石破茂氏が27日の自民党総裁選の決戦で思わぬ票の動きで勝利した。第一回目の投票で党員票でも国会議員票でも高市氏に負けていた石破氏だったが、1位と2位の間で行われる決戦投票で、一回目で別候補に投じられた票がかなり纏まって石破氏に流れたと考えられる。

 https://www.youtube.com/watch?v=fdRADLbafak

 

 

恐らく前回の総裁選で出来ていた小石河(小泉、石破、河野)連合関係の票がかなり石破氏に流れたのだろう。また、第一回投票後の5分間演説 (動画2:16:00~) の最初に、石破氏がこれまで不快な気持ちにさせてきた議員たちに、自分の能力の無さの結果であったとして謝罪したこと等が、大きかったという評論家もいる。(補足1)

 

確かに石破氏の演説は良くまとまっていた。政治の原点を持っている人物のように思える演説だった。自民党をルールを守る公正な政党にするという言葉に共感した若手がかなりいた可能性もある。最後まで手を抜かなかった石破氏の姿勢が、思わぬ形で勝利に結びついたのだろう。
 

更に、高市氏の対中国強硬姿勢が不必要に中国を刺激することとなり、不測の事態を招きかねないと感じる人たちが、安心感を石破氏に求めた可能性もあると思う。また、石破氏がこれまでの演説で、日米地位協定の見直しや東アジア版のNATO創設という具体的な改革に言及したことに、若い世代の国会議員には賛同した人もいたと思う。

 

石破氏の経済政策には大きな不安を感じるが、経験と知識のある石破氏が当選したことは、安全保障、特に対中国外交の面で一安心だと言える。

 

その経済政策だが、大企業の利益の積み上げや配当金の増加を悪のように言及する発言、法人税や金融所得課税の強化への言及など、経済を疲弊させるような発言があった。その一方、海外進出率の高い大企業に国内回帰させたいという発言など、互いに矛盾し且つ自由主義経済の原則に反するような話をしている。(補足2)

 

決選投票前後の演説でも、岸田政権の「新しい資本主義政策」を進めるという類の発言をしていた。岸田氏が最初に言った新しい資本主義は、クラウス・シュワブの「株主の為の資本主義から全関与者の為の資本主義への転換」という考え方であり、突き詰めれば新世界秩序或いは世界共産主義帝国を築くという発想である。“論理的に話ができる”人だと思っていた石破氏から、新しい資本主義という言葉が出れば、経済界は警戒するのは必定である。
https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2022/fis/kiuchi/0201_2

 

もし石破新首相となり、そのような左翼的経済政策を実行すれば、日本経済は不況に落ち込むだろう。小泉氏の解雇規制を徐々に緩和するという話よりも遥かに強い打撃を与える上に、何の利益も結局生まないだろう。実際、石破氏が当選した瞬間から日経先物が2000円ほど急降下している。

 

自民党の総裁候補9名とも、クラウス・シュワブの「新しい資本主義」が世界共産主義革命の現代版であることなど知らないのかもしれない。また、彼ら全員がウクライナ戦争とはロシアが領土拡大欲求を満たすために国際法に違反してウクライナ侵攻したことが殆どすべてであり、国際秩序が守るためにはロシアを懲罰し、ウクライナを全力で支援しなければならないという理解に留まっていることと符合し、将来の日本外交に不安を感じる。
 

以上、石破氏は新しい風を一時期日本政界に吹き込むかもしれないが、現在のままでは日本のリーダーとしては能力不足であり長期政権にはならないだろう。それでも今回先頭グループを形成していた石破、高市、小泉の三人の中では一番安定感のある人物だと思う。今後、いろんな人から話を聞いて、徐々に立派なリーダーに変身(補足3)していってもらいたい。


 

補足:
 

1)自民党議員の中にも、中国に対して強硬姿勢を見せる高市氏に不安を感じる人が多いかもしれない。首相になっても靖国参拝を継続するという発言もあり、高市首相が誕生した場合には中国に駐在する日本人に更に大きな被害が発生する可能性があった。そのような議員たちが石破氏の方に流れやすくする効果が、この謙虚な姿勢と言葉にあったと考えられる。

 

2)石破氏は選挙戦の演説の中で次のように言っている:ドイツや韓国の輸出額の対GDP比が夫々47%と44%であり、日本のそれは18%に過ぎない。その低い値は日本の製造業がより多く海外に出ている結果なので、それらの国内回帰を目指す。

