地球温暖化が進むことで地球に人が住めなくなるとマスコミ等で言われている。そしてその原因としてリストされているのが、化石燃料を用いることで発生する二酸化炭素(CO2)、農業によって発生するメタン(CH4)やN2O(笑気ガス、一酸化二窒素)、エアコンなどに熱媒体として用いられる代替フロンガスなどである。最近の温暖化は、それらのガスが地表から宇宙への熱放散を妨げることが原因だとされている。

この地球温暖化の事実について、そして、その原因をどう評価し、どのような対策をとるか、更に一般市民にどのように伝達するかなどに関して、国により或いは人により意見が異なる。現在その問題は、科学的な解明を中途半端にして、国際政治の道具として使われているように感じる。この様子は、2020年に始まった新型コロナ肺炎とそれに対する国際社会の反応と良く似ている。

なお、温室効果による地球温暖化という現象については過去に何度も議論している。
https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12466516508.html

 

 

今回は、地球温暖化問題を国際政治を含めたもっと大きな枠組みで考えてみる。


§1 地球温暖化についての概略と温暖化に対する政治的対立

産業革命後、科学と技術の発展は人類の暮らしを豊かにし、指数関数的な人口増加をもたらした。それに付随して、CO2CH4N2O、フロンガスなどの大気中濃度が増加し、温室効果による気温上昇を引き起こしている。政府の関係機関がそれらのガスの温暖化寄与率をグラフにしたのが下図である。https://www.ene100.jp/zumen/2-1-2


我々すべての地球上の生物は、太陽エネルギーの恩恵を様々な形で受けて生きている。ただ、大気中のCO2等の温室効果ガスが無ければ、地球は極寒の惑星となって生物は棲めなかった筈である。CO2等の温室効果ガスは、地表を“生物の園”に変えたのである。

これらの温室効果ガスが近年急激に増加していることは広く知られているが、それをどの程度深刻に考えて対策すべきかは、人や国によって異なる:

英米を中心に世界の金融と経済を牛耳るグローバルエリートたちは、近年の地球温暖化は人類にとって緊急事態であり、短期間の内に止めなければ人類は生きていけなくなるとして、化石燃料消費を実質ほぼゼロ(カーボンニュートラルという)にしなければならないとしている。この人達は、他の政治課題でもグローバルな視点で考え主張するのが特徴的で、グローバリストと呼ばれている。

グローバリストたちは、地球温暖化問題に関連して、この地球を守るために温暖化ガスを発生するガソリン車を廃止すべきであるとか、N2Oの原因となるアンモニア系肥料の使用を制限すべきであるとか、CH4を発生する牧畜を制限し、人民は肉の代わりにコオロギを食べるべきだと主張するのである。(補足1)

コオロギ食という馬鹿げた案を提唱する人物としてマイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツが代表的である。https://gendai.media/articles/-/124289?imp=0 優秀な頭脳の人の馬鹿げた提案は、恐ろしいと考えるべきである。

 

因みに、日本でいち早くコオロギ食で起業した会社は最近倒産したようだ。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024112200782&g=eco

 

 

一方、グローバリストを批判する人たちは、仮に大量のCO2CH4が排出されていても、地球はそれらの殆どを処理する能力を持っていると考える。そして、多少の温暖化に過剰に反応してエネルギーや食料不足によって、現在の人類を非常事態に陥れることは馬鹿げていると考える。

例えばロシアのプーチン大統領は、多少の温暖化は農産物の収穫を増すので良いでないかという考えのようである。また、米国のトランプ次期大統領も化石燃料を使わないなんて馬鹿げていると話す。トランプやプーチンは一般には反グローバリストの中心人物として知られる。https://www.keidanren.or.jp/journal/times/2020/0326_07.html

 
大気中のCO2CH4の濃度増加による温室効果が、大気の温度上昇の原因となっていることは事実であるが、牧畜を控えて昆虫を食べなければならない程ではない。それに現在観測されている温度上昇のどれだけをそのメカニズムが担っているか未だ明確ではない。

彼らグローバリストらは、”グレートリセット”という美しく聞こえる経済社会改革の一環として、上記温暖化対策なども強行するつもりだろう。私は、グローバリストたちの本音はジョージアガイドストーン(下の写真)に記されているように地球人口を削減したいのであり、彼らを含む一部の人たちの楽園として地球を独占したいのだと思う。

