2021年3月14日(日)。天気晴れ。昨日の雨から一転、眩しい陽の注ぐ日となりました。

府中市東部、旧多磨村域の各地区(1889(明治22)年に合併するまでの村)を訪ねてきましたが、車返是政人見押立及び小田分に続いて、残る下染屋、上染屋、常久を巡りました。この3つの村は、いずれも旧甲州街道沿いに位置していますが、元々はもっと水利の良い多摩川近くに立地していました。17世紀半ばの洪水により、ハケ上に移転してきたと伝えられています。甲州街道の整備と併せて、ハケ上の開発も進んだことがうかがえます。出発は、京王線「武蔵野台駅」。

旧甲州街道の街並み。

「下染屋八幡神社」及び「観音院」が見えてきました。

旧甲州街道沿いにある天台宗の寺院「神明山金剛寺観音院」(通称染屋観音)。下染屋神明社の別当寺でした。深大寺の隠居寺で、高僧が住職をしていたそうです。

そして、「観音院」に隣接して「下染屋神明社」があります。旧下染屋村の村社です。

鳥居には、「文政十二年」の銘があります。下染屋村には飛地があって、現在のJR中央線「東小金井駅」周辺が下染屋という地名でした。小金井市梶野町に「下染屋稲荷神社」があるそうです。

特徴的な白い社殿。

狛犬には「安政二年」、「枯筆塚」には「慶応二年」の銘があります。

再び旧甲州街道を辿ります。

西武多摩川線の線路にぶつかりました。

この近くに「旧陸軍調布飛行場白糸台掩体壕」があります。

米軍の空襲が激化する中、戦闘機を格納するために、調布飛行場周辺で100基以上の掩体壕が造られました。この掩体壕は、コンクリート製の屋根で覆われた「有蓋掩体壕」です。調布飛行場の近くでも同じものを見かけました。

再び旧甲州街道に戻りました。「不動尊前」という交差点を過ぎる「ちゅうバス」。

「不動尊」とは「上染屋不動堂」のことです。明治維新時に廃寺となった「玉蔵院」というお寺(「上染屋八幡神社」の別当寺)でした。

ここには、国重要文化財の「阿弥陀如来像」(鎌倉時代)が納められています。

上野国八幡庄里見城主里見刑部小輔義胤入道という武将が、新田義貞挙兵に参じた折、この如来像を奉戴して、その霊験により鎌倉北条軍を滅ぼしたという由緒だそうです。1年2回(1月28日と11月3日)のみ開帳されます。

「上染屋不動尊」から北に向かう「深大寺街道」。深大寺に参詣する道でしたが、現在は「多磨霊園」に遮られています。したがって、この道は「多磨霊園南参道」となっています。

新(現)甲州街道に面して建てられた「上染屋八幡神社」の鳥居。本当は、旧甲州街道から参道が続いていました。上染屋村の村社です。

「上染屋八幡神社」の社殿。境内はなかなか雰囲気があって、鬼太郎などが出てきそうな感じでした。

立派な石灯籠や敷石は、多磨霊園ゆかりの石屋さんが奉納したもののようです。

新甲州街道の光景。開通した時は、周りに何にもなかったんんでしょうね。「上染屋八幡神社」の木立を望みます。

そして、旧甲州街道沿いにある「常久八幡神社」の鳥居。常久村の村社です。

大きな木に囲まれた境内。但し、樹齢が古くなり、強風で倒れたりするものもあったそうで、神木も一部伐採されているそうです。

「常久八幡神社」の社殿。1951(昭和26)年築。

境内社の「稲荷神社」。灯籠には「明治七年」の銘がありました。

旧甲州街道のさらに南を通る「品川街道」。甲州街道設定当初は、甲州街道と重なっていた時期もあるようです。

そんな「品川街道」沿いにある「常久一里塚」。

京王線「東府中駅」に到着しました。これで、下染屋・上染屋・常久の散策は終了です。

上記の地名はいずれも住居表示で残っていません。下染屋は白糸台3丁目、上染屋は白糸台1丁目、常久は若松町1丁目を主とした地域です。

その後、あまりにも暖かい日で、桜はどうなっているだろうと思い、JR「飯田橋駅」西口近くの外濠沿いの土手に出かけました。「飯田橋サクラテラス」前の桜は咲いているようです。

強い風が吹いていましたが、花はしっかりしていました。

外濠沿いの桜はまだまだでした。右「法政大学」、左「外濠」。

さらに移動して「御成門」へ。このひっそりした門が「御成門」なのです。私は初めて知りました。

そして、「東京プリンスホテル」へ。

少し贅沢をして、喫茶店「ピカケ」で、「桜スイーツセット」をいただきました。

本日、中京競馬場メイン11Rは、「金鯱賞(GII)」(芝・左・2000m)。

10頭が出走。1番人気は、ダントツの1.4倍で昨年の3冠牝馬「①デアリングタクト」(牝・4、松山弘平騎手)。ところが、ダントツの最下位人気227.3倍の「⑤ギベオン」(牡・6、西村淳也騎手)が、逃げて逃げて粘って優勝してしまいました!「①デアリングタクト」は中段からメンバー最速の上りで追いましたが、クビ差の2着でした。やはり、こんなことがあるのですね。