ただ、企業でも人でも、日本を出るのは日本が棲みにくいからである。その改善をしないならそれら企業が日本に回帰する理由はない。企業の剰余金に課税したり、配当金などの金融所得に新たに課税するという石破氏の方針とは矛盾している。

そんなことはしないで、小泉氏が言ったような日本にダイナミズムを採り入れる改革を徐々に採り入れるのなら、海外進出した工場も日本回帰が可能になってくるだろう。

 

3)ソ連のゴルバチョフ書記長の例もあるので、まったくあり得ないことではない。自民党を換骨奪胎するのである。

 

(14:00修正;翌日早朝編集後最終版)

中国の脅威が米国の強める対中強硬姿勢により大きくなり、それに応じて中国は戦争準備を進める一方、日本も米国による対中国作戦への協力体制が着々と準備&整備している。http://www.world-economic-review.jp/impact/article1842.html 

 

それらを列挙すると: 1.憲法改正; 2.中露朝との緊張増幅; 3.NATO諸国の軍と共同演習; 4.防衛予算の拡大; 5.財政法無視の常態化; 6.人気の落ちた岸田総理から、女性初でグローバリストの総理大臣へのバトンタッチ?

 

6.の総理大臣の交代だが、自民党総裁選は9人の立候補を得て、27日の投票を待っている。その中で有力な議員が多くいるが、もう従米反中路線の高市候補にほぼ内定しているのではないかと14日の本ブログサイトで書いた。小泉進次郎氏は、大衆への人気と立候補会見での政策ともに抜き出ているが、落選するだろう。(補足1)

 

ほとんどの候補が掲げる中心的課題は経済振興であるが、河野氏と小泉氏以外は結局財政法(の精神)を無視して国債を大量発行する(日銀に半強制的に引き受けさせる)ことに頼るようだ。生産性向上に関して具体的且つ本質的な対策を述べているのは小泉候補のみである。(前回記事参照)そこで、いわゆる右派系を動員して大々的に小泉おろしキャンペーンがなされている。

 

中国及び米国の脅威に話を戻す。
 

今年6月頃だったと思うが最近の政治の動向を見て、ジェイソンモーガン氏は以下のように話している: 米国は戦争に先に黒人を送り込み、彼らが死んでから白人を送るという方法を、ベトナム戦争などで用いてきた。これから日本人が先に前線に送られ死ぬことになるだろう。 https://www.youtube.com/shorts/4IRBSSrCytI

 

これも少し古いが、今年625日の東京新聞のネット記事を引用する。“「自衛隊と他国との訓練」がこんなに増えている 対中防衛の最前線を「日本に任せたい」アメリカの思惑?” と題する東京新聞の記事がある。https://www.tokyo-np.co.jp/article/335733

 

上記 対中国政策の3NATO諸国の軍と共同演習について書いた記事である。ここでは対中防衛と書いているが、それは対中戦争とも読める。石破氏を除いて、残りの候補はほぼすべてこの米国の意思を尊重しているようだ。

 

ただ、対中国防衛として進めている自衛隊装備と他国との軍事協力の増強が、日本の防衛というよりも集団的自衛権行使を可能にした安保法制に則り、米国の対中国戦争へ向けた日本にとっては捨て身の協力体制のように見える。

 

日本国と日本国民の生命と財産の防衛を論理的且つ真剣に考えれば、対中国防衛には全く異なった体制が必要である。NATO諸国の軍と共同演習をやるより、日本国内での核ミサイル迎撃システムや核シェルターの設置が必須である。そして、何よりも核抑止力としての核武装である。

 

米国との集団安保など日本国防衛には無意味である。米国は日本防衛に対して米国自体が核攻撃される危険性を顧みないで日本の敵を核迎撃する筈がない。核の傘は幻であり、敵は米国の核反撃を恐れて日本への核攻撃を踏みとどまる可能性は小さい。(第3節の朱成虎少将の言葉参照)


 

2.対中国防衛
 

中国の大量の核兵器が、仮想敵国に投下されるシナリオは多くあるだろうが、その中で非常に確率が高いのは、集団的自衛権の発動として対中戦争に参加する日本への核攻撃である。

 

日本国民は戦後平和国家として再出発を誓った。日本には通常兵器での武装さえ、戦争につながる可能性を考えて反対する人が多い。従って、日本人の純粋な意思によって政権が選ばれる限り、日本側の責任で他の国との間に戦争の種が発生することはない筈である。

 

