うつなので宮古島に移住しました -168ページ目

ユタに会う

島に行く前に知人から
ユタ(シャーマン)の存在を聞いていた

10年近い大学病院での薬物療法にも
あんまり効果がなく
2年間ほどほとんど毎日通い続けた鍼灸院でも
身体の頑固な痛みやコリが取れず
絶望していたので

ユタさんに会って、何かきっかけでも見つけられたら・・・
そう思って島のユタさんを訪ねた

知人に紹介されたユタさんは
普通のおばさんで
別に取り立てて宗教じみたところも
怪しい気配もなかった

ただ独特な節回しの歌を歌いながら
違う時空に出かけていって
私に判事を与えてくれた
(ように、私には見えた)

色々な言葉の中で
「血の道を大切にするように」
と言われ
あなたの両親がちゃんと段取りをして
そして、あなたも一緒に先祖に参ること・・
(両親がやる!ということが大事だと言われた)

先祖を大事にする事が、まず今は大切であるという事を言われた
考えてみたらお墓参りなど、幼いときに行ったきりで
母方の先祖のお墓はもう、誰もお参りに行っていない
お墓は周りに近しい親類も居ない過疎化した街に取り残されていた

さっそくユタさんの言う通り
父と母が
もう何十年も訪れていないお墓の場所を
役場に連絡を取って確認して
探し当てて出かける事にした

そこで、久しぶりに姉も同行することになり
元々の家族(姉も私も、すでに結婚をして家を出ているので)4人で
お墓参りに出かけた

考えてみたら、こうやって家族4人だけで遠出をした事の記憶が無いくらいだ
姪が生まれてからは、いつも姪たちも一緒だったので・・・

4人で車に乗り車
お墓参りに行く途中
幼かった頃の家族の思い出話に花が咲いた
途中、4人だけでで食事をしたり・・
そんな事ももう、何年ぶりの事だったろうチューリップオレンジ

・・・・・

この4人家族
姉は私が高校生の時に結婚をして家を離れた
私は高校を卒業し、進学と同時に家を出たので
もうバラバラに住まうようになって
15年以上が経っていた

ユタさんが「先祖を大切に」するように言ってくれた言葉で
家族が協力してこうしてお墓参りが実現した
そして、4人だけの久しぶりの時間
私の身体の事を一番に心配してると言ってくれた両親・・・

そうか!そういうことか!

結局
ユタさんが言った言葉がきっかけで
私たち家族は久しぶりに4人だけの時間を持ち
そして、今生きて周りにいる家族のありがたさを
改めて感じる事になった

”うつが回復する”
そういう事に直接的に効果があるような
そんなことではないけれど

改めて、家族のありがたさ
そして、自分がちゃんと大切に思われて居ると言うことを
(両親が私のために、お墓の場所を苦心して探してくれたことも含めて)
気づかされる結果になった
私は、だからユタさんに会って
とっても良いきっかけを貰えたと思う
(家族にとっても良かったんじゃないかしら・・
私がうつになってから
私に刺激を与えまいと更にどことなくギクシャクしていたから・・)

そして、何かにつけて
ユタさんの判事を仰ぐこの島の人たちの習慣も
なんとなく理解できるような気がした


にほんブログ村 メンタルヘルスブログ うつ病(鬱病)へ

自給自足の第一歩は・・

島の周りは当然海に囲まれている
島を覆う緑は
バナナ今まで園芸店や動物園の熱帯植物コーナーでしか
見たことのない風景で
パパイヤやバナナの実が
普通になっている

さて、そうなったら当然
何か獲って食べてみたいもの・・

さて、最初に挑戦したのは
あおさといって
よくお吸い物などに入っている
岩のり

まだ、人に話しかける元気はなく
見よう見まねで波打ち際に生えるあおさを獲ってみた

意外に簡単に獲れて
さっと洗って砂や汚れを取って
早速、おみそ汁に入れてみる
なかなか歯ごたえがある
売っているのとは違って
この歯ごたえは天然ならではね~
北国の岩のりとは違って
台風にも耐える分厚さ・・・

