若者よ、夢を持て。 | ポピー&ココリックのなんでもわぬわぬ日記♪ 

若者よ、夢を持て。

みなさん、こんにちは。ココリックです。

 

ついこの間、調子を崩しているという大変暗いブログを書いたココですが、

 

 

あれから、どうやら回復の道をたどっております。お薬は飲んでおりますが、食べたものを吐かずにすむようになりました。

 

それで、ココが昨日、和やかにK町のお散歩をしていましたら、柴犬のビリーちゃんと会ったんです。オヤ。ビリーちゃんはすごく暗い顔で、元気のない様子です。

 

「どうしたの、ビリーちゃん?」と、ココが心配して聞きましたら、

 

「今日、オレ、お腹をこわしていてさ」と、ビリーちゃんはうつむいて言いました。

「あああ~。ココも昨日まで吐いたりして大変だったよ」と、ココが答えますと、

「まあ、お腹はそのうち治ると思うけどさ。オレ、足もヘンじゃん?」

と、ビリーちゃんは、とても難しい顔をしました。

 

ええ、ビリーちゃんはこの間から、足の調子が良くないんです。ええっと。何でしたっけ。ヘン……ヘン……ヘンケイ……セキツイ……何度も聞いたのに病名を忘れちゃいましたが、とにかくビリーちゃんは、背中のホネの具合が良くないんですね。

そのせいで、左後ろ足のヒザのお皿がズレちゃう病気にまでかかっていて、ココが見ていますと、時々、左後ろ足を空中に上げて、3本足でピョンピョン歩いていくんです。それは、病気の影響でそうなっちゃうんだそうです。痛くはないけど時々違和感があるんだって。

 

「ビリーちゃんも大変だねえ」と、ココが同情しているところに、甲斐犬のコウタ君がやって来ました。

 

そして、ビリーちゃんの苦難の話を聞きますと、

「ああああ~。お互い、そういうことが出てくる年だよなー」なんて妙にしみじみと言って、ペタンと座りこみました。

(お互い、そういうことが出てくる年だよなーとしみじみコウタ君は言って、ペタンと座りこみました)

 

「ビリーは12か? オレは今年で11になるし、ココでさえ今年で10になるんだもんな」

(ビリーは12.オレは今年で11.ココでさえ今年で10になるんだもんな)

 

コウタ君は続けます。

「まあ、オレもさ、肛門に持病があるんだ。イボ痔の手術もしたりしたんだよ」

(え、ホント? とコウタ君のお尻を調べるココ)

 

「いぼ痔の手術も大変だったな。手術後は麻酔でフラフラして、大丈夫かよオレって感じだしさ。ま、それでもどうにかボチボチやるしかないよな」

コウタ君はそんなことを言って、

「そうそう。この間、オレ、真夜中にまたキツネを見たぜ。最初は、ビリーのヤツが脱走したのか?って思ったんだけど、よく見たら、キツネだった。ビリーとキツネ、似てるんだもんなー」と言って、大声で笑ってみせました。

 

「コウタ君ったら、この間はキツネとココを間違えて、今度はキツネとビリーちゃんを間違えたの?」

と、ココも微笑んでビリーちゃんの顔を見てみたんですが、

 

ビリーちゃんは大して明るい顔をしていませんでした。

ビリーちゃん、よっぽど具合が悪くて、気分が晴れないんだよ。かわいそうに。

 

さて、コウタ君と別れた後、ココは、気の毒なビリーちゃんと一緒に、ブラブラと歩きました。

そしたらね、今度は、誰にお会いしたと思いますか? ココの憧れのウッディー先輩です!

 

ウッディー先輩はこんなにカッコイイのに16歳。

「やあ、君達! ココちゃん具合が悪かったようだけど、もう良くなったかい?」

と、先輩は、ココのブログを読んで下さっているんですね。そんな風に気遣ってくださいました。

 

「ええ、ありがとうございます。ココは良くなってきたんです。でも、ビリーちゃんが」

と、ココが言いますと、

「ビリー君が?」と先輩はビリーちゃんの方を向きました。

 

「そうなんです。オレ、調子が悪くて」と、ビリーちゃんは暗い顔で、先輩に自分の苦難の話をしました。

 

すると先輩は、まゆをひそめて、

「そうか。それは大変だったねえ」と、ビリーちゃんに優しく言って、

「どれ、脊椎を見せてごらん」と、先輩はすごいですね。脊椎が何なのか、よくわかっているんです。ビリーちゃんの脊椎をよくよく観察しました。

 

 

それから、

「なるほど。確かに調子の悪い部分はあるんだろう。でもね、大丈夫だよ。君はまだ若いしね。ええっと、ビリー君。君はいくつだったっけ?」

(君はいくつだったっけ?)