 


 

この地球独占の思想は、太古の時代からある人類の生存競争と全く同じ図式で理解できる。関係する地域が、国レベルから地球全体になっただけの違いである。この人類の生存競争が地球規模になったという感覚は、20世紀初めころに既にあったようだ。

付録1:共産主義やグローバリズムとの関連:

共産主義という概念をカール・マルクスなどが創出し、その思想を具現化するためにレーニンなどのユダヤ系運動家がロシアで共産主義革命をおこし、強大な帝政ロシアを崩壊させた。ソ連の誕生である。(補足2)そして彼らはそこから共産主義革命を世界に広げようとしたのである。

レーニンの死後、そのようなグローバルな帝国建設を目指したトロツキーらは、ソ連一国のみを強力な帝国とするスターリンと対立した。その対立でスターリンに敗れたトロツキー派の人たちが、米国に渡って米国の政界に入ったのが、現在米国の政治で支配的なグローバリストの一角を占めるネオコンたちである。トランプはそれに逆らう存在として暗殺の危機を何度も経験し、今後も経験する可能性が高い。(補足3)

このグローバリストたちが彼らの運動のグラウンドの一つとして選んだのが地球温暖化問題である。

 

現在進行しているウクライナ戦争も、今月始めにあった米国の大統領選挙も、更には2020年に始まったパンデミックやワクチン騒動も、このグローバリスト対反グローバリストの戦いの図式で理解される。現在、第二次大戦後最大のグローバルな緊張はこの図式で理解できるのである。

地球温暖化問題では、温室効果ガスを発生させない理想的な地球を実現するとして大改革を提案するグローバリストと、それは緊急な問題ではなく現在生きる一般市民の生活が大切であるとする反グローバリストとの戦いとして現れたと理解できる。

 

そのように理想を持ち出して大改革を主張する世界的経済エリートを中心とした人たちであるグローバリストの世界規模の連携と彼らの隠された野望を仮定しなければ、現在の世界史上最大と言える国際政治の大きなうねりが理解できないのだ。

 

このような考え方を、グローバリストたちは陰謀論として攻撃するが、通常より大きな枠組みで思考した結果見えてくる図式、真実であり陰謀論ではない。ただ反グローバリストにとっては、地球温暖化現象を理由に化石燃料の消費削減を強引に進める運動は、科学的に正しい部分を含むので対応が非常に厄介である。一般市民の大きな加勢を必要としているのだ。

付録2:新型コロナ肺炎とグローバリズム

2020年からの新型コロナ肺炎(Covid-19)パンデミックもグローバリストとその反対勢力との闘いの一環として理解すべきである。

 

グローバリストたちは、将来起こりうる未知のパンデミックから世界を救うという理想論を掲げて、コロナウイルスと対応するワクチンの開発及びそれらの使用で、世界中の人たちにどのようなたんぱく質でも体内に作り出すことが可能な遺伝子導入型ワクチンを接種する体制作りに半ば成功したのである。

 

それに疑問を抱いた人たち(反グローバリスト)は、そのジョージアガイドストンに書かれたことの実現にも使えそうな危険なその体制に、今も反対の運動を行っている。例えば:

 

 


現在ではCovid-19ウイルスが武漢研究所から漏れ出たのは疑う余地がない。(補足4)それにもかかわらず武漢での疫病発生直後、グローバリスト配下の27人の医学者たちが、連名で新型コロナ肺炎は自然発生したとする論文を一流医学誌であるLancet2020・3・07発行)に発表したのである。彼らは真実を捻じ曲げ、科学を破壊してまで、自分たちの主張を押し付ける人たちとその協力者(補足5)であることを忘れるべきではない。


§2 グローバリストたちに歪曲された地球温暖化現象

地球温暖化は世界中で蓄積された観測結果を見れば明らかに事実である。気温がこの100年程の期間において平均して約1度Cほど上昇している。海水温の上昇も同様に起こっており、この現象そのものについては疑う余地はない。

ただ、地球温暖化が一挙に世界で注目される切っ掛けを作ったのは、Nature誌に掲載された気温変化の図、所謂ホッケースティック図だろう。しかし後になって、この図は20世紀後半の大気温度の急上昇を印象付ける様に捏造されていたことが明らかになった。https://ieei.or.jp/2020/08/expl200821/  https://cigs.canon/article/20211020_6282.html

