前回の記事に書いた通り、M大学は共通テスト利用の方が受かりやすい気がしました![]()
データには表れていないのでしょうか?
ベネッセ公開データから、 方式別の偏差値を調べてみました。
M大学の偏差値比較
まずは、M大学文系学部の場合です。データはほんの一部です。
数値は偏差値です。各学科で偏差値が最も低い入試形式を赤字にしてみました。
M大学 A学科
個別学部併願型 62
全学部統一型 63
共テ 61
M大学 B学科
個別学部併願型 61
全学部統一型 62
共テ 59
M大学 C学科
個別学部併願型 61
全学部統一型 66
共テ 61
M大学 D学科
個別学部併願型 63
全学部統一型 66
共テ 63
M大学 E学科
個別学部併願型 63
全学部統一型 67
共テ 62
やはり受験した学科は共通テスト利用の方が難易度が低かったようです。一部ほ抜粋しただけですが、これほど共通テスト利用の偏差値が低いとは思いもよらず…。他大学はどうなのでしょうか?
S蹊大学の場合
M大学と同偏差値帯にある、他大学の傾向もみてみます。取り上げるのは知名度抜群のSK大学です。文系学部の3科目型のみ抜粋しました。
SK大学 英米文学科
全学部 64
個別 60
共テ3教科 60
SK大学 日本文学科
全学部 64
個別 63
共テ3教科 64
SK大学 国際文化学科
全学部 63
個別 61
共テ3教科 63
SK大学 現代社会学科
全学部 64
個別 61
共テ3教科 65
SK大学は、個別形式の方が偏差値が低いものが多いようです。もしかして、知名度が高いからでしょうか…?
共通テスト利用は全国から気軽に出願できるため、知名度によって倍率が大きく変わります![]()
R教大学の場合
それでは、MARCHはどうなのよ、ということでR教大学を見てみます。これも3教科型のみ、ほんの一部のデータです。
R大学 福祉学科
個別学部併願型 65
共テ・3科目型 66
R大学 コミュ政策学科
個別学部併願型 64
共テ・3科目型 67
R大学 異文化コミュ学科
個別学部併願型 73
共テ・3科目型 76
R大学は、共通テスト利用の方がやや高い傾向にありましたが、中には穴場もあったのかもしれません。
ちなみに…MARCHの共通テスト利用は難易度は増します。個別よりも偏差値が高いか低いかよりも、そもそもが共通テストで8割とれるレベルでないと厳しいです💦
ただ、8割を突破できる人にとっては、個別によりも戦いやすい入試形式であることもちらほらあるようです。リスニングの配点や、古漢の配点により、個別よりも有利になる人がいるかもしれません。
リスニングが9割いけるなら、難関大学の共通テスト利用もワンチャンあるかも?と思っていましたが、娘の場合はリスニングがダメだったので、検討しませんでした。しかし、前年の共通テストは英語が易化したので、リスニングではなく地歴で決まったのかも?娘はどのみち無理レベルでしたね…
M治大学の場合
ならば、他のMARCHもR大と同傾向なのか?ということでM治大学も少し抜粋してみます。
M治大学 法律
学部別 69
全学部統一 73
共テ3科目 69
M治大学 政治経済 経済
学部別 70
全学部統一 74
共テ3科目 72
M治大学 文 史学地理学科/西洋史学専攻
学部別 72
全学部統一 72
共テ3科目 72
M治大学では、共通テスト利用の偏差値が個別と同程度のものも見られました。ただし、古漢は必要ですので、成成明学獨國武(せいせいめいがくどっこくぶ)と同列には考えられません。偏差値70ですからね…。得点率8割の壁を突破できるなら、ワンチャンあるかもです。
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こうして見ると、MARCHも共通テスト利用のレベルが、個別方式より必ずしも高いわけではないようですね。
共通テスト利用は難しく、学部別入試形式の偏差値+5が必要、と思い込んでいましたが、そこまでではないようです。ただ、MARCHは得点率が高いのでなんともいえないですよね…。
一方、成成明学獨國武レベルの大学は、MARCHよりも問題が易しい分、難しい文法をやっていない受験生に抜かれる可能性もあります。格下の大学に落ちて、格上の大学に受かるという“逆転”が起こりやすい状況だと言えます。
その意味でも、共通テスト利用で抑えておくことは、戦略のひとつになりそうです。
以上、共通テスト利用の方が受かりやすいこともある、というお話でした![]()
