、前作のような何から何まで殺しまくるシュワルツェネッガー演じるターミネーターを期待したファンからは肩透かしを食らった事だろう。本作はジョンから「人を殺してはいけない」と言われて殺すことはないのだから。
長丁場の撮影となり、スタッフからは嫌がられたそうだが、そういったことが許されたことで仕上がった傑作。以降のシリーズは良い点も探せばあるが、本作を超えるなんて奇跡でも起こらなければ無理だろう。
【音声解説1】
参加者
├ジェームズ・キャメロン(監督/脚本/プロデューサー)
├ウィリアム・ウィッシャー(脚本)
上記2名による対話形式の音声解説。前作からどのように話を考え、脚本をどのように書き進めていったのかや、撮影時の裏話など幅広いキャメロンらしい音声解説。できればキャメロン単独で聞きたかったと思わせられる。
【音声解説2】
参加者
├ファン・リン(DVD版のプロデューサー)
├ジェームズ・キャメロン(監督/脚本/プロデューサー)
├ゲイリー・ライドストロム(サウンド・デザイナー)
├ジーン・ウォーレン・Jr.(視覚効果スーパーバイザー)
├デニス・スコタック(視覚効果の監督)
├ブラッド・フィーデル(音楽)
├マリ・フィン(キャスティング)
├ステファニー・オースティン(プロデューサー)
├ジェフ・ダウン(メイクアップ)
├ロバート・パトリック(T-1000役)
├リンダ・ハミルトン(サラ・コナー役)
├マイケル・ビーン(カイル・リース役)
├ジョー・モートン(ダイソン役)
├エドワード・ファーロング(ジョン・コナー役)
├アーノルド・シュワルツェネッガー(T-800役)
├ジョセフ・ネメック三世(プロダクション・デザイン)
├ジョエル・クレイマー(スタント・コーディネーター)
├スティーヴ・ウィリアムズ(CGアニメーション)
├スタン・ウィンストン(特殊メイク)
├ランディ・ウォーカー(警察の技術顧問)
├リー・オルロフ(サウンドミキサー)
├ジョン・ブルーノ(視覚効果デザイン)
├マーク・ゴールドブラット(編集)
├マーク・A・Z・ディッペ(視覚効果アシスタント・スーパーバイザー)
├デニス・ミューレン(視覚効果スーパーバイザー)
├ハリー・ルー(武術指導)による計26人による)
※一部ソフトでは日本語吹替あり
DVD版のプロデューサーであるファン・リンが案内人として、1993年の「特別編」リリース時に収録されていた音源を紹介していく形式の音声解説。それぞれの音源が適切な場面で挿入されているので違和感もなく、同監督の「タイタニック(1997)」の複数名による音声解説には及ばないが、これほどの人数の音源をよくまとめていると思う。特典映像などで本作について詳しい人にとっては目新しい情報はないかもしれないが、本編を見ながらキャストや幅広いスタッフの情報を網羅するには最適。初回登場時には画面右上に顔写真と名前と担当が表示され、一部ソフトでは日本語吹替もある。
【関連作品】
「ターミネーター(1984)」…シリーズ1作目
「ターミネーター2(1991)」…シリーズ2作目
「ターミネーター3(2003)」…シリーズ3作目
「ターミネーター4(2009)」…シリーズ4作目
「ターミネーター:新起動/ジェニシス(2015)」…シリーズ5作目だが、前作の続きではない
「ターミネーター:ニュー・フェイト(2019)」…シリーズ6作目だが、「ターミネーター2(1991)」の続編として製作された
「ターミネーター:サラ・コナー・クロニクルズ(2008-2009)…サラ・コナーを主人公にしたテレビシリーズ
「勇気ある追跡(1969)」…ジョン・ウェインが主演した西部劇。本作でシュワルツェネッガーがオートバイに乗って片手でショットガンをリロードしながら撃つシーンは、この映画でジョン・ウェインがラストに馬に乗ってショットガンを撃つシーンのオマージュである。
取り上げた作品の一覧はこちら
【配信関連】
<Amazon Prime Video>
言語
├オリジナル(英語/スペイン語)
<Amazon Prime Video>
言語
├日本語吹き替え
【ソフト関連】
<BD>
本編
├特別編
言語
├オリジナル(英語/スペイン語)
音声特典
├ジェームズ・キャメロン(監督)、ウィリアム・ウィッシャー(脚本)による音声解説
├スタッフ&キャスト26人による音声解説
映像特典
├「成し遂げた偉業」
├「T2:目に見える以上のもの」
├「T2の撮影現場」
├特報&予告
<BD(2枚組/プレミアム・エディション)>
本編
├特別編(Disc1)
├劇場公開版(Disc2)
言語
├オリジナル(英語/スペイン語)
音声特典(Disc1)
├ジェームズ・キャメロン(監督)、ウィリアム・ウィッシャー(脚本)による音声解説
├スタッフ&キャスト26人による音声解説
映像特典(Disc1)
├「成し遂げた偉業」
├「T2:目に見える以上のもの」
├「T2の撮影現場」
├特報&予告
映像特典(Disc2)
├「メイキング・オブ・T2」
├「メイキング・オブ・T2/3D:スクリーンの壁を破る」
├特報&予告
<BD(2枚組/アルティメット・エディション)>
本編
├特別編
├拡張特別編
言語
├オリジナル(英語/スペイン語)
├日本語吹き替え
├フジテレビ版
├ソフト版(2006年収録)
音声特典(Disc1)
├ジェームズ・キャメロン(監督)、ウィリアム・ウィッシャー(脚本)による音声解説
├スタッフ&キャスト26人による音声解説
映像特典(Disc2)
├「成し遂げた偉業」
├「T2:目に見える以上のもの」
├「T2の撮影現場」
├特報&予告
├「メイキング・オブ・T2」
├「メイキング・オブ・T2/3D:スクリーンの壁を破る」
├特報&予告
├絵コンテ集(静止画約760枚)
封入特典
├特製ブックレット(24p)
<4K Ultra HD+BD>
本編
├劇場公開版
├特別編(BDのみ)
├拡張特別編(BDのみ)
音声特典
├ジェームズ・キャメロン(監督)、ウィリアム・ウィッシャー(脚本)による音声解説
├スタッフ&キャスト26人による音声解説
映像特典(Disc2)
├「ターミネーター2:25年目の真実」
├「メイキング・オブ・T2」
├未公開シーン(2種)
├2017年版劇場予告
├他予告編集
【音楽関連】
<CD(サウンドトラック)>
収録内容
├20曲/54分