新福橋 (桑名市新地、福江町) | 手当次第

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気になる所にいってみる

近鉄名古屋線益生(ますお)駅東側の住宅地にかかる小さな石橋、新福橋です。

 

詳しい地図で見る

 

路地にある上に小さい橋なので、初めからこの場所を目指してこないと見つけづらいと思う。

小学校の一本東の通りというのが目印として分かりやすい。

あと車をとめるのも難しい。

 

ということでいきなり新福橋全景。
新福橋全景

 

この見た目だがちゃんと桑名市に管理されているらしく、Q地図様に載っている(というか私はそれで知った)。

それによると延長2.7m、幅員1.8m、完成年はなんと明治26年と130年以上前!

 

新地側から。見たところ七本の石桁でできているようだ。

新地側からの新福橋

 

横から。橋脚はなくワンスパンで渡している。

新福橋横から

 

南側の桁は石の材質が違って見えるので後から補修したのかもしれない。

新福橋の石桁

 

この大きさの橋だがちゃんと親柱がある。

新福橋の親柱

 

下が埋もれており文字も読みづらいが、あらかじめ知っていればなんとか「新福…」に見える。

もとは対岸の福江町側にも親柱があったが、現在は橋の南東の神戸岡神社の境内入口に移設されているとのこと。

私は相変わらずの予習不足で見落としてしまった。

 

新福橋の歴史は古く、正徳年間(1711-16)に新地が開発された際に、出入りのために架けられたのが始まりという。

新地と福江の間にかかることから命名された。

現在残っているのは先に書いたように明治に架け替えられたもの。

 

下に流れる水路はさらにさかのぼり、江戸初期の寛永三年(1626)から建設された上水道「町屋御用水」の遺構となる。

海が近く水質が悪い桑名城下へ、町屋川(員弁川の別名)から上水を引くための約2㎞の水路で、他にもいくつか遺構が見られるようだ。

 

この記事を見て新福橋を訪ようとされる方はしっかり予習をして、それらの遺構も合わせて回るともっと楽しめると思う。