その他、マスコミなどでは、人類は重大な決断をしてこれら温暖化ガスの発生削減をしなければならないというグローバリストたちの論理に誘導するような報道がなされている。例として前のセクションに示した図において誤解を誘導する工夫を指摘しておく。

上図キャプションには、「産業革命以降人為的に排出された温室効果ガスによる地球温暖化への寄与度」と書かれている。この文章は、温室効果ガスが産業革命の時から大気圏に蓄積する一方のような誤解を与える。一般市民にそのように思い込ませるように工夫されているのである。(補足6)

科学に一定の基礎的知識と思考力がある人なら、産業革命以降の例えば100年間に人為的に排出されたCO2等の大部分は、現在ではほぼ大気圏から取り除かれていることに気づくだろう。大気圏に排出された自然平衡値以上の温室効果ガスの大部分は物理的化学的に取り除かれるのだ。

CO2は少量だが水にとけるので、海に流れ込むだろうし、メタンは太陽光で発生したOHラジカルと反応し、CO2よりも早く大気圏から取り除かれる。繰り返しになるが:現在発表されている多くの情報は、温暖化ガスをこれ以上発生させれば、近い将来人類は窒息状態になって死滅するかの印象を与える様につくられている。

笑気ガスN2Oも、酸素と窒素に分解したりNO2に酸化されたりして、大気中から取り除かれるだろう。つまり、温暖化ガスを大量に放出したとしても、時間がたてば消失するのである。

まとめると、温暖化ガス放出による地球温暖化は重大であり、今人類が立ち上がらなければ将来に禍根を残すとして、捏造データも用いてまで主張するのがグローバリストたちである。

 

それに対して、現象を十分科学的に解明せず、経済への深刻な影響をも顧みないで極端な方向に舵を切るのは現在生きる人たちの生活を無視していることになると反対するのが反グローバリストである。

 

グローバリストたちは、一部の人たちを除いて現在生きる地球上の人の命と生活を軽視している。反グローバリストはそれに気づいて大きくなりつつある新興勢力である。それにはSNSの発達が大きく貢献している。

尚、IPCC6次報告書の解説は以下のサイトにある。https://project.nikkeibp.co.jp/ESG/atcl/column/00003/102600025/



§3 CO2の収支について

CO2濃度増加を政治的に大きく取り上げる人たちは、CO2の化石燃料燃焼による排出ばかりに注目を集めることで、一般市民から科学的思考を奪っているように見える。地球温暖化防止の運動を科学的且つ健全に展開するのなら、一般市民に地球上でのCO2の生成と消失、更に大気圏、地上、海洋での循環などについて定量的に情報伝達すべきである。

そこで、CO2が何処にどれだけどういう形で存在するか、そしてどの様なプロセスで発生或いは吸収されるかを調べてみた。


CO2は大気中に約2.2兆トン(2.2 x 10^12 ton)存在する。海水中には大量のCO2が溶け込んでおり、総量は大気圏中の50倍ほどだと言われている。(気象庁HP)また、CO2の循環の中にある炭酸カルシウムなどの沈殿物が海の底に大量に存在する。ChatGPTによると、そのような海底に蓄積した炭酸塩としてのCO2は、26京トン(2.6 x 10^16 ton)程度存在するようだ。

化石燃料の消費により2020年1年間で314億トン(3.14 x 10^10 ton)のCO2が放出された。その他に、火山活動や枯れた植物の分解、山火事などからも放出される。大気圏、植物、炭酸塩鉱物、海水など水圏の間でのやり取りで夫々の濃度が決定されている。上の数値の10の乗数(指数という)を見れば、発生量や存在量の相対的な把握ができるだろう。

大気圏のCO2や海水など水圏のCO2は、植物(草木や海藻類)の光合成によって毎年大量に吸収される。その量は所説あるが3500億トン/年程度(誤差は相当大きい)であり、化石燃料の消費による発生量よりも遥かに多い。ウィキペディアの炭素循環の項参照(補足7)

 

 

 

