【映画】坂道のアポロン*漫画原作の青春邦画 | + つれづれ in タイ・バンコク +

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つれづれなるままに。

2014年04月からタイ・バンコクに移住しています。
しごとは現地採用、1人暮らしです。
遊園地でも旅行でも1人でどこでも行けちゃう派。
でもインドア。手広くちょっぴりオタクです。

小玉ユキの少女漫画を原作とする
坂道のアポロン(KIDS ON THE SLOPE)」を
観てきました



他の2人は「นานะ / 菜奈」「ไทชี / 大志」と
下の名前で紹介されているのに、
知念侑李だけ「จีเน็น / 知念」と
書かれているのが個人的にちょっとツボ。
(…タイ語の綴り、合ってるかな…?)



◆ 公開日

日本公開:2018年03月10日
タイ公開:2018年05月31日


◆ 関連ウェブサイト



◆ 公式予告動画







◆ 関連作品


◆ あらすじ

10年前。
1966年。長崎、佐世保。

忌々しいほどの坂道を上った先にある高校に
横須賀からの薫という名の転校生が
やってきた。

叔父の病院の後継者として、
大きなお屋敷に住む薫を「ボン」と呼ぶのは
喧嘩っ早くてガサツな千太郎。

千太郎と幼馴染である律子の家は、
地下にジャズ演奏が出来る空間をもつ
レコードショップだった。

ジャズとの出会い。
一生ものの友情。
ほろ苦くて複雑にもつれあう恋心。

なあ。
お前の「My Favorite Things」は、何や?



◆ 感想

はああああ、青春だなあ!
いやもう、どストレートに青春だなあ!


タイに来るよりもずっと前、
フジテレビのノイタミナ枠でこの作品の
アニメが放映されていて、
真正面から熱くぶつかってくるような、
恋愛の機微よりも、友情のたくましさに
胸を打たれるようなそんな作風が好きで、
だから実写映画も是非見たいと思っていた。

実写化にもとても合っている作品だと
思っていたし、実際にとてもよかった。


おそらく、日本の劇場に比べると、
タイは男性客が多かったんじゃあないかな?
キャスト目当てというより、作品目当てで
来ているような男性1人客が多かった。

「作品の雰囲気的に、男1人で観に行くのは
ちょっと抵抗が…」みたいな空気は
タイではあまり感じられないから、
そういうトコロ、好き。

男の人も積極的に観てほしいなって思った
作品だったから、余計にそう思う。



ジャズがテーマになっているだけあって、
さすがに音楽がよいね〜!

劇中で使われていた曲は、
誰でも知っているような有名な曲が多いし、
ジャズ特有の心が静かに弾むような
心地よさがすごく好きだった。

それにしても、エンディングで
小田和正を持ってくるとか、
ズルいにもほどがある〜!
そこで!そのタイミングで!小田和正かよ!
それはズルいよ上手いよー!



配役もよかった〜!

主演がジャニーズでHey!Say!JUMPの
知念侑李くん。
声変わり前の頃から比べると、
だいぶ大きくなったな〜!
いや大きくなっ…た…かな?(笑)
背の高い千太郎と並ぶと小さく見える(ノω<`*)

いろんな表情が出来て、器用なのに、
主張しすぎず、「普通を演じる」コトも
出来るのがすごいなって思う。


千太郎を演じた中川大志くんもまた、
「イメージそのままの千太郎」ってカンジで
よかったー!
長崎弁も操り、ドラムスティックも操り、
演じるにはなかなか大変だったのでは…
と思うのに、ちっともそう思わせない。

ちなみに「花のち晴れ」馳天馬役を演じて
人気花マル中な中川大志くんは、
先日の来タイ時にナマで見たぞ



たくさんのタイ人の女の子たちからの
黄色い悲鳴を浴びていたのが、
つい先日のコトのよう。


「恋愛」よりも「友情」に
重きを置かれていた構成だったのもあって
この2人の掛け合いが、とにかく胸熱。

正反対のように見える2人が打ち解けて、
それぞれの悩みを共有して親友となり、
すれ違いから仲違いして、
それでもやっぱり一緒に音楽がしたくって、
言葉は交わさずともお互いにわかり合って、
この関係は永遠だろうなと思わせるほどの
絆に成長していく。

それなのに。
でも、それなのに。

隣で2人をずっと支えていた
りっちゃんじゃなくても、あんなん泣くわ。

結局、君たちに言葉はいらんかったとね。



生きていたら、いろんなステージで
友だちは出来ると思う。

幼馴染のような友人、
クラスメイト、
バイト仲間、
仕事での同期、
共通の趣味をもつ友人、
職場で出会った人たち。

でも、高校時代の、
あの青春のひとときを共に過ごして、
喧嘩もして、仲直りもして、
泣いて、笑って、
そうして何かを一緒に作り上げた仲間は
やっぱり特別な存在だなあ、なんて。

きっともう2度とは手に入らない
あの青春の頃の胸の高ぶりを
羨ましくも懐かしくも思いながら、
大切なものをそっと抱きしめるような
そんな気持ちで観ていました。



坂道をわあっと駆け上がりたいような、
海にザブンと飛び込みたいような、
そんな衝動を揺り起こす「青春成分」と、

それはしないだろうなと冷静に考える
自分の中の「大人成分」とが、

それぞれ同居しているのを意識した作品。