最近は必要に迫られて小説以外の本を読むことが多かったのですが、そろそろ再開しないときっかけを失いそうだと思い、数日かけて『プリンセス・トヨトミ』を読む。
作者の万城目学さんと言えば、第四回ボイルドエッグズ新人賞で後にドラマ化・映画化された『鴨川ホルモー』や、第137回直木賞候補となりドラマ化された『鹿男あおによし』でも有名。
しかしながらこれまでなかなか触れる機会がなく、その世界観を堪能する機会を持たずに過ごしてきたわけですが、いつぞやまとめ買いをした中の一冊に今回の『プリンセス・トヨトミ』が入っており、500ページを超えるボリュームですが、何か惹かれたんでしょうね、ようやく万城目ワールドに足を踏み入れるに至ったのでした。
当たり前にある風景がその想像によってズラされていく。
しかし何も警戒せずにいる読者は、気付かないうちに非日常の中を歩かされているのだ。
個人的にはこういう作品は好き。
自分が書く脚本にも、その方向性から刺激になる部分が多かった。
キャラクターも魅力的だし、どこか愛らしい。
こういう作品を読んで、改めてドラマとは非日常であり、それゆえに我々は作品に触れて「豊か」になれるのだと
思うのです。
そんなわけで…
『プリンセス・トヨトミ』読了。