その他に、CO2は陸地から海に運ばれたカルシウムイオンやマグネシウムイオンなどアルカリ土類イオンと結合して炭酸カルシウムなどの鉱物を生じる。その様にして海底に堆積した量は膨大であると上に書いた。

このように具体的且つ定量的にデータを並べると、化石燃料の消費で発生するCO2 の問題はグローバリストの人たちが宣伝するほど緊急問題ではないと感じるだろう。恐竜が地上を闊歩していた中世代、大気中のCO210002000ppmだったと言われている。その濃度でも生物が地球上で存在したことは、CO2濃度増で温暖化が起こっても、生物が死滅する程ではないと言うことである。https://www.jstage.jst.go.jp/article/japt1933/56/4/56_4_300/_pdf

CO2は様々な方法で取り除くことが可能だろう。研究者は光合成系よりももっと効率の良いCO2の固定化を探している。https://www.embopress.org/doi/full/10.15252/embr.201847580 

カルシウムイオンとCO2を反応させて固定化する工業的プロセスを研究している企業も存在する。

https://www.aisin.com/jp/aithink/innovation/blog/005927.html


地球温暖化現象を政治ではなく科学の問題として研究すれば、解決法は必ず見つかるだろう。しかし、この問題は現在国際政治に利用されており、人類が持つエネルギーの大きな部分はその争いに費やされているのが現状である。


補足:


1)世界第二位の農産物輸出国のオランダで、政府の窒素肥料使用の制限策に対し、農民がトラクターで幹線道路に繰り出し抗議デモを行った。急進的な温暖化防止策に対する同様の抗議がフランスなどヨーロッパ各地で発生している。https://cigs.canon/article/20240408_8033.html


2)ロシアは史上一貫してユダヤ系グローバリストの敵である。ロシア帝国の崩壊もソ連の崩壊も、彼らグローバリストたちの策略の結果であると思われる。その大きな図の隅に日露戦争がある。この戦争で日本に融資したのはロスチャイルド系資本家である。日本の薩長土佐の下級武士を鼓舞して明治維新を達成させたのも、英国のユダヤ系資本である。

3)このような歴史的経緯があるので、プーチンはスターリンを評価するがレーニンやトロツキーを評価しない。従って、トランプもプーチンも反共産主義であり反グローバリストといえる。グローバリズムとは現代の共産主義思想である。

4) 彼らグローバリストが支配する米国政府は、新型コロナ肺炎(Covid-19)のウイルス開発と同時にワクチン開発も行うことで、有効に兵器として利用することを考えていた。Covid-19のウイルス開発は米国の発案で開始されたが、反対の声が大きくなったので中国武漢の研究所に資金とともに研究を継続させたのである。そのことに係わったのが米国疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention; CDC)の所長ファウチ博士であった。

この経緯をCDC元所長のRedfield博士が最近明らかにした。https://www.carolinajournal.com/former-cdc-director-claims-that-covid-19-emanated-from-unc-chapel-hill/


このような高い伝染性を持つウイルスの開発研究から考えて、彼らグローバリストたちは自然界に発生したパンデミックを装って地球上の人口削減を計画していたと思われる。彼らは米国に英国からピューリタンたちが渡ったとき、現地のインディアンたちの多くが彼らが持ち込んだ疫病で死亡し、米国での支配地拡大が容易になったことに学んだのだろう。Redfield博士によるこの重大な秘密の暴露を、日本で一早くyoutube動画に乗せた金子良友氏の動画を参照されたい。https://www.youtube.com/watch?v=hPwA0grdnRM

 

 

5)協力者の協力は、多くは金や女性で協力せざるを得ない状態にすることで獲得されている。その一つがエプシュタイン疑惑(ウィキペディア参照)などである。世界経済のエリートたちは、一人で中小国のGDPに匹敵するほどの金融資産を保有する。それを用いれば、大抵のことはできるのだ。

 

6)強大な権力者でも恐れるのは一般大衆の蜂起である。それは歴史を遡っても、そして中国でも米国でも変わらない。大きな不満があれば、その意思表示をするのが政治を大衆の側に引き寄せる力となる。それが西欧諸国は分かっているので、オランダなどでの大規模なトラクターデモが発生するのである。日本人にはそのような理解が全くと言っていいほど欠けている。

 

