時事放談:ジェラルドカーチス氏と藤井裕久氏がゲスト
 
大統領予備選、甘利氏問題、日銀マイナス金利などについて議論されていた。
 
大統領選挙予備選:
藤井氏:米国は人種を問わず誰でも受け入れるというのが米国の姿勢だとおもっていたので、トランプ氏が予備選で健闘するのは意外だった。
カーチス氏:トランプ氏は、すぐ候補外になるだろうと思っていたが、完全に予想が外れた。いずれにしてもトランプは大統領になれない。
 
甘利問題: 
カーチス氏:TPPの件での甘利氏の仕事は評価されるべき。実際のところはわからないが、大臣を辞めたので民主党は、あとは検察にまかせるべき。金権政治という点では米国の方がすごい。しかし、大臣室でどうこうするという様な、日本の政治風土とはことなる。
 
マイナス金利など日銀の政策とアベノミクスについて:
 
藤井氏:金をばら撒けば経済がよくなるというのは間違いと言ってきた。日銀当座マイナス金利は輪をかけて悪いことだ。
カーチス氏:賃金を上げることや設備投資増はビジネスがきめること。国民も将来不安があれば金を借りない。マイナス金利は副作用のある危険なやり方だ。

(補足: 北朝鮮のミサイルの議論があったかどうか、中座したので確信がありません。この問題でも私の考えは、米国が朝鮮戦争の後始末をしなかったことが原因だと思って言います。つまり、米国、中国、北朝鮮、韓国が話しして、北朝鮮の体制温存を条件に核廃棄をさせる形で、決着をつけるべきだと思います。昔ならそれができたのですが、現在は難しいかもしれません。それは米国の責任だと思います。) 

これらについての私の考えを以下に書きます。
 
大統領予備選でのトランプ氏の健闘は、米国民一般の本音だと思う。人間は平和で裕福な時は建前をいうが、それらに不安を感じると本音がでるのだ。米国保守白人の本音は、白人優先、キリスト教徒優先なのだ。米国の自由と民主主義も大いなる建前論であり、本音の部分は裏でしっかりと機能していることを知るべきである。
 
その最後は本音が決めるという考えは、例えば核兵器の脅威を考える上でも重要だ。キッシンジャーは他国を核攻撃から守る時に、自国の命運を賭けることは考えられないと言った。したがって、北朝鮮の核の脅威が深刻なら、韓国も日本も核兵器開発すべきなのだ。もちろん米国や中国の反対はあるだろうし、外交関係の冷却は考えられる。しかし、キッシンジャーらの言葉を使って交渉するのが政府外務省の仕事である。それを戦後の長期政権を担った自民党主流派がしてこなかったのは、彼らはすべて国家の利益と比較して自分の利益を優先した政治屋だったからだと思う。
 
もちろん、現在の日本は核兵器を持つ資格があるかといえば、今の政治では無いと思う。過去の戦争を政府として総括できないような政権では、危ない兵器は持てない。それを本能的に感じているのが、日本国民の核アレルギーなのかもしれない。その点でキッシンジャーと周恩来が会見して、日本を危険視する点で一致したのも頷ける。
 
日本政府が戦争を総括できない理由は、天皇制に話が及ぶことかもしれない。しかし、そんなことを恐れていたなら、天皇制の健全な形での温存に暗雲が漂うことになる。つまり、明治維新の薩長のように、イザという時には天皇を政治利用しようという考えが心の奥にあるから、その議論をさけているのだと思ってしまう。
 
日銀のマイナス金利: 
非常時の政策であることは日銀総裁も十分承知のはずで、藤井さんたちの議論は従来の説を言っただけで、「じゃー、この不景気何もしないというのか?」と問われて答えに窮するだろう。ただ、ここ3年で240兆円位の量的緩和をしているのだが、国債だけの買い付けでは国の放漫財政に協力することになる。この辺りで辞めるべきだと思う。日本国債の格付けは韓国や中国より低いのだから
 
もし量的緩和をするのなら、国債を買う以外に株を買う方法がある。日銀法43条は内閣総理大臣と財務大臣の許可があれば可能であるし、2002年以来現実に少しだがやっているようだ。http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/568
 
株の購入による量的緩和は、現金を市場に供給する他、株価の上昇をもたらす。それは、個人であれ企業であれ、純資産の実質増加を意味しており、消費活動を刺戟する。日本の一流グローバル企業の株は国債よりも格付けはかなり高い。
 
安倍政権下での日銀の量的緩和の目的は、物価目標2%は表の姿であり、裏の目標として円の価値を下げること、つまり円安効果の他に、国家債務を実質的に下げることもあるのでは。
 
韓国で、核兵器保有の議論が出ている。BSフジのプライムニュースで洪熒氏金慶珠氏や日本の小野寺五典氏が、北朝鮮問題を話し合っていた。(もう一人韓国側ゲスト李さんが出席;初めて見た人なのでよく分からない)北朝鮮が韓国向け核配備を済ませているのではないかとの懸念がある中、「韓国の54%の人が独自の核武装をすべきと答えた」との世論調査が紹介された。
 
