2015年に投稿した文章を、検索にかからなくなったので、ここに再掲載します。https://blog.ameba.jp/ucs/entry/srventryinsertinput.do

 

1)昨日のプライムニュースでは、専門家3人が出席して南京虐殺について議論していた。その3名は、新しい歴史教科書をつくる会で教育学者の藤岡信勝氏、元日本大学教授で歴史学者の秦郁彦氏、そして明治大学文学部教授で歴史学者の山田朗氏である。

 

まず南京市とその当時の人口などについてを含め紹介された事件の概略を書く。

南京事件は南京陥落後、日本軍が捕虜とした兵士や軍服を脱ぎ捨てて大衆の中に紛れ込んだ中国軍兵士と思われる人たちを、多数殺した事件である。その中に非戦闘員が多数いたが精査せずに殺したこと、捕虜を殺したこと、更に軍服を脱いだ無抵抗な人間を殺したことが国際条約に反する犯罪行為にあたるとされている(補足1)。日本軍関係者は戦後に南京軍事法廷(国民党政府が開いた)と東京裁判により処刑された。

 

日本軍により殺された人の数は、南京軍事法廷での判決文では30万人とされ、極東軍事裁判では20万人とされた。秦氏と山田氏は、「兵士や非戦闘員合わせて4万人程度の虐殺があったと思う」と述べ、藤岡氏は0に近いと述べた。藤岡氏は多くの人が殺されたのは事実だろうが、それらは戦闘行為としての殺戮であり、国際条約に違反するものではないとしている。つまり、捕虜は無抵抗であるべきであり、兵士は軍服を脱ぐことが禁止されている。従って、違反者は殺されても仕方がないのだというのが、藤岡氏の論理である。

 

戦時に民間人や捕虜が殺されることは多くあっただろうから、南京事件が歴史に残る事件として、更に戦後永きにわたって国際紛争の種となるには、極端に多数の民間人や捕虜が殺されるか、多数が極端に残虐な方法で殺されるかが必要条件となる。そこで強調されるのが、30万人という人数や百人斬り(追記1)と言われる殺戮方法である。後者については新聞で大きくとりあげられ賞賛されたというが、その中にどれだけ民間人を含むかなど詳細は分からない。

 

前者の数であるが、それはかなり誇大化された数字だろう。ただ、中国側が誇大に話を作ったとしても、それに対してこちらも矮小化で対立するのでは、問題が解決せず長引くだけである。出来るだけ真実に迫ろうとする、秦氏と山田氏の歴史家としての態度を支持する。以下にその点についてのみ、更に放送内容にそってレビューする。

 

2)南京市主要部は城壁に囲まれ、その一部に安全区(下図の難民区)が設けられており、そこに西欧人約15名(例えば、ドイツ人ラーベなど)が監視役として滞在していた。南京市の当時の人口は100万人程度であり、多くの市民は日本軍の入城前に逃げたが、それでもかなり残っていた。逃げ遅れた人たちは安全区に逃げ込み、その人数は20万人だったと言われる。

 

http://www.history.gr.jp/nanking/nanking.htmlより転載
 

南京市内の人数は、最大限度の殺戮者数を議論する上で重要である。(補足2)

藤岡氏の「南京市に入城時には、誰も(安全区以外)いなかった」との発言に対して、「侵入軍から身を隠すのは当然であり、安全区以外の城内(上図の実線内)や城外にはかなりの人が残っていたと考えるのは不思議ではない」という、秦氏と山田氏の反論があった。

 

以前から我々一般人は屡々、「当時の南京の人口は20万人であり、30万人の殺害は物理的に困難である」、そして「南京事件後しばらくして、南京の人口はそれより増えていたので、大虐殺などあるはずがない」という藤岡氏らやそれを聞いた人たちの受け売り発言を聞いていた。3名の議論を聞いて、その発言には一般人を欺く意図があったと思わざるを得ない。

 

つまり、南京市から安全区に避難した人の数が20万人なのである。そして、その他に、南京に入城した日本兵は城外や城内(安全区以外)にほとんど人を見なかったという言葉をそのまま信じて、それ以外の人口を0と勘定し、その合計20万人を南京市の人口としたのである。更に、「当時」という言葉を敢えて定義せず、平穏な時代の人口が100万人以上であるということを知らない一般人に、南京市の人口が20万人だと思わせることにより、「物理的に30万人殺すことは出来ない」と主張したのである。

 

南京城内は放火されておらず、ひっそりと隠れておればわからないだろう。また、城外は放火されていたというが、隠れるところはあっただろう。そのように考えれば、本当の人口は30万人超えても不思議はない。実際、山田氏は南京城区に60万人いたのではないかと推定している。

 