お好み焼きに入れてみたり
なんだか
自分で獲ってきたそのあおさが嬉しくて
「自給自足生活の仲間入りだわ・・・」
と一人で誇らしげな気分

たとえ孤独でもこんな楽しみがあるのね~
やっぱり南の島っていいわ~クマノミ

などと、来たそうそうは
そんな事くらいでとっても嬉しかった
外で何かを獲って
それを食べて元気になる
島暮らしの醍醐味

しかしその後「あおさ」だと思っていたその海草は
実は「あおさ」に似てるだけの海草だったことを
仲良くなった友達に教えて貰った・・・

やっぱり、人の助けなしには
生きてはいけないんだわっ

そして本物の「あおさ」は
とっても柔らかで、分厚くもなく
繊細な歯ごたえとお味・・・
小さいから獲るのも大変だったことが分かった得意げ

自給自足はそんなに簡単な物ではないのね
島の事は島の人にちゃんと聞こう!

そしてその後
メキメキと腕を上げ、自分でも気づかなかった
自分のサバイバルに目覚める事になるのです

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ うつ病(鬱病)へ

島じかん・・

南の島には独特な「島時間」が存在してるように思う
時計
特に夕方の食事の会や酒席では
時間通りに人が集まって
一斉に始まる・・
という場面に出くわしたことがないビール

7時と言ったら
7時を過ぎてからボチボチ人が集まりだして
だいたい30分から1時間遅れてくるのが
一般的(?)のようで
来た人から勝手に始めてていいみたいで・・
帰る場合もまたしかり!

仕事帰りにそのまま行ったらいいのに・・・
一回帰って、また出かけるのは・・・
大変じゃあないみたいなんだよねニコニコ

電車やバスがないから当然といえば当然なのかもだけど
みなそれぞれの家庭の事情やその日の気分に合わせて
例えば、家族が送ってくれるとか
子供と風呂に入ってから
TVを見てから
とか、それを済ませて来るから
集まる時間がまちまちになるみたいで

でも皆が皆そういう習慣なので
さして都合が悪いわけではない

誰かが来るまで飲んじゃいけないとか
お酒乾杯から始まるとか
席をたつたびに挨拶をして場の雰囲気がいちいち壊れるとか
そんなことがなく
いつ始まったかも分からないうちに始まって
いつ終わったかも分からないうちに終わる

最初は、今までの習慣から
やたらと
「時間にルーズ!!!」
と思ってイライラしたけど
シラー案外、いい習慣に思えてきた

そういう場所は実はとても参加しやすい
万が一遅刻してもいいし
途中で帰ったところで文句を言われるわけでもない
(例えば
遅れそうになって無理な言い訳を考えることもない
急に具合が悪くなっても、無断で休んでもいい)
互いが互いを寛大に許し合える関係・・・
それを単にルーズとも言い難いのよね


こういう感覚に慣れて
思いがけずの待ちぼうけの時間に
楽しい事の一つも空想するくらいの
そんな習慣がついたら
すこしは”のんびり人”に一歩近づけるかも

そう思いつつ
なかなかドップリ慣れる事が
未だに出来ず
「時間通りに何事も始まればいい」
「始まるべき」
と思ってしまう自分の狭さ・・・しょぼん

そういう事に改めて気づく島暮らしでもありました


にほんブログ村 メンタルヘルスブログ うつ病(鬱病)へ

人と一緒に居られない症状

うつ状態が悪化すると
何にも考えられなくて
身体もだるくて
だけど、焦燥感がフツフツと沸き上がってくる
一般的に使われる「焦燥感」とはかなり違う意味合いの「感情」だけど
上手く当てはまる言葉が見あたらない・・・
イライラとも少し違って
うつ特有の、どうしようもない感覚、感情(?)だしょぼん

自分でもどうしたらいいのか分からず気持ちも身体もうまくコントロールできないのに
この感覚だけが止めどもなく溢れ出してくる
あふれ出して流れ出たその感情は
自分の近くに居る一番大切な人たちに向けられて
きっと不愉快や、非機嫌やあきらめや落胆を味わわせてしまっていると思う
どうしてこんな症状があるんだろう・・・?(クヤシイ)

