映画「聖の青春」を観てきました
JAPANESE FILM FESTIVAL 2017の上映全14作品踏破リレー・6作品目
◆公開日
日本:2016年11月19日
タイ:2017年02月08日(水) 19:00〜
◆公式予告動画
◆関連書籍・DVD
◆あらすじ
村山聖 九段。
「東の羽生、西の村山」とも称される実在する将棋の棋士で、彼は難病を抱えながらも将棋に情熱を打ち込んだ。
そんな彼の生涯と熱とを丹念に描いた、青春の物語。
◆感想
宣伝を見てすごく気になっていたのもあって、今回の映画祭14作品の中でも、「絶対に観たい映画」に入っていたこの作品。
宣伝では、松山ケンイチが役作りのためにかなりの増量をして撮影に臨んでいる様子が紹介されていて、病気を抱えながらも将棋に向き合った村山さんの姿と、その役に向き合った松山ケンイチの姿とが重なり合うようで、それだけの情熱が込められたこの映画を、ぜひ観たいと思っていました。
そしてその情熱は、まさしくその通りに作品に表れていて、見ていて悲しくもあり、だけどそれ以上の熱量に、すっかり頭が逆上せあがってしまうようでした。
こんなにも、まさに命をかけて、何かに打ち込めるようなコトなんて、あるだろうか。
もしも、彼にとっての将棋のような、そんな存在に出会うコトが出来たら、なんと幸せなコトだろう。
いや、もしかしたらその出会いは、幸せではなく不幸であるかもしれない。
他の全てを投げ打って、苦しんで、もがいて、命を削って、そうまでして何も得られるものはないかもしれない。
それでも。
それすらも惜しくはないと思えるような熱に浮かされたいと思ってしまう何かが、この映画にはあった。
それにしても、松山ケンイチSUGEEEEE!!!
いやコレ、本当、役者魂を見せつけられました。
ストーリーや演出とかももちろん良いのだけど、コレだけの役作りっぷりや演技力を見せられて、かなりクラクラしたぜ。
太ったという見た目だけではなくて、独特の振る舞いや、不健康さ、病気による気怠さや、その奥にある将棋と生への爆発するかのような熱。
他にも作品から受け取った感情はもっとたくさんあるハズなのに、真っ先に口に出た感想が「松山ケンイチSUGEEEEEE」だった程でした。
もちろん、彼だけではなく、他の役者陣もステキで、特に羽生善治さんを演じる東出昌大との対局シーンは息をのむものがあり、2人で酒を飲み交わすシーンでは、それぞれの性格や立場の違いが色濃く溢れていて、この人がいたからこそ、村山聖という人物は強くあれたのだろうと思わざるをえなかった。
静かに、しかし力強く、熱い作品でした。
ところで。
劇中で聖が「牛丼は吉野家」とか言うものだから、映画が終わったその足で、そのまま吉野家に行ってしまったよね