しかし、21世紀に入り。日米安全を集団的自衛権を日本も行使し得る軍事同盟に格上げしたのが、小泉(父)政権の時の有事法制と安倍政権の時の安保法制である。米軍への協力も含めて事態ごとに取りうる軍事行動を記述し、米国などとの集団的自衛権の行使を可能にする法律:「平和安全法制整備法案」と新設の「国際平和支援法案」を制定した。

 

これらは明らかに憲法の想定範囲を飛び超えている。

 

米国が中国の弱体化を狙って日本やフィリピン、そしてANZUS(オーストラリア、ニュージーランド、米国)らを動員して戦闘になることを予期しながら、今後中国を刺激していくだろう。それは、ウクライナ戦争に至るまでに、カラー革命、NATOの東方拡大、ウクライナでのテロなどでロシアを20年間刺激してきたシナリオの中国版である。

 

現在中国経済はボロボロで、米国ネオコンたちは中国潰のチャンスとみているだろう。そこで中国を何かと刺激すると、経済がボロボロの中国、民衆の不満がたまっている中国は激しく反応する。その刺激する側に日本が入っていれば、歴史問題とその教育によって育成された彼らの敵意は一挙に日本に向かうだろう。
 

学校教育で日本は悪い国で日本人は悪人であると教えられてきた中国人には、現在既に日本人への憎しみが相当増幅されている。戦争となれば、まずは日本をターゲットにする筈。台湾統一は習近平の業績稼ぎにはなるが、同胞だと考えるので、あまり手荒なことはできないが、日本に対してはどんなことでも可能である。

 

中国人民解放軍少将の朱 成虎は、今後核兵器は日本やインドに用いる可能性を公に発言している。ウィキペディアに書かれているが、朱少将の20077月の西側メディアに対しての発言を下に引用する。


 

3.中国による対日核攻撃

 

「我々(中国)は核兵器の先制攻撃により中国以外の人口を減らすと共に自民族を温存させる事に力を注ぐべきで、この核戦争後に百年余りの屈辱に満ちた歴史を清算し未来永劫この地球を支配する様に成るだろう。世界の人口は無制限に迅速に増加している。今世紀中に爆発的増加の極限に到達するはずだ。しかし地球上の資源は有限なのだから、核戦争こそ人口問題を解決するもっとも有効で速い方法である。

 

中国政府は全力で核兵器の開発に取り組んでおり、10年以内には地球上の半数以上の人口を消滅させるだけの核兵器を装備することが可能である。中国は西安以東の全都市が焦土となる事を覚悟している。米国も数百の都市が破壊される事を覚悟しなければならない」
 

「もしアメリカが中国と台湾との軍事紛争に介入し、ミサイルや誘導兵器を中国領土内の標的に向けて発射すれば、中国は核兵器で反撃する。現在の軍事バランスでは中国はアメリカに対する通常兵器での戦争を戦い抜く能力はないからだ」
 

「アメリカが中国の本土以外で中国軍の航空機や艦艇を通常兵器で攻撃する場合でも、中国側からのアメリカ本土核攻撃は正当化される。(アメリカによる攻撃の結果)、中国側は西安以東のすべての都市の破壊を覚悟せねばならない。しかしアメリカも数百の都市の中国側による破壊を覚悟せねばならない」(以上、ウィキぺディアより)
 

朱成虎の西欧メディアに対する発言は、西欧諸国に対する警告であり、当時の感覚では実行はしない可能性の方が遥かに大きいだろうと考えられた。ただ、中国高官の視野の中にこの核攻撃による市街でのホロコーストも選択範囲に入っていることが明確になった。

 

全体としての文意は、中国による台湾併合の際に米国が過剰な干渉をした場合、中国は全面核戦争になっても米国と戦う意思があるという内容だが、相当編集されているように感じる。この言葉で重要なのは第一節である。

 

特に注目すべきは、赤字で示した部分である。中国が考える「百年余りの屈辱に満ちた歴史」とは、主として日本による中国侵略の歴史である。アヘン戦争から西欧各国の中国進出は200年前に始まるので、朱成虎の視野の中心にはないだろう。

 

以前、ウィキペディアには、地球上の人口は益々増加し、有限な資源の中で人類が永遠に生存するには、人口密集地である日本やインドに核を投下して人口削減を行うべきであるという類の文章が書いてあったと記憶している。インドがかなりの核ミサイルを持つ今、将来の核攻撃の的の中心にあるのは日本である。


 

4.中国の「国恥の日」の行事とその教育の的は日本である

 