7)ネット検索すると様々な数値が出てくる。グローバリストによるインチキ数値として非常に小さい値もあるが、注意が必要である。

ーーー 11/30早朝大幅編集、補足を追加し最終稿 ーーー

今朝読み直したら文章が編集間違いのようにグチャグチャになっていましたので、姉妹サイトからコピーして11月30日の最終稿を復元しました。原因はわかりません。(12/2 早朝)

 

 

トランプをグローバリストと対決する英雄と考えている人が日本に多い。大統領選挙でトランプが大勝したので、今後の世界政治の明るい展開を信じていたと思う。そして、早速発表されたイーロン・マスクやロバートケネディJr.に対する人事に喝采を送っていただろう。

 

しかし、最近トランプが発表する人事には、戸惑っている人が多いのではないだろうか。その点について少し考えてみる。(以下は、素人の夢想を含みます。そのつもりでお読みいただきたい)


 

)トランプによる次期政権国務長官人事などの怪


5日前のyoutube動画で及川幸久氏は、トランプがネオコンと見做されていたマルコ・ルビオを国務長官に指名したことに批判が集まっていると話す。マルコ・ルビオは対中国及び対イラン強硬派であ

 

 

 

及川氏は上記動画で、ランド・ポール上院議員の「外交においては、マルコ・ルビオとヒラリー・クリントンは同一人物だ」という言葉を引用している。https://theweek.com/speedreads/587721/rand-paul-thinks-marco-rubio-hillary-clinton-are-same-person-foreign-policy

 

確かに、マルコ・ルビオはロシアによるウクライナ侵攻直後は、ウクライナへの支持を熱烈に呼びかけていた。しかし、徐々に意見を修正し、現在ではウクライナ支援に消極的である。それでも、ランド・ポールの言う通り、グローバリストに違いないだろう。https://www.aljazeera.com/news/2024/11/12/how-marco-rubio-has-shapeshifted-to-embrace-trumps-foreign-policy

 

彼は2016年の大統領候補として立候補し、トランプに負けて以来トランプと仲良くなったと言われるが、ウクライナ支援に消極的になったのはトランプの影響なのだろうか?独自の思想変化なのか?それとも何らかの力が外部から働いたのか? 

 

119日の本ブログサイトでトランプが非常に早い時期から次期政権の人事を決めている理由として、米国民の注目を維持するためと書いた。しかしもう一つの可能性として、今回の国務長官人事のようなグローバリストが歓迎する人事を妥協のために見せつけるためかも知れない。

 

トランプを反グローバリストの英雄などと言うのは、現在の民主党グローバリストの展開する世界政治に反対の人たちがトランプ本人の考えを無視して作り上げた話なのかも知れない。

 

イーロンマスクとロバートケネディJrが本物の反グローバリストだとしても、彼らが十分な働きが出来るかどうかは分からない。彼らが重用されるのは、大統領選挙において功績があったからであり、思想的にトランプと共鳴した結果ではないのかも知れない


 

2)トランプは反グローバリストの騎手ではない

 

トランプは、世界各国に出向いて金を使う米国の覇権主義外交が米国民の生活にプラスになっていないとし、その金を国民の方に回すべきだと主張して大衆の賛同を得、大統領に当選した。キャッチフレイズのMake America Great Again(MAGA;アメリカを再び偉大な国に)は、アメリカは覇権を狙って世界に干渉するよりも、一主権国家として自国の利益を追求すべきだという主張である。

 

ただ、世界覇権よりもMAGAだと言ってみても、米国が世界覇権を失ったらGreat(偉大)な国ではなくなるだろう。多民族国家である米国の各民族が、タガの外れた桶のようにバラバラとなり、国家が崩壊する可能性すら存在するだろう。トランプは、もし米国が世界覇権を失ったらどうなるかなどは、そもそも考えていないのではないのか。

 

つまり、米国のエリートたちは、主権国家体制の国際社会(ウエストファリア体制)を破壊し世界帝国を作らなければ自分たちは何れ世界覇権を失う(補足1)と考えているのだろう。しかしトランプは、それに対し反論を展開することなく、単に一般国民の不満を吸い上げることで大統領に当選したのではないだろうか。

 