司会者の反町氏が、この結果をどう思いますかと洪熒氏に質問したところ、洪熒氏は「当然です」と答えた。もちろん、直ちに具体的な政治課題として議論するという意味でなく、韓国国民の感情の問題として答えたのだが、司会の反町氏がびっくりしていたのが印象的である。そして、私は反町氏がびっくりしたことにびっくりした。
 
米国はそのようなことを許す筈はないし、そのことは韓国側のゲスト3人も知っている。日本でも、将来国家のトップになるような政治家が、核兵器保持を真面目に議論したことが米国に知れると、危ないだろう。それまでに米国の手先になる外務官僚が、彼を失脚させる脚本を書き、実行するかもしれない。中川氏みたいに。
 
北朝鮮のミサイル実験だが、そんなもの沖縄に落ちてくる筈はないだろう。そして、近くの海に落ちるとしてもミサイルで撃ち落とすべきではないと思う。イライラしている北朝鮮に、敵国として名乗りを上げるようなものだからだ。北朝鮮の敵は韓国と米国なのだから、自衛隊は静観した方が得だ。日米韓の協力なんて、どうせ絵に描いた餅なのだから。
 
北朝鮮の目標はあくまで米国であり、米国から国家としての承認を得ることが目的で瀬戸際外交をしているのだ。しかし、米国は6カ国協議とかに丸投げして何もしないだろう。北朝鮮は東アジアを不安定化するように、米国が朝鮮戦争に勝たないでおいたという説があるのだから。(多分、馬淵睦夫著「国難の正体」)
 
韓国と北朝鮮が互いに睨み合ってイライラして、何か突発的に起こると恐ろしいことになるかもしれない。ふと、ジョージアのガイドストーンの人口5億人計画を思い出した。
 
追補:1)本当は日中韓が協力して東アジア共同体を作るのが、生き残りの戦略として良いのだが、それには100年かかりそうだ。反町さんの反応を見るまでもなく、韓国の人たちの方があの大国のことをよく知っているようだ。
2)最後の視聴者の質問に答えるセクションで、洪熒氏は半島統一を真面目に目指していることがわかった。分断しておいて、統一を目指すように刷り込んでおくのは、まさに米国の戦略なのだろう。
追補:
このマイナス金利だが、実際には当分適用されないとのこと。2018年になれば金利がマイナスになる可能性があるとのこと。田中宇さんのブログは引用文献とともにそう書いている。http://investmentwatchblog.com/qe-in-japan-nears-end-daiwa-capital-markets/
だったら、ドル/円レートが元に戻るのは当たり前だ。報道機関はそれを放送しない。

以下:元の文
先日日銀の黒田総裁が放ったバズーカは、逆方向に発射されたのか? 元の値に戻ってしまったドル・円レートを見るとそう思ってしまう。マイナス金利が適用される分の日銀当座預金について、その投資先が見つからなければ、銀行から日銀に返却されるだけになると思う。

その場合、一方的に都市銀行の収入が減ってしまう。国債が日銀に流れ、日銀当座預金もマイナスになったのでは、銀行はやっていけない。日銀はマイナス金利で、都市銀行などの負担を増加し、日銀の受ける損害を減らす方向に舵をきったと思われても仕方ないのでは。

海外に金が向かえば円安になるが、海外に投資先がなければその様なことはできない。海外での投資先探しは、当然国内以上に困難だろう(補足1)。銀行の体力が減少すれば、日本でも(超)優良債権でないと引き受けられない。簡単に国債や日銀当座の利息で利ざやを稼いでいたのなら、銀行の実力(投資先を見つけて、アドバイスする)も減少している可能性も高い。

将来性のある起業家が生まれれば、投資先として最高である。しかし、日本人も平和ボケでも豊かに暮らせる時代が続いたため、起業家になる道(冒険である)をあえて選ばない人がほとんどだろう。その証拠に、起業家で有名な方々はほとんど、隣国出身の家系である。

貧しい経験がなければ豊かになれない。戦争や紛争の経験がなければ平和になれない。貧乏が悪いのではない、貧乏から脱出すべく努力し戦わないのが悪いのである。戦争が悪いのではない、戦争から学ばないことや戦争を避ける努力をしないのが悪いのだ。(補足2)

平和も豊かさも受動的な態度では手にすることが難しいという教訓を日本人全てが忘れているのではないのか?

日本経済が心配である。

補足:
1)日本から遠いので投資先の詳しい情報が得難いという単純な理由だけでも、海外での投資先を見つけるのは困難である。それに発展途上国なら、為替リスクも大きいだろう。
2)「戦争反対!」で戦争が避けられると思うバカが日本には多い。バカだから、その叫ぶ者達の中に、外国のオルグがいることも気がつかない。