中国人は世界で最も優れた民族であるとの思想は、西欧や日本の侵略により侵害された。特に東夷とか倭人(小さい人の意味)とか言って蔑視していた日本人に侵略され、中華思想が破壊された恨みは骨髄に至っているのかもしれない。

 

中華民国が定め今も中国人に刷り込まれているとおもわれる「国恥の日」は、その恥辱を雪ぐという民族の目標を失わない様に制定されたのだろう。
 

国恥の日は一年に8日選ばれており、その日には国民にたいしてその出来事の意味等を教える儀式がなされていたようである。その効果が表れたのが、上記朱成虎人民解放軍少将の「百年余りの屈辱に満ちた歴史を清算し未来永劫この地球を支配する様に成る」という言葉だろう。

 

国恥の日と関係する事件等は(補足2):

1月28日 (昭和7年=1932)(上海事件)   ;5月 3日 (昭和2=1927)(濟南事件)

5月 9日 (大正4年=1915)(21ヶ条問題) ;5月30日 (民国 4 =1915)(5 卅事件)

6月23日(民国 14 =1925)(沙基街事件) ;8月29日 (1842 年)(南京條約)

9月 7日(1901)、(辛丑條約)      ;9月18日 (昭和 6 -1931)(満州事変) 
 

である。それら各歴史的出来事に対する教育は、記念日における行事の中で行われるとともに、学校教育でも行われていた。(補足3)(山本 忠士著「中国の「国恥記念日」に関する一考察」日本大学大学院総合社会情報研究科紀要 No. 2, 107-116 (2001))

 

上記山本氏の論文には、共産党中国になって国恥の日は継承されていないと書かれているが、現在の中国では復活していると思われる。学校教育で中華民国時代と変わらない或いはそれ以上の反日教育が行われていることは周知である。

 

1972年の日中共同宣言より前の1952年に設立された日中友好議連などで活動している国会議員は、果たしてこの事実を知っていたのだろうか? 知っていたなら、何故それを日本国民にも教え、本当の意味での日中友好関係の樹立に努力しなかったのだろうか?

 

日本の政治家は自分たちの利益と立身出世のためだけに日中友好を謳ってきたのだろう。国民と国会議員の間の垣根を取り壊す努力の跡等全くない。

そして国恥の日の918日、深圳の日本人学校の小学生が現地の中国人に刺殺されたのである。
 

これらの事実を知れば、朱成虎少将の「将来のある時期、世界の人口削減のため人口密集地であるインドや日本を核攻撃すべき」という言葉の背後に、この「国恥の日」の制定という中華民国の歴史があった筈である。この言葉に戦慄を覚えない日本人は居るだろうか? 
 

現在の反日教育の実態は、深圳での日本の児童刺殺事件との関連で朝香豊氏のyoutube動画が紹介している。https://www.youtube.com/watch?v=JMhBeT3XP1c

 

 

5.日本は核武装の上で、単独防衛を目指すべきである
 

核武装は一番安上がりで効果の高い防衛法である。伊藤實氏は一貫して日本の防衛には核武装が必須であると訴えておられる。

https://www.youtube.com/embed/YAmRfo2vL7c
 

実は、その必要性は米国もとっくに気付いていた。何故なら、ニクソンが大統領だった時、彼とキッシンジャー補佐官は、佐藤内閣の時に日本に核武装を進めたからである。その経緯を少し書く。日本の政治の貧困が分かるだろう。

 

佐藤が総理になったときに、沖縄返還を実現した。その実現のために彼は米国に対して一世一代の芝居を行った。それは、「沖縄を返せ、米軍は沖縄から出ていけ」といったのである。それでニクソンとキッシンジャーは驚き、佐藤は独自防衛を考えているらしいとして、日本に核武装を進めたのであった。
 

つまり、日本のような小さい国が、中国とロシアという巨大国家に囲まれて独自防衛するには、核武装しか無かったのである。そのうえで、今後東アジアでの自由主義陣営の極となることを期待したのだった。しかし、佐藤と会ってみて、彼はそんな世界戦略を考える人物ではなく、単に沖縄返還というメダルが欲しかっただけだと分かったのである。

 

佐藤は愚かにも沖縄米軍がいつでも核ミサイルを運び込む可能性があることを承知の上で、「日本は非核三原則を国是とする」と言い放ったのであった。彼は国民に詐欺を働いたも同然であった。

(元スタンフォード大フーバー研究所上席研究員 片岡鉄哉著「核武装なき改憲は国を滅ぼす」を参照)

 

