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『ロビンソン』の歌詞

https://www.uta-net.com/movie/8487/

 

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 このスピッツの最大のヒット曲にして珠玉の名曲『ロビンソン』の歌詞の意味ですが元プロデューサーやミュージシャンがプロの視点から解釈をしてそれが不穏な内容の歌詞であることから最近話題になっていると聞きます。

 

この歌の歌詞は元プロデューサーやミュージシャンの解釈では死んだ彼女の影を追っての後追い自殺だというのです。

 

その視点でこの歌を改めて聴き直し歌詞を読みなおすと確かに不穏な内容の詞だと分かります。

 

でも私はこの歌を聴き直し歌詞を読みなおした結果彼らプロの解釈には何か世間に対する遠慮のようなものを感じました。

 

私がこの歌を聴き直し歌詞を読み直した結果出てきた解釈は主人公は死んだ彼女を追って自殺をしたのではなく生きている彼女を無理心中を決断して殺害する内容となります。

 

「新しい季節はなぜか切ない日々で 河原の道を自転車で走る君を追いかけた」

 

の出だしですが新しい季節(多分4月)なのに切ないのはなぜか?

 

これは主人公は既に彼女を殺害する決意を固めておりそれがやりきれないのだと取れます。

 

そして「自転車で走る君を追いかけた」と言う描写ですが彼女が自転車に乗っていてそれを主人公が追いかけるなら片思いを暗示していることになり自分が自転車に乗って彼女を追いかけているならこの後の凶行を暗示しているように思います。

 

「思い出のレコードと大げさなエピソード」ですが思い出のレコードは多分彼女が主人公の幼馴染で幼い日の思い出であるか同じ音楽愛好クラブの部員でクラブ活動を通じての思い出であるかで大げさなエピソードは今後の凶行を意味していると取れます。

 

ここまでの歌詞から舞台は多分主人公の高校時代で季節は新学年が始まる4月で主人公は報われることのない一方的な片思いをしておりそれが本人にしか分からない深刻な悩みだと言うことが見えてきます。

 

「同じセリフ同じ時思わず口にするようなありふれたこの魔法で作り上げたよ」ですがこれは主人公が彼女と心が通じたという一方的な思い込みによる錯覚で妄想の力で二人だけの世界を脳内で作り上げているのでしょう。

 

「誰も触れない二人だけの国 君の手を離さないように」 は主人公が脳内で空に神聖不可侵な彼女と二人だけの国を作り上げその国に彼女の手を引いて上る妄想と文字通り解釈する。

 

「大きな力で空に浮かべたらルララ宇宙の風に乗る」 は妄想の凄まじいパワーを表しておりその永遠の二人の国を空に浮かべてそこに二人で住む妄想。


「宇宙の風に乗る」は取り返しのつかない凶行を決意してしまいもはや自己救済は不可能なのでより大きな力である宇宙の力に身を任せないと自分の存在が保てないことを言っているのだと思います。

 

でも一番のここまでの歌詞は美しい青春の一ページとも解釈できる歌詞です。

 

でもここまでではっきり見えることは主人公は自分の脳内で彼女と二人だけの世界で永遠に生きたいという強い思いを抱いていることです。

 

この二人だけの国は主人公にとってキリスト教で言う天国であり仏教で言う涅槃なのです。

 

確信部は二番。

 

「いつもの交差点で見上げた丸い窓は薄汚れてる ギリギリの三日月も僕を見てた」 ですがいつもの交差点は凶行を実行する場所であり見上げた丸い窓はカーブミラーの事で薄汚れているので月が三日月であることも相まって薄暗くはっきりとは映らず朧げにしか物が映らない状態でしかも目撃者はカーブミラーの淵の方にギリギリ映っている三日月しかいないのだと言っている。さらにギリギリの意味が三日月の状態を同時に表している二重の意味の掛詞であるならば三日月がギリギリの極限まで薄くなっていて文字通り存在ギリギリの状態でこの主人公が起こす凶行を消えかかりながらただ一人目撃しているということでしょう。

 

目撃者は薄汚れた視界の悪い暗い丸い窓(=カーブミラー)の淵にギリギリ映っている極限まで細くなって消えかかっている三日月だけなのです。薄汚れた窓と極限まで薄くなった三日月のごく細い光が視界の悪さを決定的に印象付けその上カーブミラーの淵ギリギリにかろうじてしか映っていない描写をすることで他にこの窓から主人公の凶行を目撃している者がいないことを暗示している。

 

つまり完全犯罪を暗示しているのです。

 

このカーブミラーは現実世界と主人公の夢の世界をただ一つつなぐ窓でありその窓のギリギリの視界からただ一人現実世界の月が主人公の夢の世界を孤独に覗き見ているのです。

 

