米国株安・ドル高が進んだ昨晩。
それを受けて日本株は本日どう動いたか。
始値は大幅な下落。しかしその後徐々に上昇して、最終的には昨日から横ばいからやや低下といったところ。
ほんの少し前まで4万円超えだったのに、そのころがまるで夢のようである。
ちなみにドル円は...
つい一昨日くらいまで、151円台後半で推移し、「もうすぐ152円台になるかもしれない」「日銀の介入はまだか...」
などと騒がれていた。
それが、あっという間に一つレベルを飛び越え、153円台である。
これが為替の恐ろしさである。本当に...。
この際日本株はもう置いておこう。
円安がとまらない。そっちの方が問題である。
一番の原因は主要国と日本との間で金利差が広がっていることである。
日本は利上げできない。しないのではなくて、不可能なのである。
なぜ日本が大規模な利上げに踏み切れないかは過去記事を参照してほしい。
円安は一般的に輸出産業に有利と言われる。
それゆえに、製造業などが円安の恩恵を受けているのは事実であろう。
けれども、この島国は資源が圧倒的に足りない。食料自給率さえ国民を養うのに十分ではない。
資源を輸入に依存している我が国は、今や諸々の原料価格がうなぎ上り。
それが昨今のインフレの原因の一つである。
内需が拡大している訳ではないから、賃金も伸びづらい。
それ故、実質賃金は低下が続く。これは「政治が悪い」とかそういう単純な話ではないのだ。
利上げが出来ない以上、円安傾向は続く。
これが円高に戻るのは、他国が利下げに動き、日本との金利格差が縮小したときであろう。
だが、4%台の金利が突然0レベルまで下がるとは考えづらい。
結局金利格差はほとんど解消しないから、数年前までの円高の水準に戻るとは考えづらい。
そして今晩、ECBの政策金利が発表される。
一応市場予測は金利据え置きだが、どうなるだろうか?
欧州は米国以上に大変な様子だが...。
それだけではない。米国生産者物価指数(PPI)も今晩発表である。
今晩も荒れるかもしれない。
また明日。生きてお会いしましょう。