国際政治学者でもある伊藤實氏がキッシンジャーは一流の政治学者であったと言っている。彼がニクソン大統領の補佐官として日本に核武装を勧めたのだから、中国と日本の歴史的経緯も十分承知の上で、日本の独自防衛には核武装が必須であると考えたのだろう。
 

これも何度も引用したことだが、キッシンジャーは「アメリカの敵になることは危険かもしれないが、友人になることは致命的である」と国際政治学者としての本音を述べている。これほど今の日本に当てはまる言葉はない。

 

 

追補1: 深圳日本人児童刺殺事件を日本は非常に深刻に受け取るべきであると、中国から帰化された石 平 氏により解説されています。それを追補として引用します。(9月24日早朝追加)

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=re9NjVxu0WY

 

追補2: 四川省カンゼ・チベット族自治州新竜県の副県長である黄如一という人物が、ウィチャットのやり取りの中で、日本人男児殺害に関して「そんなに大ごとか?」とか、(中国人にとって)「紀律とは日本人殺すこと」と発言したことが話題になっている。

 

 

黄如一は自治州の副県長なので地方政府要人である。上に自治体幹部とあるがそれは間違いで、正しくは自治政府幹部である。(9月24日18:30追加)

 

 

補足:

 

1)ネットでは小泉おろしが盛んだが、その一方、日本の民間の知性の一人と思われる堀江貴文氏との会見で最も話が深部に及び且つ意見の一致を見ているのが、小泉候補であった。https://www.youtube.com/watch?v=xlSOFIAnZt4https://www.youtube.com/watch?v=2dpZ17hjwCE

堀江氏はほかに河野太郎氏、石破茂氏と討論しているが、どうも深くまで議論は及ばなかった。

https://www.youtube.com/watch?v=1IVPaKENzFM

https://www.youtube.com/watch?v=VtchFkWBbpE
 

2)沙基事件は、六二三事件とも呼ばれ、1925623日に中華民国広東省広州市の沙基(サーケイ)という通りで反英デモ隊にイギリス軍が発砲して多くの死傷者を出した事件である。

南京条約(ナンキンじょうやく)とは、1842年にアヘン戦争(第一次アヘン戦争)を終結させるため、清とイギリスの間で結ばれた講和条約。

北京議定書/辛丑和約. 1901年、義和団事件後に清朝政府が列強と締結した取り決め。

これら以外は中国進出を進める日本との衝突事件である。

 

3)「中国の「国恥記念日」に関する一考察」に以下のように書かれている。

 

戦前、日本側がまとめた資料によって、当時の中国での学校教育の一部を窺い知ることができる。1963年に国立教育研究所所長になった平塚益徳は、「国恥教育」が取り入れられた経緯について、中華民国第 1 次全国教育会議(1928 5 月)で次のような方針が定められたことを報告している。

1. 国恥教材を十分に教科書中に編入すること。

2. 学校は機会ある毎に国恥事実を教育し、中国第一の仇敵は、何国なるかを知らしめ、これを反復熟知せしめること。

3. 国恥図書を設備し、学生をして機会ある毎に之を見せしめ、注意を喚起せしむること。

4. 第一仇国を妥当する方法を教師、学生が共同して研究すること。
 

当時の中国の小学校、中学校の教科書について調査した財団法人東亜経済調査局編訳『支那国定排日読本』(昭和 6 (1931)8 月刊)の序文によると、「中国における排日運動が、当初の感情的、無頼的雷同より、暫時理知的、組識的運動となり、国家的背景をさえ有するに至りし事は、吾人の深甚なる注意を要する所」とし、この当時の中国対日政策の根幹を成すものが「排日」であると指摘している。

 

また、政府当局は、排日思想の普及に手段を選ばず、努力しつつあると述べ、具体的に国定教科書に排日記事が羅列されており、これが「純真なる児童に排日の「毒酒」を盛りつつある行為である」と日本側としての危機感を募らせている。 

 

今日でも、歴史認識、教科諸問題に見られるように、日本関係の歴史問題になると、感情を露にした厳しい姿勢が見受けられるが、そこに「国恥」をあえて記念日とした思いが、政権は変っても中国の戦前・戦後を一貫した対日観が感じられるのである。

(16:30、編集あり; 9/25/朝、追補1、追補2を本文下に移動させで最終稿とします

自民党総裁選挙への立候補者9名が全国を回って、自分の政策などについて一般国民の前で個々に語っている。全国行脚は悪いことではないが、何か不自然である。何故なら、我々国民一般には選挙権がないからである。

 