私は、藤岡氏らの南京事件全体に対する言葉を、この段階で信用できなくなった。そして、「南京事件後、南京の人口はそれより増えていたので、大虐殺などあるはずがない」という彼らの言葉は非常に悪質であると思った。なぜなら、市民が避難した所から帰れば当然そのくらいの人口になる。従って、南京虐殺など無かったという人たちの発言の根拠は非常に脆いので、「物理的にありえない」という強い表現を用いたのだろう。

 

中国軍の兵士(補足3)が便衣兵として、安全区の避難民の中に紛れ込んでいたので、それらしき者を探して殺しても、戦闘行為と見なせるという藤岡氏の意見も詭弁に聞こえた。捕虜になる覚悟で名乗り出た場合、助かるのではなく殺されたわけだから、生き残る道は非戦闘員の中に紛れ込むしかない。

 

もし、捕虜をかなり荒っぽい形でも裁判にかけてから、疑わしい者を死刑にしていたのなら、そして一部を無罪として命の保障をしていたのなら、捕虜になるという逃げ道があったと言えるだろう。そして、軍服を脱いで非戦闘員の中に紛れ込んだ者たちを便衣兵とみなすことも論理的には可能だろう。しかし、当時の日本兵はそのようにはしなかったのである。

 

結論として、最初の方で秦氏と山田氏が推定した、「兵士や非戦闘員合わせて4万人程度の虐殺があったと思う」が妥当な数字だと思う。この数字は、事件の翌年4月に発行された中国の共産党機関紙に掲載された、南京で42000人が殺害されたという記事の数字にほぼ一致している。

 

当時の軍の指揮にあたった松井石根大将は東京裁判で死刑となったが、執行の前に残した松井大将の言葉は非常に印象深い。それを読んで、数字はいろいろ議論はあるだろうが南京虐殺が実際にあったと納得した。その遺言には、日露戦争当時と比較して軍の規律が取れていなかったこと、兵士の暴走を止めることが出来なかったこと、そして自分の死により当時の兵士たちが反省してほしいと書かれている。(https://ja.wikipedia.org/wiki/松井石根 を参照)

 

南京事件の根本的とも思える原因として、次の2点を秦氏が番組の始めの方で指摘した。

①   大本営は上海陥落後に軍を止めて、講和に持ち込む方針だったが、現場がそれを無視して南京の方に向かった。そのため、食料などの補給は計画されておらず、現地調達することになった。

②  日露戦争までは国際法遵守して、近代国家としての体裁を保っていたが、その後軍規も徐々にいい加減になり、上層部の意向を無視して独走する傾向(下克上)があった。

 

放送では幕府山での虐殺など個々のケースについて議論があったが、それらは省略する。以上、昨夜のBSフジプライムニュースを見た後、私が理解した南京事件である。

 

補足:

 

1)1899年にオランダのハーグで締結されたハーグ陸戦条約に規定されている。この条約では、その内容を各国が国内法として法制化することになっている。日本も1912年に公布されている。(ウィキペディアによる)

 

2)この問題の論争において、大虐殺を否定する側の最も有力とこれまで私が感じてきた根拠は、「当時南京の人口は20万人であった。30万人殺すのは物理的に不可能である」という論理である。この点については以下に述べる様に、大虐殺を否定する側が極めて悪質な言論的トリックを用いていたと思う。

 

3)当時南京守備のために残った中国軍兵士は5-10万人と言われている。かなりの人数(5万人程度)が安全区に逃げ込んだと思われる。

 

追記:

1)100人斬りについては、虚構であるとの訴えが遺族によりなされ、裁判で虚構であるとの判断がなされた。溝口郁夫著、「南京100人斬り競争の虚構の照明」及び:https://www.youtube.com/watch?v=7N_v3sz6mgI など参照。(2015/12/2追記)

 
 

1)官僚による擬似専制政治:

 

昨日、安倍内閣の改造が発表され、多くの新人大臣が誕生した。名前を知らない人が多く、恐らく現在の内閣官房がポスト配布による影響力拡大を目指しているのだろう。永田町町内会の派閥争いに過ぎない。(補足1)

 

国会での議論を見ていると、大臣が答弁するときには必ず官僚がそばにいて、何かメモを見せたり耳打ちしたりしている。大臣は俳優のように舞台に立つが、脚本は官僚たちが書いているというコンセンサスが日本にはあるようだ。民主主義とはそのような“政治家”を選挙で選ぶことだと勘違いしているのだろう。

 

それは、実際に自分の全能力を用いて国家の運営を行う「政治家」を、一般市民が選挙で選ぶ制度の筈である。政治の脚本を官僚が書き、選挙で選ばれた政治家がそれを演じるのは、決して民主主義ではない。民主主義を模した官僚による擬似専制政治である。擬似がつくのは、官僚たちは「官僚の無謬性」という民主主義の原則を主張して、身の安全を図っているからである。日本丸は漂流するのは当たり前だろう。

