そんなわけで、たっきーは、鉄砲も焼き討ちも水上戦もかなり大胆で派手にやっちまってるので(信ちゃんがそういうの大好きだからあ!)、たっきー自身は隠密業はぜんぜん専門ではないのである。
家臣以下にそういう人間を好んで置いてはいたのだろうけどね…ただね、
たっきーが特殊なわけではなく、はかりごとが基本の時代なので、
よほどコネがない、けち臭いってなお家じゃなければ、静かに働く忍者(間者)業は必須機関であり、戦時の基礎はそこから敷かれているものですから。
これはね…やはりアンチ織田・アンチたっきー系の企てによる、もろもろな事情によって、たっきーがかずさ(上総介=きっぽ=信ちゃん)に早いうちに接していたことをもみ消ししたかったやつがいるというわけよ。
まあご都合だあね。
…もひとつは、角度をかえればたっきーを守るためでもあったんかも。
その方が信ちゃん的視点のわしからするとしっくり嬉しいはなしなのである。
ゴロサとかの幼馴染はギュウイチでもつけたれ、くらいにたわいもない次元の話だけど、
たっきーは人生のアニキで師匠で…すんごい大切な時期に一緒に頑張ったほんとに心から信頼できる存在だから…
…でも組織が大きくなっていくと、いろいろ危ないから距離おかなならんのよ…せつないはなしやね…。
これはある日の評定における意見お披露目の場。
たっきーがひかっとる!!やるきまんまん!!
そうでなくてもぜっっったい選ぶけどね!!
さっささんも便乗びかり。
んでまあ、池田の母をきっぽの乳母推挙の話が、見つかったからには、
信秀パパもたっきーのことを知ってるし、たっきーが幼少期の信ちゃんにもお近づきだったに違いない!
というわしの夢はかなり現実味をおびたわけだ。
てゆうか、もろきっぽのお世話しとるんじゃい!ぐらいな感じ。
きっぽにすりゃ、われはアニキや!
種子島もやけど、なんやったらをオトスワザもオトシマエも、てとりあしとりいろはにほへとぞな!
的な。
あ、あかん、たっきー熱でまた長くなった。
大事なのは森寺さんのことですよ!
池田の養育者のね。
あれが、ちょと年齢不明なんけど、
たっきー(の、おとうちゃん?)と森寺が、乳母推挙したこと自体もすごいんだけど、
その森寺ってのが、伊勢のほうの由来らしいんだよね…
ふうむ…伊勢とな…!?
そう、やっぱり伊勢につながりあるんですよ。
ねえ。
くっきー(九鬼)の志摩にはちと届かないけど、近江よりは伊勢がかなりアツいんじゃないすか?
まあ、近江でも伊勢でもいいとして、なぞの忍者色は薄まるんじゃないの?
あ…パパ!
『三郎(かずさ=信ちゃん)はどこにおる?また久助(たっきー!)か…やれやれ』
聞こえてきません?
秀パパの声。
そう、ふたりとも、伊勢のほうにでも遊びいっちゃってるんじゃないすかねえ。