勿論悪いことではないが、一体何のために彼らは互いに議論せず仲良く全国を回っているのだろうか?いっそのこと、首相公選制を次期憲法に書いたらどうかと言いたいが、9名からはそんな話は一切でていない。https://www.youtube.com/watch?v=XITZnWhZNMI

 

 

沖縄での会合でも、彼ら9名は各10分間の演説を一方的に喋るが、全く議論はない。話の内容も、すこし沖縄と自分との関わりと沖縄での経済振興策についても若干語るが、そのほかは本土での話と対して変わらない。最後に9名が手をつないで会場に礼をする姿が映し出されていた。9名は互いに日本国の首相の座を争っている筈である。何か安物の茶番劇を見せられているような感じを受けた。https://www.youtube.com/watch?v=6dsmDYZVp64

 

 

それらの話の中で、石破候補は沖縄戦の後、海軍陸戦隊司令官の大田実中将が自決する前に本土の海軍次官に送った電報(補足1)を紹介し、沖縄等の米軍基地の日米での共同管理を訴えていたのは印象的だった。 ただ、それもパーフォーマンスに過ぎない。何故なら、日本側からそのような提案など米国に出来るとは思えない非現実的なものだからである。

 

9名が総理の席を争って自分の政策を主張する討論会なら、各人が自分の意見を述べた後には、議論となって然るべきである。また、沖縄戦や基地問題の話が出たなら、沖縄県民には様々な意見があるだろう。何故、それらの声を質問という形で受けないのか? 引用のANNnewsの上記動画では、演説会(公演、講演、協演?)終了後一時間程、議論の時間枠の積もりなのか沖縄の景色を無言で映している。

 

そのような議論や質疑が無ければ、9人はいったい何のために沖縄まで出かけて行ったのだ?沖縄県人は、大田実海軍中将の言葉を軽々しく引用する石破氏と、何も沖縄県人の疑問に答えない次期総裁候補たちに落胆しても不思議ではないだろう。自民党県連の方々は例外かもしれないが。

 

一連の9名の全国行脚は、日本の政治を牛耳る者たちが総選挙を有利に戦うには誰を総裁に選ぶべきかを決めるためのものだろう。国民の反応から、やはり小泉でないと勝てないと思われるようなら、彼らは小泉を勝たすだろう。日本政治の支配者たち(最近、日本のDSという人もいる)の作戦ではないだろうか。

 

名古屋の野外講演では、小泉の話が終わると、多くが帰路についているとライブ報道する人たちが語っていた。これは日本のDSの記憶に強く残っただろう。(動画330秒)

 

 

 

勿論この考え方は深読みし過ぎかもしれない。彼らは、自民党の若い力と熱気を国民に見せて、それが冷めないうちに総選挙をしてしまいたいと思っているのかもしれない。確かなことは、日本国民に必要な総理大臣を選ぶ為ではなく、自民党が引き続き政権を維持するために9名の全国行脚は行われているのだろう。


 

2)日本経済に必要なのはハードウェア的改革ではなく、小泉氏が語るソフトウェア的改革である:

 

高市候補は、何が何でも経済だと言う。その経済重視の政策は、他の小泉氏と河野氏を除く他候補とも共通している。どのように経済を押し上げるのかと言えば、政府による積極投資だという。小林候補による、各地方に半導体や宇宙産業などの先進産業の中心を作るというのは、その具体例である。

 

この考え方で自民党の投資は既に行われている。新総裁を選ぶ必要などない。最近、TSMCに多額の金をだして、熊本に誘致したのも一つの例である。高市氏が今回の講演会で言及した、13年前に沖縄に作った沖縄科学技術大学院大学(OIST)もその一つである。高市氏は沖縄への国家投資の成功例のように話すが、教官の64%学生の80%が外国人では、どの国の為の教育研究機関か分からない。

https://www.oist.jp/ja/about/facts-and-figures

 

学生には年間240万円の生活費と60万円の授業料の合計300万円が支払われ、教官89人と学生272名の教育研究機関に対する運営交付金相当額は、190億円を超える。しかし、このような好条件で世界中から外国人学生と研究員を集めて、外国人のための大学院大学を作れば、研究論文の質と量の統計数値が高くなるのは当たり前だろう。

 

そんな安っぽいアイデアの箱物行政では、日本経済も日本の学問もレベルの向上はないだろう。それよりも日本中の国立大学をはじめ、日本の教育全般について、そのレベル向上にむけてエネルギーを使うのが本来の教育行政である。

 