自分でもどうにもならないのに
止められないし止まらない
(こんな時、入院中には、強い薬で眠らせて貰ったりもした砂時計
焦燥感のような感覚に更に哀しみや怒りや悔しさが絡み合う

そんな時には相手の目線にやたらと気になったり
(たかが目線なのに・・・)
口調や語気や
立ち居振る舞いや・・・
イライラしてどうしようもない
(腹が立っているのとは違う感覚なのです)

だから、人と一緒に居られなくなる
きっと私と接する相手もとにかく寛大に受け止めてくれてる
そんな事は十分分かり切ってるのに
そんな相手に向けてしまう感情
相手を傷付けちゃうんだよね・・・

そして、自分自身にもその感情が向けられて
どうしようもなくって
身体を壁や柱に思いっきりぶつけて
自分の身体を痛めつけたりしてまう
アザだらけになる身体・・・

それをまた人に見られると
心配させちゃうから見られないように・・・
そしてどうしようもなく切なく悲しく辛くなっていくしょぼん

そんな症状が出たらやっぱり
家で家族と一緒に居られなくなっちゃうと思う
自分を支えてくれる家族も
深い悲しみに包まれてしまう

それならむしろ、孤独に耐えても一人でやり過ごす方がよっぽどいいと思った

私には、寛大な夫がいてくれるけど
そんな事も含めて
私が家を出て、島で療養することに
むしろ賛成してくれてホントに感謝してる

私のこんなうつ症状が
ワガママで自分勝手な感情などと誤解されてたら・・・
いたたまれないもん

でも、凄く誤解される症状だと思う・・
自分自身でも、最初は単なるイライラだと思ってたから・・
この症状を単なる感情ととらえられたら、人間関係は破綻して
せっかく症状が回復しても
孤独にならざるを得ないと思う

自宅での療養はだから私にはムリだった病院
離島に移住した!というよりむしろ
家を一時的にでも離れざるを得なかった!って感じなんだけど
その行き先がでも「離島」で良かった!フグ


にほんブログ村 メンタルヘルスブログ うつ病(鬱病)へ

うつに効く・・海

離島での最高の癒しは
海で浮くこと
船
今までの人生の中では、海でもプールでもそんなに泳いだことがなかった
だから海の良さに気づかなかったのかもしれない
きっかけは何度もあったのに、気づくタイミングがなかったような~

私は10数年間
身体が重くて重くて(地面に引き付けられるような、妙な感覚)
やたらと強い重力が全身にかかっているように感じていた
筋が常に緊張状態で身体がカチカチに硬い
首や肩は万年凝ってて
なかなか緩和される事がなかった
(私の今の一番つらい症状です)

それが仰向けになって海に身体をゆだねると
なんともいえぬ、眠りに落ちる前の柔らかな気持ちになる
身体も気持ちもそんな重さから開放されて柔らかくしなやかになる
その時間だけは確実に重力から解放された

少しづつ泳ぎが上達して
シュノーケルとマスクを付けて
海の中を覗くと
一面の色鮮やかな珊瑚
ヒヨコまるで花畑の上を鳥になって飛び回っているような感覚で

初めて見る熱帯魚がとにかくクマノミ
イキイキと鮮やかでとんでもなく美しく楽しくて
生きることのエネルギーが
身体一杯に満たされるようだったニコニコ

海の水も青くて
その青が全身に絡みつくようで
手のひらで海水をすくうと手のひらの中にも青が広がったみずがめ座

もちろん、何度も旅行では南の島で泳いだことがあったけど
こんな風に海の美しさを感じたのは
生まれて初めてだった

温かな島で人の居ないビーチで静かに海に浮かぶ
ただただ無心で、安堵に包まれて
ようやくたどりついた安らぎ
この感覚が、私の身体や心にじんわりと伝わり
ゆっくりとゆっくりと
生きる力を吹き込んでくれた

海に浮かんだとき
今まで死ななかったこと
苦しかったけどこの瞬間にたどり着けた事を
心から嬉しいと思った

そして、私の海ライフは
もっともっとここからドンドン
私の生きるエネルギーを与えてくれた

南の島の青い青すぎる海
ここで、生きる事の根源が見つけられた

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ うつ病(鬱病)へ