熊野神社 (豊田市羽布町尾関) | 手当次第

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気になる所にいってみる

本当はWRC(世界ラリー選手権)日本ラウンドのタイミングに合わせようと思っていたけど、残念ながらコロナの影響で2020年は中止となってしまったので待ちきれずに公開、WRCカーが目の前を通過する(かもしれない)神社を紹介します。

 

場所はヤリスWRCで参戦中のトヨタのお膝下、豊田市。

その山あいにあるダム湖、三河湖へ向かう道沿いに鎮座する熊野神社です。

 

詳しい地図で見る

 

ときどきは神社の前を通りかかるので存在は知っていたが素通りしていたこの神社、昨年セントラルラリーが開催されて以降、雑誌などでここの鳥居をバックにコーナーを立ち上がるヤリスWRCの写真を何度も目にするようになり、一度しっかり見ておかねば…と思っていたのだった。

(セントラルラリーは2019年に開催されたイベントで、翌年復活する(はずだった)WRC日本ラウンドのプロモーションを兼ねたリハーサルとして、実際に公道がステージとなってラリーカーが走行した。)

 

その写真は例えば『auto sports』のこの記事みたいな感じで、一目でラリーでジャパンだとわかるキャッチーなものになっており、いろんな記事でこの撮影ポイントの写真が使われるのも納得できる。

 

 

ということでここから神社紹介。

神社前から。先ほどリンクを貼った記事の写真とほぼ同じ場所のアウト側になる。

 

鳥居の前に歩道がなくてすぐに車道なので、入り口ではあまり落ち着いて観察できない。

 

道路に面している一つの石に彫られた三十三観音像。

 

本来各地の霊場を巡拝しなければいけないところ、三十三観音をギュッと集めて一か所どころか一回の礼拝でOKという、我々凡夫に有難い仕様の観音像で、傍らの説明板には「近隣では珍しい」とある。

近隣と言えるか微妙だが長野県南部には同様のものがある程度分布しているようで、そちらと関係があるのかもしれない。

 

玉砂利の敷かれた境内はあまり広くなく、鳥居をくぐった目の前が拝殿になる。

 

狛犬。昭和八年、作者不明。

 

向かって右奥、一段高くなった所に境内社の御鍬社が祀られている。石積もなかなか見事だ。

 

その他写真左手前には、石祠や灯篭、「国常立尊日本太平神社」に「明治廿四年」の年号が入った石碑が並んでいる。

 

よくわからなかったのが屋根の各所には配されたこの紋様(?)。

 

恐らくは神紋から飾りが抜け落ちてこのような状態になっていると思うのだが、なんか怖い。

放射性物質の警告マークみたいでもある。

 

こっちはもっと怖い。

 

入口に立つ由緒書き。

 

創立は慶長年間(1598-1614))と言われるが詳細は不明。

『下山村史 資料編』には文政年間(1818-1831)に現在の社地に社殿を再建して遷座した、とも書かれていた。

 

また神社の前を流れる巴川のほとりには写真のようなワラ人形が飾られていた。

 

これは津島神社の祇園祭へ出かけられる氏神様の形代として作るもので、現在は毎年7月24日に行われるとある。

偶然その直後に訪れたためにこうして実物を目にすることができた。

 

前述の『下山村史』によると、かつては同様の行事が近隣の他の集落でも行われていたが、現在では羽布のみになっているそうだ。

 

 

冒頭の話題に戻って、セントラルラリーでは三河湖の方からやってきたラリーカーがこの鳥居の前で90度左へターンし…

 

開拓橋を渡って短い直線の後、右へ曲り小学校の方へ…というコースでした。

 

現時点ではいつコロナが終息して各国の往来が自由になるのか全く見通せませんが、早くWRC含む各種イベントが開けるような日常が戻ってほしいと切に願います。

 

お願いします(参拝)!