中国がアジアインフラ投資銀行(AIIB)を設立し、米国を中心に作られた金融体制への挑戦を試みる様だ。西欧から英国が最初に参加表明したのは意外に思ったが、考えてみれば自然な成り行きかもしれない。当然、米国と緊密な連絡があっての上であるだろうし、中国中心の国際金融がもし出来るとしたら、それをより健全な方向に導くために必要だと考えたのだろう(注1)。日本は参加に慎重であるし、それが正解だと思う。
 
現在までに加盟を表明した国は60近い。しかしAIIGに存在する遺伝子的な大きな問題点は、中国の政治体制にある。共産党の独裁体制による政治は、その中心部に多くの腐敗を抱えている。中国は公務員を出すことに一族の繁栄がかかっているというコネ社会であり、法や正義が支配する国ではない(注2)。AIIGにおいても、国際機関の形をとりながら、中国の利益を最優先する運営を行なう可能性が非常に大きいと思う。
 
中国が狙っているのは、北京に本部を置くAIIGに世界から金を集め、アジア各国でのインフラ投資の行先を決定し、中国企業が優先的に落札をし、中国人労働者がそこで働き、経済的政治的利益を中国が半ば独占的に得ようとすることである。当然、決済通貨は最終的に元で行なうことで、元の地位をあげる(注3)。

更に注意を要するのは、政治的に変化する兆候のない中国相手に、政経分離の考え方で経済的に交流するのは危険だということである。つまり、中国の最終目標は独裁国家中国が世界の政治を支配することだろうと言うことである。未だに中世の政治形態(独裁国家)を維持する中国に対して、経済的視点だけで近代的な仮面を持ったAIIGに参加して、中国の政治的企みに利用されるのは、愚かなことだと思う。
 
中国が、チベットや内モンゴルでの他民族に対する弾圧や、毛沢東時代の歴史(注2)を内外に受け入れられる形で消化した後、AIIGのような構想が現れたのなら、日本も参加すべきである。しかし、その兆候など全く無い様に見える。現在中国が行なっているのは、二階氏や福田氏、元大使の丹羽氏などを使った、日本政治の分断工作と、沖縄翁長知事を使った日米関係の分断工作ではないのか。
 
ヨーロッパ諸国は、拠出金はあまり出さないで、予約チケットを買うような参加の仕方をするだろうし、中国はそれでも歓迎するだろう。しかし、日本に対しては、東シナ海での軍人の強圧的な顔と経済的連携強化という経済人のソフトな顔の二面作戦で、米国に代わって日本国の実質的支配を企む筈である。米国の東アジアでの政治は、中国の経済発展がこのまま継続するようだと、日本の歓迎する方向には向かわないだろう。
 
兎に角、政経を分離した政策や思考は、中国相手には危険であると思う。
 
注釈:
1)英国が最初に名乗りをあげたことが、米国との関係を考えると意外であると殆どのメディアや評論家は述べている。しかし、如何に英米の利害が共通では無くなりつつあるとはいえ、英国が米国と打ち合わせしなくて、しかも最初に名乗りをあげるのは異常だと思う。もし、英米の関係がそのように変質したのなら、日本は日米関係も短時間に崩壊する可能性を考えるべきである。

2)世界的ベストセラーであるワイルドスワンズには、毛沢東時代の凄まじい強圧政治が書かれている。北京大学の入学も、コネ無くては実現しないと書かれている様に、正義や法には無頓着な社会である。中国が国際社会に完全な形で受け入れられるのは、この本が中国で自由に読まれる時になってからである。

3)元は未だにドルペッグ制をとっている通貨である。為替を市場に任せるなど、中国の経済体制を国際標準に近づけてから、AIIGなどの世界的試みを行なうべきであると思う。

==これは理系人間の素人考えです。反論など歓迎します。==
最近町内会の総会があった。町内会は、居宅周辺約60戸が所属する任意の団体であり、法人ではない。この町内会という組織は、おそらく日本全国くまなく存在し、ほとんどの住民が家族単位で会員となっていると思われる。町内会には市からの各種補助金が交付され(補足1)、それと会費(500円/月)で毎年予算を組み、住民間の親睦を図るとともに、市の行政の末端的な役割をもっている。 

町内会総会は市の施設である会館で行なわれる。そして、その会館の運営委員会は、そこを利用する幾つかの町内会の役員で組織し、その維持管理にあたっている。昨年度は防犯カメラの設置や樹木の剪定などを行なったという。会館の管理費用は市からの補助金と町内会の負担金で賄っている(補足2)。 

市の行政と法人格を持たない団体である町内会や会館運営委員会の”法的関係”や金銭の受け渡しの”法的根拠”など、私にはさっぱり判らない。個人でも法人でもない町内会という組織に、市が補助金を拠出することが、真に不思議である。 

今回の総会で、町内会費の剰余金がかなり多くなっているので、年二回にまとめて収める町内会費を今年は一回だけ(6ヶ月分)にすることになった。また、会長職は大変なので、謝礼として年間3万円渡すことになった。本来、このようなことは規約を改正して行なうべきだと思われるが、全て出席者の採決で決定された。 

この町内会では、同居者が死亡すると、弔慰金を出すことになっている。規約によると戸主或いはその配偶者の場合は1万円、同居親族の場合は5千円である。数ヶ月前にある方の配偶者が無くなったが、誰も知ることがなかったため、弔慰金は総会後に渡し、新年度の支出とするとの報告があった。 