トランプに大口寄付をする人物に、カジノ王アデルソンなどユダヤ系が多いという。イスラエルロビーの人たちや親イスラエルのアデルソンのようなユダヤ人たちは、元々イスラエルと緊密な関係にあるトランプ(補足2)を応援し、パレスチナ問題をイスラエルに有利に治めるためにトランプ政権を利用したいのだろう。 https://toyokeizai.net/articles/-/775835

 

トランプは、国際金融を支配するディアスポラのユダヤ人とイスラエルを支援するユダヤ人(イスラエルロビーなど)の間にあって、後者の側に立って前者の目指す政治を批判して当選した。マルコ・ルビオが国務長官に指名されたのは、トランプのこの賢明さに共鳴したからだろう。

 

トランプもマルコ・ルビオもユダヤ系の資本力と政治力の中にどっぷりとつかって、背後から支援を受けて米国を運営しようと考えているのだと思う。トランプとグローバリストの総本山と考えられる国際金融資本とは、供にイスラエルを大切にするという姿勢を共有しているのである。

 

したがって、トランプを反グローバリズムの騎手とみるのは間違いだろう。単にグローバリズムの提唱者とは仲のあまり良くない兄弟のような存在だと考えるべきだろう。ブルームバーグは、それを示唆する以下のような文章を記事の中に書いている:

 

トランプは億万長者のユダヤ系米国人ミリアム・アデルソン(Miriam Adelson)氏が主催する会合(大統領選前)で、自分がイスラエルを支持していることを根拠に、ユダヤ系米国人からもっと政治的な支援を受けても良いはずだという主旨の発言を繰り返し、ユダヤ系米国人とイスラエルという国家を混同しているhttps://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-09-20/SK4J6YT0G1KW00

 

411日の本ブログサイトに「イスラエルはトランプを次期大統領として支持する可能性が大きい」という記事を書いた。その中に「325日に行われたイスラエルの新聞イスラエル・ハヨムが トランプに対するインタビューを、インタビューと言うよりも面接試験ではないかと思ってしまう」と書いている。トランプはシオニストと言うべきだろう。 https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12847903412.html

 

以上をまとめると、トランプには反グローバリズムという政治思想など持っていない。彼は単にユダヤ系資本家たちとイスラエル系米国人の間に陣取って、大統領という地位を手にいれたのだろう。トランプをイスラエルロビーに雇われた大統領と考えれば、今後の米国政治が分かりやすくなるのではないだろうか。

 

 

補足:

 

1)GDPの世界ランキングでは米国は一位だが、そのシェアは年々下がっている。経済産業省の計算では、米国のGDP世界シェアは2020年には24.7%だが、2050年には14.7%に落ちる。従って、米国は今後、国際的地位を低下させる一方だろう。経済的シェアが小さくなれば、米国は何れ世界覇権を失う。米国に取って代るのはおそらく中国だろう。ユダヤの資本家たちは、英国から米国に移ったように中国に入り込めないのなら、彼らは世界の金融を支配する地位を失い、世界史も何れ書き換えられるだろう。何故なら、歴史は覇権を握る者たちを正統化するために書かれるからである。その時、アヘン戦争をはじめ植民地戦争などが過去の悪行とされ、ユダヤ系欧米人はその時点で主導的地位を失うだろう。

 

2)トランプの娘は、ユダヤ教に改宗してホロコーストから逃れ米国に来たユダヤ人ジャレッド・クシュナーと結婚した。娘夫婦はイスラエルの首相ネタニヤフとは家族ぐるみの付き合いだという。

--- 15時 編集 ---

石破茂首相は、11日夜の記者会見で半導体や人工知能(AI)分野に複数年度で10兆円以上の公的支援をする方針を明らかにした。自民党政治家の典型的な積極財政政策であり、人気取りと幾らかの実質的キックバックを狙ったものだろう。

 

このことについて少し独自の考えを書いてみたい。素人こそが自由に述べることができると思う。コメントを期待します。

 

 

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA115JH0R11C24A1000000/ 

 

先ず指摘したいのは、日本がAI分野への進出が遅れ、且つ半導体分野でのシェアが小さいからと言って、政府が大規模にそれらの分野に資金援助するというのは、社会主義経済の国が行うことである。

 

日本は自由主義経済の国であるから、私企業の競争力は本来は独自に付けるべきであり、政府が直接支援することではない。石破首相ら自民党の政治屋たちは、社会主義国の経済が自由主義国のそれに太刀打ちできなかったという歴史をどのように考えているのだろうか?(補足1)