これら財政偏重政策を批判して、河野太郎氏は、危機の時に十分な財政出動が可能なように、普段は財政規律は守るべきだと話す。ネットの世界でもこの真面な考え方に逆らって、プライマリーバランスに拘る財務省を批判する人が多い。かれらは米国民主党の左派のMMT理論に毒されているのである。(補足2)それに比べて、経済政策で日本低迷の原因から掘り起こして、対策を出しているのは小泉氏だけである。(補足3)

 

ネット上では、そのような議論が十分に理解できない三流の経済評論家などが、日本の既得権益者である“実力者”の意向を組んでか、小泉批判を大規模に展開している。それは、小泉氏の考え方が本筋の経済振興策であっても分かりにくいソフトウエアの改革だからである。そして、それは既得権益者にお金を流す必要のない根本的方法なのである。

 

ハードウエア的改革とソフトウエア的改革

 

田中角栄の日本列島改造論は日本の成長期に必要なハードウェア的改革の提案であった。そしてその実施により、日本の地方が中央である都市部から近くなり経済的に連結されると伴に、その後20年の日本興隆の基礎となった。それが過ぎ、日本経済は低迷の30年に入る。その原因が政治の貧困であることに気付いた人も多かった。

 

そして現れたのが小沢一郎の「日本改造計画」という本だった。そこには日本の民主政治の病根が書かれていた。小沢氏の本では、「自立しない個人が集まっても本物の民主政治は不可能である」という趣旨の論理が、西欧文化と日本文化の比較という形で紹介されていた。

 

しかし残念ながら、小沢一郎氏は師匠の田中角栄のどぶ板選挙を信じる古い政治家に過ぎなかった。日本改造計画は、この自民党有力者の口を借りて政治学者たちが語った言葉に過ぎなかったが、日本国民の頭の中にある日本文化を、西欧近代文化を採り入れて21世紀に向けてバージョンアップする必要性を説いた斬新なものだった。

 

今の日本の政治と経済に必要なのは、ハードウエア的改革ではなく、ソフトウエア的改革である。小沢は、政治のソフトウエア改革を訴えたが、それがご本人の頭から出たものでなかったということになる。(補足4)

 

今回も小泉氏が主張したのは経済のソフトウエア的改革である。その重要な部分は、日本改造計画と重なる。彼以外の地方創生を主張する人たちは何か勘違いしている。彼らは、中央がだめだから地方の力に頼ろうと中央の政治家が言うことに違和感を感じない連中なのだろう。

 

 

3)小泉氏の日本経済改造計画

 

小泉氏は、日本の低迷はダイナミズムに欠ける社会にあると分析している。学校を卒業して定年まで同じ会社で働く日本の典型的な人生パターンは、昭和の成長期のものであり時代遅れとなっている。技術が進歩し国際的競争が激しくなった現在では、適材適所が常に達成される労働の流動性が無くてはならない。

 

会社の中で自分の能力が十分発揮できなくなれば、他の会社等に大きな条件の悪化なく移動できる社会にしなければならないと話す。

 

大企業が、不要部門の整理が必要でも、現在のように規制で縛られていては、その会社の労働生産性が害されるだけでなく、自分の能力を生かせないで9時-5時の間そこに縛られる労働者も不幸である。改革の壁の象徴は、解雇規制であるが、その運用はフェイルセイフを整えた上でもっと柔軟にするべきである。

 

小泉氏はこのように話すが、ネットでは小泉つぶしのような議論が多い。解雇規制の柔軟化が恐い労働者が多いことは分かる。ただ、そのかなりの部分はさしたる仕事もなく、会社に居残って高い給与をもらっている既得権益者だろう。この改革の峠は越えなければならないと思う。

 

小泉氏がいうように、リスキリングと再就職支援を大企業に義務付ければ、なんとかなるのではないだろうか。あの日産が潰れかかったとき、カルロス・ゴーンが見事に立て直したのだが、その方法は単に不採算部門の整理だったという。

 

小泉氏の言葉で重要なのは、不採算部門で半分眠っている労働力が他の企業では不可欠な労働力となる可能性があるということである。そのように日本人の全員が元々持つ高い能力を発揮すれば、日本の経済は必ず上向きになるという話である。

 

小泉氏と河野氏を除く7人が主張するように、赤字国債でしばらく国民が楽になることは可能である。しかし、それでは後に付けを残すだけである。

 