月は現実世界の象徴で満月ではなく三日月なのは現実の世界が希薄になって消えかかっていることを示しています。ほとんど消えかかっている薄い三日月なのです。それがかろうじて現実世界を照らしているがほとんど現実世界が暗くなって消えかけているということでほとんど夢の中の世界に入っていることを示している。まだ凶行前で現実がギリギリ残っているがほとんど夢の中に入っているということ。薄汚れた丸い窓は主人公が現実世界の汚さに嫌気がさしてこの現実世界を捨てそこから逃避して憧れの夢の世界である二人だけの国の入り口の中にもう立っていることを示している。

 

「待ち伏せた夢のほとり」は主人公がたどり着いた決意であり妄想内で作り上げた二人だけの国に行く為の入り口であり現実世界の最後の場所であると同時にこの場所がもう既にスポットライトの様に夢の世界にスッポリ入っていることを意味している。主人公にとって後戻りはもう出来ないのです。

 

今まさに彼女を殺して自分も死んで二人で 妄想で作り上げた”夢の国=二人だけの国”に生まれ変わろうとしているのです。

 

「驚いた君の瞳」は文字通り凶行に及ぼうとしている主人公に彼女は驚いたのです。多分交差点で待ち伏せして車で猛スピードで突っ込んで彼女を撥ねたのでしょう。恋人未満で親しい友達の域を出ない存在であるはずの主人公の予想だにしなかった突然の豹変した行動に彼女は驚いたのです。「まさか!?」というところでしょう。まさに一瞬瞳孔が開く驚くべき場面です。主人公の突然の凶行を目の前にして驚いた彼女の顔がまざまざと目に浮かびます。あるいは首でも絞めて殺したか?犯行の足がつきにくいのは車だと思いますがいずれにしても彼女を殺害する。

 

この曲が発表された95年やそこから遡った舞台となっている作詞者の高校時代はまだ監視カメラも普及しておらず科学捜査も未熟で完全犯罪の余地が十分にある時代だった。

 

「そして僕ら今ここで生まれ変わるよ」 は彼女を殺害し自分も死んで主人公が妄想で作り上げた ”二人だけの国=夢の世界=天国=涅槃”に二人で生まれ変わって永遠に生きるという文字通りの意味。

 

しかしここで2番の序盤で出てきた 「片隅に捨てられて 呼吸を止めない猫」の歌詞が意味を帯び浮かび上がってくる。


「片隅に捨てられて=自分は置き去りにされて! 呼吸をやめない猫=自分だけ生き残っている!」と解釈出来る!!

 

これは主人公が死なずに生きていることを暗示しているのではないでしょうか?

 

多分主人公は無理心中を果たそうとして彼女を殺害するが自分は死にきれず生き延びてしまい無理心中失敗となるのだと思います。

 

それでその後主人公は精神が破綻して気が狂ってしまい完全犯罪となった事故現場を毎日訪れる度に妄想で作り上げた二人だけの夢の国で二人安らかに永遠の世界で生きる空想に浸っているのだと思います。

 

二人だけの永遠不滅不変の国で主人公は妄想内の彼女とともに夢の中の住人としてその国に生まれ変わり妄想内の楽園、涅槃の世界の中だけでその後の人生を生きているのだと思います。

 

主人公は犯行後現実の世界には戻ることが出来ず”妄想内の夢の世界=二人だけの国”すなわち空想の中の架空の世界で永遠に生きるのです。

 

ある意味主人公は彼女とともに永遠不滅不変の存在に生まれ変わったのです。

 

そして「終わらない歌ばらまいて」は作詞者の草野正宗氏が言っているようにこの歌が二人のだけの国の国歌ならこの歌は永遠不滅不変の二人だけの国で永遠に終わることなくリピートして歌い続けられる”ENDLESS”な歌なのです。そういう一連の永遠に循環する終わることのない妄想を一つの物語として歌にして世に送り出して拡散しているのです。

 

この歌は初めから終わりまで終始妄想を歌っています。

 

この歌はメロディーの美しさはもちろんのこと詞が文学的で二重性があり何気に聞いていると一見ハッピーエンドに聞こえるが実は陰惨で暗い。

 

逆にそれだからこそますます惹かれてしまう魔力を持った歌だと思います。

 

作者の草野正宗氏は自分の妄想を世間を強く引き付ける見事な歌にしてしまう天才的クリエーターでありますが美しく爽やかな歌に見せかけてその裏に確信的に狂気をしのばせています。

 

草野正宗氏は一見それとわからず退廃的で破滅的な歌を世に広める狂気と魔性を秘めた天才的な歌の作り手だと思います。

 

 

 

 

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