 

「12です」

「12か! まだまだ若い、若い! 大丈夫だ。僕もね、この年になると、いっつも元気ってわけではないよ。やはり、具合が悪いことはある。一度はもうダメかと思うくらいの大病も患ったのだ。それでもね、僕はこうしてまたお散歩に出かけ、友達と楽しく交流をし、走るのだ」

(お散歩に出かけ、友達と楽しく交流し、走るのだ)

 

「走る?」と、ココとビリーちゃんは、そろって聞き返しました。

「先輩、走るんですか?」

「うん、走る。僕はね、もっと年を取っても走っていたい。そういう夢を持っているのだ」

(もっと年を取っても走っていたいという夢を持っている)

 

「ビリー君、君は、K町一の旅犬だろう?」

「まあ、そうだと思います。旅はすごく好きだから」と、ビリーちゃんはちょっと明るい顔になって答えました。

 

ええ、ビリーちゃんといえば、K町一の旅犬なんです。以前、このブログでもビリーちゃん旅犬特集としてご紹介したことがありましたね。

 『K町一の旅犬ビリーちゃん』みなさん、こんにちは! 暑くて暑くて、お口が開きっぱなしのココリックです!  お散歩のとき、ココはいろんなワンちゃんのお友達に会いますけれどね。一番よく会うの…リンクameblo.jp


その時7歳のビリーちゃんがすでに53回の旅をしているということでしたが、あれからもうはや4年。12歳になるまでの間も、ビリーちゃんはたくさん旅に出ていたんですから、そうですね。今では、相当数の旅をしているのではないでしょうか。もしかしたら、100回にも迫る勢いかもしれません!

 

「君の旅犬ぶりはK町の誰もマネできない。素晴らしいことだよ。君なら、日本一の旅犬だって目指せる。夢を持ちたまえ」

と、先輩は優しく言いました。

 

「日本一になれるかどうかわからないけど」

と、ビリーちゃんは謙虚に答えてから、

「でも、オレ、旅は好きなんです。旅に出ると、新しい世界が広がるから。同じ場所に何度行っても、新しい発見があるんです。だから、何度でも旅に出たいって思うんです」と、ビリーちゃんは、旅犬らしくキリリとした顔をしました。


「そうだね。君が見つけた新しい世界のことを、また僕らに教えてくれたまえ。そしたら、僕らの世界も広がるのだ。ねえ、ココちゃん?」

と、先輩がココのことを見ましたので、ココは激しくうなずきました。

 

「オレ、カートとかをうまく使って、これからも世界を広げます!」と、ビリーちゃんはキッパリ言いました。

「うん。ムリのない範囲でね。でも、夢は僕達の支えになるから」と、先輩が穏やかに言うと、

「本当にそうですね」とビリーちゃんは明るい顔でそう答えたのでした。

 

すごいなあ、先輩もビリーちゃんも、夢があるんだ。しかも、カッコイイ夢が。

ココは感心しました。 

ココも何か、夢を持ちたいなあ。でも、どんな夢を持とうかしら。大きなビフテキを食べたいとかそんな夢じゃカッコよくないよねえ。

うーん。じゃあ大きなヨーグルトを食べたいにしようかな? いや、これじゃ、ビフテキと一緒だとココは思ってから、ピカンと一つ思いつきました。

「そうだ! ココも夢を持ちます!」と、ココは、さけびました。

(ココも夢を持ちます!)

 

「お?」と、ウッディー先輩とビリーちゃんが、そろってココの方を向きました。

「ココが主人公の本を書きます。マリったら、ココが主人公の捨て犬や保護犬の物語を書く書くって言いながら、ちっとも書かないんだもの。だから、もうココが書きます。そして、出版します!」

と、ココが宣言しますと、

「いいねー!」と、先輩は笑って言い、

「ココにしちゃ、カッコイイじゃん」とビリーちゃんも言ってくれたのでした。


ってわけで、ココ、今度からは小説家としても頑張りますね!ご期待下さい!

(日陰にて、居眠り中ではありませんよ。小説の構想をひねり中)