同一労働同一賃金の達成、年収の壁の撤廃など、すべて労働の流動性を上げるために必要だろう。それは、会社に奉職するという昭和の封建主義的労働スタイルとの決別を意味する。それが日本文化の産物であるから、再び日本を世界のトップにとか、他の国から頼りにされる一流国家とするなどの目標を掲げるなら、つまり欧米並みの経済を欲するなら、古い日本文化からの脱却は必須である。

 

小泉氏の演説を書いたのが、一流のスピーチライターで、小泉氏の頭の中にこのような内容は全くなかったという可能性だが、それは小沢一郎氏のケース同様無いとは言えない。日本に新しい風を吹き込むための捨て駒になったとしても、小泉氏の功績はかなりのものと言える。ネット上で小泉批判をする有名だが愚鈍な方々に惑わされないように期待する。

 

終わりに:

 

最後に石破氏の演説について一言追加する。最初に引用した動画での石破氏の演説はある意味で注目される。「国民を守る日本政府を創る」という話には一定の評価をしたい。ただ、彼のウクライナ戦争や国連に対する理解は米国が日本国民に刷り込んだものであり本質的に間違っている。

 

ウクライナ戦争は、ロシア潰しのためのウクライナを代理とする米国の対露戦争である。また、国連は戦勝国連合であり、国際連合と訳しその名にふさわしい機能を期待するのは間違いである。石破氏をはじめ、自民党の総裁候補全員にも言えると思うが、21世紀の国際関係も国際法を基準にするのが標準的であると誤解している。有史以来、国際関係は本質的に野生の原理で動くという国際政治の基本が分かっていない。https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5574


つまり、日本の政治の基本ソフトウエアが戦後米国の占領軍によって入れ替えられたのである。そのソフトを維持するために選ばれた人物が、吉田茂であり本来A級戦犯とされる筈だが無罪放免されて米国に奉仕した自民党の岸信介らと右翼の児玉誉士夫らである。日本社会党もCIAから資金をもらっていたというから救い難い。

 

私が小泉進次郎氏を政治家として高く評価しているというのではなく、彼が語る経済政策の根本にある思想を支持しているだけである。それを現在の日本に適用する場合、一時日本経済は苦しくなる可能性もあるだろう。その意味で慎重さが必要だろうが、避けてはならないと思う。

 

 

補足:

 

1)海軍の沖縄根拠地隊司令官である大田実中将が小禄半島で自決直前に海軍次官にあてた電文では、沖縄戦の惨状と沖縄県民の献身をつづり、「後世特別の配慮を」と訴えた。https://www.asahi.com/articles/ASP893W3SP87PITB00N.html

 

2)中央銀行は国と一体であるとの仮定が置ける場合、自国通貨で発行する国債残高が大きくなっても、国家財政破綻に至ることはない。従って、想定のインフレ率を超えない限り、国債発行は可能である。経済発展の割合(GDP成長率)よりもインフレ率が小さければ、その範囲で幾らでも国債発行は可能だろう。 ただ、基軸通貨発行国でなければ、国家の債務残高が十分な資産の裏付けが無いと債権者(貯蓄者である国民)が考えた場合、その貯蓄が海外に逃げ通貨安を招くということがスパイラルに(自己触媒的に、或いは正のフィードバック効果的に)発生し、想定を超える急激なインフレがおこる可能性がある。それが現在日本で起こっている状況かもしれない。

 

3)経済発展はそこに住む人たちの生活改善が目的である。企業活動が円滑に行われるなら、労働分配率を上げることで、現在の日本経済でも国民の生活がもっと豊かになってもいい筈だという人も多い。左翼的な石破氏もその中の一人である。日本の企業は600兆円もの内部留保を持っているとして、その国民への分配を主張するが、その額は一年分のGDPに過ぎない。その理屈なら、一人当たり1000万円以上の金融資産を持つ日本国民はもっと金を使うべきであるという理屈と同じレベルである。

 

4)この本が小沢氏のほか北岡伸一氏、御厨貴氏など多くの評論家と開いた勉強会の成果であったようだ。最終的に内容を決定したのは小沢氏なので、小沢一郎著と言えるという人も多いだろう。

 

多いだろう。しかし、海部内閣がつぶれたあと、当時自民党幹事長だった小沢はその後任の総裁決定の際に宮沢喜一、渡辺美智雄、三塚博と面会した。その時、小沢氏の権力は絶頂期だったが、何故か彼自身は総理の椅子を目指さなかった。その経緯を熟知しているわけではないが、本当に一度も総理大臣を目指さなかったのなら、日本改造計画は小沢の著書ではないと言える。