 

AI分野は、今後成長が期待される分野であることは確かだろうが、世界には既にトップも二番手もおり、それらの中で追いついて勝ち残るのは非常に困難だろう。それらと互角に勝負するには、資金力だけでなく人(技術)と組織(情報の上下双方向の流れ)と伝統(知的技術的蓄積)など本当の意味での実力が必要である。政府による資金支援は、それら「実力の充当」にはならないと思う。

 

そもそも半導体王国だった日本が、経済低迷の30年とともに没落したのは、それら企業が国際競争力を失ってきたからではないのか?政府が何か貢献するのなら、その原因を分析しその結果を企業の活動環境の整備に活かすことである。それは一分野ではなく、もっと多くの分野にプラスになる筈。 

 

政治は、人や法人への直接投資は出来るだけ避けるべきだ。つまり、日本社会の中からオリジナルな技術や産業が生まれるような土壌(補足2)を作るのが政府の役割であると思う。経済低迷の30年は政府が経済発展のステップアップ(補足3)に応じて、経済環境の整備をこの30年間やらなかったということである。

 

既存分野に政府が多額の金を支援するには、例えばその技術が安全保障に強く関わるなどの別の説明が必要である。


 

2)古い日本の人事文化と解雇規制の緩和について

 

人も企業も生き物である。生き物には生命力がなければならない。半導体やAIの分野に限らず、生命力ある法人を創るにはどうすればよいのかを、全体的視点に立って考えるべきだ。 
 

西欧型の企業では、個人の専門家的能力がその法人でのポジションおよび報酬を決めるだろう。専門家的能力は、専門的知識を有する上にそれを法人組織の中で活かす能力である。西欧の経済的文化は、法人がそのような人事で成り立ち、それを機能させる伝統である。

 

日本型の企業では、従業員には共同体の一員としての意思が要求される。その結果、報酬は労働の対価の他、共同体の一員としての支給(給与)の意味が強い。つまり法人組織が、封建領主と旗本や御家人との関係に近い。このような組織の場合、上下間の意思と情報の伝達は上意下達が自然であり、従って双方向には円滑ではない。(再度補足3を読んでもらいたい)

 

何年も前から書いてきたことだが、この組織における差が、日本の労働の流動性を小さくし、企業内での適材適所の実現を阻害し、最終的に日本が先端分野において遅れを取る主要な原因の一つだろう。(補足4)
 

したがって政府がやるべきは、この労働市場に封建文化を醸成している法的根拠を取り除く工夫ではないだろうか。例えば、解雇規制の緩和は労働の流動性を否が応でも高めるだろうし、日本の封建的な人事関係を破壊することになるだろう。
 

くどいようだが繰り返す。近代的法人における上司と部下の関係は、役割分担でありそれ以上の関係はない筈である。(補足5)それにも拘わらず、日本の場合は封建社会のような上下関係となっている。それが法人における上下の情報の流れにおいて抵抗となっている。西欧型の経済をまねるなら、人間関係もある程度江戸時代の形から脱却する必要があると思う。

 

小泉進次郎が10月の自民党総裁選の時に解雇規制の緩和或いは撤廃を言い出した時、小泉氏をバカにしながらその副作用ばかりを強調する人物が多かった。それが過ぎ去っても、相変わらず労働の流動性確保が大事だと平気でいうのが日本の評論家と自民党議員たちである。

 

日本の政界にはお経文化が存在する。労働市場に関しては、労働の流動化を「色即是空」のようにお経として唱えるのである。北朝鮮との関係においては、「拉致被害者救出」というお経を唱えて青いバッジを胸につけるだけである。具体性も科学性も何もない。それで政治の世界は通用するのだ。


 

3)日本の低い輸出依存度について

 

日本の経済界は、未だ世界経済の発展に取り残されていない立派な企業がたくさん存在している。しかし、それら企業は外国に工場を建てて、そこから第三国へ輸出することで利益を得ているようだ。それが日本経済の輸出依存度が小さい主要原因である。下に各国の輸出依存度を示す。

