追悼 小澤征爾(指揮者) 素描、レコードの紹介も | もの描くひとびと、奏でるひとびと

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小澤征爾(おざわ せいじ、1935年9月1日 - 2024年2月6日)は、日本の指揮者。

1973年からボストン交響楽団の音楽監督を29年間務め、2002年 - 2003年のシーズンから2009年 - 2010年のシーズンまでウィーン国立歌劇場音楽監督を務めた。

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団名誉団員、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団名誉団員、ボストン交響楽団桂冠音楽監督、セイジ・オザワ 松本フェスティバル総監督、新日本フィルハーモニー交響楽団桂冠名誉指揮者 など。

 

 

小澤征爾(素描) ステッドラーリモグラフB2 ケント紙A3

 

 

 

 

武満徹 管弦楽のためのグリーン、弦楽のためのレクイエム 他

小澤征爾(指揮)、高橋悠治(ピアノ)、トロント交響楽団

 

1969年、アメリカのRCAビクターにより発売された武満徹作品集。

演奏は親友でもあった小澤征爾指揮-トロント交響楽団。

収録作品を並べると、「弦楽のためのレクイエム」、「17の弦楽器のための地平線のドーリア」、「管弦楽のためのグリーン」、「ピアノと管弦楽のためのアステリズム」の4曲。

すべてRCAスタジオで、作曲者立ち会いのもと録音された。「アステリズム」のピアノは高橋悠治。

ジャケットは、ポスト・モダン・アートの売れっ子ジャスパー・ジョーンズ(1930~)による「緑の標的(グリーン・ターゲット)」。

彼はニューヨークを活動の拠点としているが、平面的オブジェを指向し、当時は「地図」や、このジャケットのような「標的」を題材としていた。

 

 

 

メシアン トゥーランガリーラ交響曲

武満徹  ノヴェンバー・ステップス

小澤征爾(指揮)、トロント交響楽団

 

武満徹は海外での評価も高かった。

画期的だったのは、1967年、ニューヨーク・フィルの創立125周年記念に委嘱された《ノヴェンバー・ステップス》であろう。

初演は同年11月9日、ニューヨークで、小澤征爾指揮ニューヨーク・フィルによって行なわれた。

初録音は同月、小澤が音楽監督だったトロント響で収録された。それがこのLPセット。

曲は、小編成のオーケストラをバックに琵琶と尺八がぶつかり合う切れ目のない11の変奏部分(ステップス)から成る。晩秋の心象描写であろうか。

ここでは、メシアンの華麗な《トゥーランガリーラ交響曲》とのカプリング。題はサンスクリット語で「愛」や「生命」を意味する。

ジャケットは、ポップ・アートのロバート・インディアナ(1928〜2018)による「インペリアル・ラヴ」。

いまでは東京・西新宿の広場にもオブジェとして設置されている名作だ。