アマデウス | ぽんこからのエアメール

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愛媛から出てきてはや○年!
京阪神を中心に、日々の出来事をつづっていたら2011年春に
〝花のお江戸〟にお引越し。
しかーし!2012年3月にふたたび阪神間に舞い戻ってまいりました。
Ponkoの目を通した日常を、どうぞお楽しみくださいませ☆

音楽でも文学でも絵画でも・・・何にでもいえるコトだが。

作品は、その作者の性格や生き様、考え方、思想を反映しているものだ。

作者自身の人生はもちろん、それに影響を与えたその時の社会情勢も。

小さい頃読んだ「世界の偉人」みたいな伝記本は、
大人になって読んでも、当時とはまた違った角度から読めるから面白い。


そして、特に後世に名を残すような「天才」と格付けされている人は
当時の一般人からみたら、実は大したことない、奇人変人なんていわれる事も。

今日は『アマデウス』(ディレクターズカット版)を観てきたモーツァルト

内容は、モーツァルト(ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト)の
20歳以降、35歳で死亡するまでを語った・・・

同時代を生きたアントニオ・サリエリの告白・・・

サリエリ自身も大変音楽的才能のある人物で、
ヨーゼフ二世(マリー・アントワネットの兄)の時代のウィーン宮廷楽長。

ごく幼い頃から父親と共にヨーロッパ中を周り
神童の名を欲しいままにしてきた「天才」モーツァルト。

でも大人になっても社会性は極めて乏しく、「女性の尻ばかり追い掛け回し」
「下品」で「小男」だったというモーツァルトに対して、
嫉妬の炎をメラメラ燃やしたメラメラサリエリらが、
遂に、地獄から甦った死者のごとく全身黒づくめの格好で
モーツァルトの前に現れ「レクイエム(鎮魂歌)」の作曲を依頼・・・直後
彼は亡くなり、結局モーツァルトの「レクイエム」は未完に終わる。

そして、“モーツァルトを殺したのは、この私だ”と
罪の意識に苛まれるサリエリを描いている。



でもさ。
映画の中でサリエリは、モーツァルトの才能を見抜き驚愕した理解者の一人。
ただ、自分の地位が危うくなりかねない存在が現れたワケだから、
彼を排除しようとやっきになったのであって。

これって、今でもよくあること・・・だよねはてなマーク

だからさ、観てたら何だかサリエリが気の毒になってさ。
あんただって十分に才能あるんだし、気にしないことだよ!って
声かけたいところ。
何なら、かなり嫉妬に狂いながらも、よくあそこまで自制したと思うヨ・・・なんて。

だからサリエリの名誉の為に言っておくが。
実際モーツァルトの死因は、推測の域を出ない。
無造作に共同墓地に埋葬されたモーツァルトの墓も、特定されていないのだ。

ただそんな死に方をしただけに、巷に色んなうわさが流れた。
「サリエリが毒殺した」というのもそのひとつ。
サリエリ存命中に流れたこの噂は、老いた彼を死ぬまで苦しめたといわれている。
もちろん映画の中で「レクイエム」を依頼した・・・というのも彼ではない。

3時間の映画だったが、ちっとも長いと思わなかったデスラブラブ

※「午前十時の映画祭」より