以上が、2年前から所属することになった町内会及びその総会のほんの一部を紹介したものである。年間行事は、どの町内会にもあると思われるものである。上記諸決定には不思議なことが多いが、総会での動議並びに監査報告に対する採決の際、挙手をして賛意を表わした。何故なら、質問などをしないことが、昨年度の役員の労苦に報いることらしいし(補足3)、この国では全てが "粛々と進むべき" だからである。 

本文章は、町内会について何の意思も感情も表明するものではない。ただ、研究者が実験系を観測して、その報告を書いたようなものである。実は私は、今後の日本社会にとって、町内会は益々必要な組織になって行くと思っている。各地にある大規模団地には、出身地の異なる人たちがランダムに住み着いている。今後高齢化に伴って、住民相互の協力が不可欠だが、その基礎としての役割を町内会は持つ筈だからである。地方公共団体は、町内会の育成に努力する必要があるが、上記のような現状を見ると、どうも指導的役割が果たせていないようである。 

補足: 
1)市から、児童公園の管理、防犯灯やゴミ集積所の管理などを依託されている。それらに対する補助金(報酬金)は、町内会の予算の半分以上を占める。

2)前住所(別の市)では、町内会が町内会館を持っていた。詳細に書くと、所属住民は町内会館の約1/80(町内会の会員数は約80)を区分所有していた。従って、外壁塗装の経費は分担して支払ったし、毎年固定資産税も支払っていた。

3)会長への3万円の謝礼について一言だけ質問をしたが、してはいけないことだったらしい。というのも、私の質問の後に出たのが、「会長の苦労を考えると3万円位では少なすぎるくらいだ」という、質問とも何とも判らない意見であったからである。

(4/13; 同日夜修正)
日本共産党山下書記局長が、昨日のテレビ番組週刊N新書(田勢康弘氏司会)に出ていた。最初の、「共産党は政権をとることが可能ですか?」という質問に、山下氏はYESと答えた。この不思議な政党の幹部に対する田瀬氏の対応は、極めて中途半端だった。 
私は、日本共産党が政権をとる時代が来るとしたら、日本が中国の属国になったときだろうと思う。 

共産党と言えば、「共産党宣言」や共産党の“テーマソング”というべき「インターナショナル」を思い出す。そして、共産党宣言に書かれている様に、歴史を階級闘争と捉えて、ブルジョア階級を支配者から追放するのが彼らの中心的政治思想だろう。また、インターナショナルに書かれている「立て飢えたるものよ」が、その政治的行動の核だろう。

しかし、共産党を名乗った政党が嘗て政権を握った国の実態はどうだったか。完全な独裁国家、中世的帝国だったのではないのか。現在、共産党が支配する国に中国と北朝鮮がある。中国の共産党大会でも、あの共産党の“テーマソング”である、「インターナショナル」が演奏される。また、北朝鮮でも金ジョンウンのことを皇帝ではなく、同志とよぶ。この実態と彼らの表向きの政治思想との極限的な乖離は、共産主義という政治思想は基本的なところで不十分であるという証明ではないのか。 

そして、中国共産党の首相を務めた温家宝氏とその一族は、何千億円という資産を築いたという。更に多くの共産党幹部が蓄財をしていることは、周近平氏の最近の”粛正”で明らかになっている。蓄財した共産党の幹部の多くは、米国などに資産を移しているのは今や常識である。http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20121106/239078/?rt=nocnt

先日、番組の名前は忘れたが、親が米国に買ったマンションに済み高級車に乗る中国人留学生の姿が映されていた。中国共産党幹部の子息である。そして、彼らの親の党幹部は、「起て飢えたる者よ 今ぞ日は近し 醒めよ我が同胞(はらから) 暁(あかつき)は来ぬ。。。」と共産党大会で歌うのだ。この事実を知っている国民のほとんどは、同じ政党名を持つ日本共産党を欺瞞政党だろうと思っている筈だ。

共産党が大切な本としている筈の「共産党宣言」も、“万国の労働者よ団結せよ”が主題である。上のインターナショナルと同じ様な意味である。山下氏が率いる日本共産党は、国民の為の政党だというのなら、過去の世界各国の共産党の歴史と今までの支配した国家の実態について、日本共産党独自で評価し公表・周知すべきである。何故なら、共産党は元々インターナショナルな政党で、世界の共産党と連携している筈だからである。もし日本共産党は、これまで各国で帝国を作った共産党とは違うのだと云うのなら、何故共産党という名前を使っているのか?その様な説明を国民にしっかりしないで、日本国の国会で議席を持っているのは有権者に失礼ではないのか。

共産党宣言の最後にこのように書かれている。「共産主義者は、その見解や目的を隠蔽することを、軽侮します。共産主義者は、その目的があらゆる現存する社会条件を暴力的に打倒することによってだけ達成できることを、公然と宣言します。支配階級は、共産主義革命に恐れおののけばよいでしょう。プロレタリアは束縛の鎖以外に失うものはありません。プロレタリアには勝ち取るべき世界があるのです。すべての諸国の労働者は、団結しよう!」

彼らは現在、この共産党宣言にある様な暴力革命を否定している。しかし、階級闘争的な政治思想に基づいて、社会主義革命を実現しようとしている。日本共産党がその綱領に書いているのは、資本家と労働者という階級の間の壁が、まるで国家と国家の壁よりも本質的であるという、あやまった歴史的視点に基づいた政治的方針である。19世紀のしかも一時期の政党だと思う。

注釈:この文章は昨日午前13時頃投稿しましたが、不十分な点が多かったため、本日(4/12)午前書き直したものです。

追記:上記は元理系研究者の考えですので、不十分な点が多いと思います。ご批判歓迎致します。