ただ出会うということもそれはそれで奇跡であるが、何もせずに待っていて生まれるご縁はない。
何かに惹かれるからこそ、誰かが誰かと繋がっていたいと思うからこそ、巡るものだと思う。
部屋にこもっていただけでは誰も訪ねてきてくれない。
自分のテリトリーが確保されているから居心地はいいかもしれないが、訪問販売とか、詐欺とか、いずれにしても勝手に来るのは欲っしているものではない。
「今」の環境=自分の部屋のようなもので、そこにいるとドンドン腑抜けになっていくような危機感を覚える。
踏み出せるか踏み出せないか、その選択肢はいつだって目の前にあるのだと思う。
危機感を覚えるのは、心動かされる瞬間があったからだ。
それも二日連続で。
一つは友人のとある立居振る舞い、凛々しく、堂々とした瞬間。
もう一つはすっかりご無沙汰になってしまったが、大学時代の友人の柔らかな表情で笑っている写真だ。
二人とも、そこに「生きて」いて、人生が見えた気がした。
そういう瞬間に出くわすと、日頃忘れている実は「自分が部屋に居た」ということを思い出す。
僕は今どう生きているだろう、僕は何のために生きているのだろう。
自意識が強いのは、役者などもやっているのでスッと流してもらいたいところだが、そんな時にはどうしようもなく胸を締め付けられる。
自分は他者になれないし、羨んでも意味がない。
それは「部屋」でテレビを見ているのと同じだ。
考えに考え、失敗してもいいからここぞという時には突き進み、そして後悔せず自分としてちゃんと納得のできる人生を。
ふぅ……少し気持ちの整理ができたかな。
さぁ、顔合わせも近づいてきた。
ここからさらに気合い入れていかないとな。
ポムカンパニー9th effect
『霧、つたう光』
脚本・演出 松木円宏
「何か、悲しいことがあったんだっけ?」
女は息子の死をきっかけに記憶を失った。
一時的な記憶の喪失。女は「その死」を、覚えていない。
何事もなかったかのように過ぎていく日常は、
隠しきれない現実の重さによってその姿を歪ませていく。
「忘れた方が幸せだろ?」
「誰から聞いたの、そんな言葉」
「俺はそう思う」
「あなたはね」
溢れる「傍観者」、ただ流されるままに。
【日時】
2016年3月17日(木)~3月21日(月・祝)
【公演日程】
3/17(木)19:30
3/18(金)14:00 / 19:30
3/19(土)14:00 / 18:30
3/20(日)14:00 / 18:30
3/21(月・祝)14:00
※受付開始・開場は、開演30分前を予定しております。
【料金】(日時指定・全席自由)
前売4000円 / 当日4500円
【劇場】
劇場 : テアトルBONBON
〒164-0001東京都中野区中野3-22-8
※JR中央・総武線/東京メトロ東西線 中野南口より徒歩5分。
※駐車設備はありません。車、バイクでのご来場はご遠慮下さい。
◆ご予約
カルテットオンライン・チケットフォーム
https://www.quartet-online.net/ticket/kiritsutauhikari?m=0ccbgfi
■CAST(五十音順)
市原茉莉
絵川杏奈(雀組ホエールズ)
小田切茜(尾木プロTHE NEXT)
加藤唯
城戸啓佑
木村岳人(演劇集団笹塚放課後クラブ)
金馬貴之
鈴木コウタ
谷口勇樹
土田卓(弾丸MAMAER)
辺見のり子
升望(プロ・フィット)
山口祐子
渡邊晃成(Liberal Familiar)
渡部康大(尾木プロTHE NEXT)
■STAFF
脚本・演出:松木円宏
舞台監督:武田佐京
舞台美術:田中新一(東京メザマシ団)
音響:齋藤瑠美子
照明:近藤可奈子
宣伝美術:杉浦慶子(演劇集団 円)
映像・スチール:イマイトシヒロ
制作:澤木柚季江(ラ☆ちぇット)
企画・製作:ポムカンパニー
■協力
お茶の間ゴブリン (株)リノア ノーホシクラブ 楽園王 M's Garden project i'nos 加藤真由美 佐藤正彦