ここで東南アジア諸国の輸出依存度が大きいのは、それらの国のGDPにおいて、比較的安い労働賃金を目指して進出した外国企業が生産物を海外に輸出することで稼ぎだした分の割合が大きいからである。一方オランダの大きい輸出依存度は、農業国としてヨーロッパ圏への食糧輸出が大きいからだろう。

 

オランダに限らずヨーロッパでの高い輸出依存度は、国際的分業体制が進んでいることによる。一方、日本の輸出依存度が小さいのは、一つにはほとんどの工業生産物を自国で賄う体制が出来ているからと考えられる。この点は米国と似ている。

 

この日本の何でも国内で調達できるというのは便利だろうが、前のセクションで見てきたような全体として国際競争力の低下と無関係ではないだろう。得意なところに人材とエネルギーを集中して、21世紀に生き残る製造業とすべきではないのか? https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je10/pdf/10p03032_1.pdf 

 

もう一つの原因としては、最初に少し書いたように、日本の優良企業は海外での収益を海外に投資する傾向が強い。優良企業にとって日本が活動しにくい国なら、その原因を前セクションにおいて書いたことを含めて明らかにし、企業が活動しやすいように環境を整えるべきである。それが政府の仕事だと思う。

 

日本は米国やロシアなどの覇権国家と違って食料とエネルギーの輸入が必須である。それらの確保のために、外交での国際協調関係に気を配るだけでなく、国際競争力のある産業(担当する企業)を育て維持することが大切である。しかし最近ではそれが怪しくなってきている。

 

それは円安の進行し、それが海外からの旅行者への恩恵となり、京都などの観光地は外国人観光客であふれている。それは日本の製造業が世界との競争力をなくしつつある証拠である。

 

貿易赤字の状況は常態化し、そして経常赤字になれば、日本経済は先進国としては末期となり、途上国型に転落することになる。政府はほとんど意味のない積極財政という麻薬を止めて、この状況を重く考えるべきである。

 

政府の積極財政は、政府の財政収支を悪化させて国債金利の上昇を招き、それが物価高と円安につながる。それは既に経験していることである。政府は庶民の数少ない頼りとしている僅かばかりの金融資産が紙くず同然となるまで、日銀に国債の市中からの買い上げを強要するだろう。

 

何故、このような外国の言うことばかり聞く政権を維持させるのか? 日本人はバカなのか? せめて新ニーサは国内株のみとするという改革(円安防止に役立つ)を政府にさせたらどうか? 国民民主や民主党は本当に野党なのか?
 

終わりに:

 

個別の事業に多額の援助を考えるのは、社会主義的政策に堕する可能性が高いので、注意が必要である。積極財政を考えるのなら、消費税の廃止或いは軽減を第一に考えるべきだろう。

 


補足:

 

1)子供が一流大学に入る実力がないのなら、親が札束を持って米国のアイビーリーグと直接交渉するというのは日本の与党政治家なら考える事かもしれない。それは政治家を実力よりも氏素性と学歴で選ぶ社会なら投資になるかもしれないが、まともな民主国家では結局金の無駄遣いになるだだけだ。特定分野の企業に多額の支援をすることは、それと同じ愚に見える。

 

2)このオリジナルな技術や産業が生まれるような土壌として重要なのが教育改革である。これまでの記憶重視の教育から思考力をつける教育、社会や自然にたいする探求心を持つような教育をすべきである。

 

3)日本経済は最初安い人件費を武器に途上国型の発展を遂げた。そこから成熟型の経済に移行するにあたって、労働時間の短縮や労働環境の改善などの他に、企業の組織を軍隊型からCompany (仲間)型にステップアップするための環境整備が不可欠なのだろう。儒教的な人間関係から解放され紳士的関係に移行することで労働の流動化も進むのである。

 

4)何度も引用してしまうのだが、ここでもカルロス・ゴーンの言葉を引用したい。フランスでは社長が何かを決めれば部下の間で議論が生じるが、日本では同じ状況で部下は黙ると言った。上意下達では、大勢の意見を吸い上げて法人としての優れた決定など期待出来ないだろう。

 

5)人間の臓器である頭や胃腸や手足を考えた場合、頭が偉く胃腸や手足が卑しいわけではない。それぞれの役割を果たしてこそ、生命力が維持できるのである。会社の上司と部下の関係も同じでなくてはならない。日本のように儒教的上下関係を持ち込むことは、企業の活力を削ぐことになる。