前回紹介した我谷ダムのダム湖にかかる赤い吊り橋、我谷吊橋です。
ダムの近くから見た我谷吊橋。
ダム湖の右岸沿いを橋の方へ進むと、カーブの外側が広くなった所に数台車がとまっており、駐車場として利用されている。
橋が対岸の富士写ヶ岳(ふじしゃがだけ)への登山口となっているため、橋へ立ち寄る人だけでなく登山客も駐めているようだ。
我谷吊橋右岸側。赤い主塔は内側に傾斜したA形をしている。
新緑に吊橋の赤のコントラストが美しい。GWだったので観光客が結構いた。
橋から我谷ダムを見る。さすが、谷の狭くなった所をしっかり選んでいるのがわかる。
橋を渡った所が富士写ヶ岳の麓になる。
たもとの一段下がった所が公園のようになっており、橋の全景を見ることができる。これは左岸から。
こちらは右岸から。
銘板は「我谷吊橋」「我谷貯水池」「わがたにつりばし」「昭和三十九年三月架」。
これには気になる点があって、まず橋名に吊橋と入っているのが意外に珍しい。
愛称で「○○の吊り橋」と呼ばれていることはあっても、正式名称は○○橋というのが普通だ。
また、ダム湖は前回も書いたように富士写湖(ふじしゃのうみ)と呼ばれておりGoogle mapにもそう表示されているが、銘板では我谷貯水池と無味乾燥な名前になっている。
これは、橋の建設当時はまだ富士写湖と命名されていなかったか、あるいはあくまで行政上の呼称を書くべきという考えによるものだろう。
最後に橋の架設年の書き方について。
Subaru6さんも石川県を旅行した中で触れておられたが、全国的な分布はともかく、少なくとも私が普段うろついている中部地方では橋の銘板の架設年は大体が「竣工(功)」で、たまに「建設」「架設」などがあるくらいだ。
しかしこの旅では我谷吊橋を皮切りに「○○年○○月架」という書き方に何度か出会い、気になったので途中から通りかかった橋の銘板をチラ見してみたが、やはり「~架」となっているものが多かった。
そもそもどういうルールで決めているのかよくわからないものではあるが、こんなところに地域差が出るとは面白い。
これが石川県だけなのか、周りの県にも広がっているのか(隣の福井県は架設年の銘板がなくて、代わりにひらがなの河川名になっていることが多い)、いつからどういう理由によるのかなどいろいろ気になる。
その辺の事情をご存じの方が居たらぜひ教えて頂きたい。
我谷吊橋を堪能して地図を見ると上流にもう一基ダムがあるということで、折角なのでそちらにも立ち寄ることにした。
以下次回。