 

官僚の無謬性の根拠は、官僚は新たな方針を作り出さず、なんらかの決断もしないからである。責任は、何らかの決断をする人にのみ問われるからである。本来、政治家がそれらを行い、官僚はそれに沿って自分の専門的知識を活かして、政治家の手足となって働く人種だからである。上記「官僚による擬似専制政治」の“擬似”は、日本国という船を操る船長などいないという意味である。

 

日本国に明確な意思(明確な戦略と具体的戦術)があり、多少の困難なら打ち破り、なんらかのトラップが溝にあれば多少の飛躍を伴って、ある方向に動いているという感じがしない。常に現在の情況を前提にして、生じる問題が最低になる点を官僚がシミュレーションして探し出すような政治である。たとえ、坂道から崖下に落ちる情況でも、どの位置から落ちるのが、一番怪我が少ないかを探しているような政治に見える。ジャンプして、坂を上がる小道に飛び移ろうとはしない。

 

タイタニックの映画を思い出す。日本丸船長は間接的にしても、国民が選んだことになっている筈だが、何も考えない国民は日々の生活をエンジョイしている。大半が考えないのだから、下船できないと考える人は、不幸である。

 

2)安倍ポエム政治:

 

今日、ヤフー記事に面白いのがあった。“安倍晋三「ポエム演説」と河野太郎「ツイッターブロック」に見る政治家の姿勢”と題した文春オンラインの記事である。そこで安倍首相が5日行なったウラジオストクでの東方経済フォーラム演説における一部がコピーされている。以下それを再録:

 

「ウラジーミル。君と僕は、同じ未来を見ている。行きましょう。ロシアの若人のために。そして、日本の未来を担う人々のために。ゴールまで、ウラジーミル、2人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか。」(補足2)

 

これが我が日本国で長期政権を誇る内閣総理大臣の演説である。勿論、一部を切り取るのは誤解のもとである。しかし、外交で同じ未来を見る二つの国の首脳は、歴史上いなかっただろう。そのような文章が出てくる演説は異常である。

 

もっと異常なのは、それがNHKテレビをはじめマスコミに取り上げられて、批判の的にならないことである。この国は臨終間際である。

 

補足:

1)元総理の小泉純一郎の次男である小泉進次郎氏が環境大臣になった。おそらく、二酸化炭素の温室効果についてイントロ的知識ももたない人だろう。

https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2018/07/htppja.html

最初の仕事は、福島の復興だというから大体能力のほどはわかる。こんなレベルが、日本のホープだというから、此の線状を進む限り、日本に未来はない。何時も同じことを言うが、国政選挙においては、道州選挙区制と一票の格差完全撤廃が、私の処方箋である。(ちなみに、市町村議会は給与ゼロのボランティアにすべきである。)

 

2)ウラジミール・プーチン大統領は、安倍総理との会見に何時も遅刻する。それで腹を立てない安倍さんは日本流に言えば人間ができている。しかし、一度や二度なら良いが、何時もなら如何に大国ロシアのトップと言っても、腹を立てるのが普通である。それをマスコミも気にしないのが不思議だ。この発言の中身? 宇宙人は鳩山だけか?
 

1)日韓併合の真実と文在寅政権の対日シナリオ(筆者の想像)

韓国文在寅が、日韓併合で韓国が被害を受けたという話を作り上げる目的は、統一朝鮮による日本併合にある。日本はそれを知るべきであり、韓国が日帝という悪の被害者であると世界に宣伝することを、単なる被害妄想と考えてはならないと思う。

被害妄想は自虐趣味の一種であり、文在寅の韓国も対日姿勢に関してはそのように見える。しかし彼らは、もう一つの参加者を考えているのではないのか。つまり、昔流行った水戸黄門ドラマのような筋書きを考えているのだろうと想像する。(補足1)

善なる韓国には葵の御紋をもった黄門様が付いている。その助けもあって、悪の支配から脱した朝鮮は、悪を成敗して、大東海共栄圏を作るのである。(日本海を東海と呼ぶように既に工作を開始している。)黄門様とは、中国である。黄門様の背後に将軍様がいる。彼らが想定している将軍様は、おそらく、米国の一派だろう。

これは冗談のようで冗談ではない。ただ、非常に大胆になることを自分自身に許して、想像を逞しく未来を考えただけである。何故そのように言うのか? それはあまりにも真実を無視し、国際法理を無視し、BBCのキャスターが韓国外相の考え方に「それは健康的ですか?(精神病的ではないですか?)」(第3節参照)とコメントするほど、あからさまにヒステリックであるからである。その一方、日本側の個人請求権に関する1990年代からの変化をしっかりと研究して、作戦を練っているからである。

日本の内閣からは想像できないだろうが、トランプもそうであるように、無茶苦茶に見える場合、相当綿密且つ遠大な計算が背後にあるのが、一つの国のリーダーだろう。


2)日韓併合時代の真実と日韓基本条約締結


日韓併合は、前に言及した伽耶大学客員教授の崔基鎬氏の本「日韓併合 韓民族を作った日帝36年の真実(祥伝社黄金文庫、2005)」で明らかである。李朝500年の停滞から脱するには、日韓併合による外科的措置が必要だった。

李朝の停滞については、呉善花の「韓国併合への道(文春新書、)p23」にあるフランス人宣教師シャルル・ダレの言葉(朝鮮事情)が明確に語っている。

「一般に、政治的活気、進歩、革命とかいわれるものは、朝鮮には存在しない。人民は無視され、かれらのいかなる意見も許されない。権力を握っている貴族階級が関心をむけるのは、ただ彼らを抑圧して出来るだけ多くの富を搾り取ろうとする時だけである。」「朝鮮における最近3世紀の期間は、ただ貴族階級の血なまぐさい不毛の争いの単調な歴史にしか過ぎなかった」

崔基鎬の本に戻ると、日本によるインフラ投資は、例えば交通では、川に橋をかけることから始まり、鉄道施設など日本のインフラに追いつくことを目標に進められた。教育でも、日本と同等の教育システムを作り始めた。その一つの証拠が、京城帝国大学を日本の大阪や名古屋の帝国大学より先に設立したことである。

この事実に反して、韓国の1987年の6・29民主化宣言以降の見解は「日帝による一方的収奪の下、植民地朝鮮の民衆は窮乏と桎梏に呻吟していた」であり、教科書にもこのように書かれているという。(130頁)その完全に捏造した歴史を、韓国はプロパガンダとして世界中にばら撒いているのである。それに迎合して日本潰しに熱心なのが、米国のニューヨークタイムズなどのマスコミとそれを支配する金融資本家たちである。

上記崔基鎬氏の本には、植民地時代の朝鮮を見直そうという他の韓国人学者の考えも紹介されている。その一つに、ソウル大学経済科教授の李栄薫に対する韓国日報(2004年4月22日)のインタビューの記事がある。


李栄薫教授は、「掠奪が目的ではなく、日本本土と同一の制度と社会基盤を持った国をつくり、永久編入しようという計画に基づいていた」と日本の植民地支配を解釈している。そして、両国を「独自の歴史と文化を持つ民族の併合は、最初から間違っていた。」「その(併合に向かう)過程で、我々が能動的に対処していたら、植民地化を避ける機会もあっただろう」と評価した。

上記李栄薫教授に似た考え方で、朴正煕と佐藤栄作は日韓基本条約を締結したのだろう。

尚、「日韓併合 韓民族を救った日帝36年の真実」には、朝鮮近代化計画とそれに投じられた予算額など、詳細なデータに基づいて上記結論に至る議論がなされている。



3)徴用工問題を利用して、韓国併合を恐ろしい悲劇的出来事として世界に宣伝する文在寅の遠い目標


文在寅政権の日本による韓国併合に対する評価は、2)に書いた韓国の教科書にある内容そのままである。それは考え方というよりも宗教的或いは精神病的である。(但し、本当は遠大な目標をもっての冷静な行動である)その教義は、日本人だけでなく英国人にも理解できない。理解できると言う者は、韓国を利用して何か自分の野心を実現しようと考えている、現代のグローバリストの中心に位置する者たちだろう。

先月22日だと思うが、BBCのHARDtalkという番組で、司会者のStephen Sackurと北京に滞在する韓国外相のインタビューがあり、その場面の動画を最近見た。そして、その内容を韓国外務省がネットに掲載しているのを見つけた。(補足欄参照)
Youtube動画: https://www.youtube.com/watch?v=ncLh3swmBnY; (字幕付き)


そこで、韓国が指摘したのは、徴用工個人の請求権は消滅していないという解釈である。実は、この解釈は日本側から出された見解である。この問題には日本国内での戦争被害者による訴訟が絡んでおり、複雑なので深入りは今回さける。詳細はある弁護士の方の論文をご覧いただきたい。http://justice.skr.jp/seikyuuken-top.html

ただ、この件に関する韓国側住民の要求の内容が問題である。それは、徴用工として強制労働させられた、肉体的精神的な苦痛に対しての請求だからである。(補足2)戦時の国家による要求は非常に重いので、現在なら徴用工の仕事は非常にきつくて耐えられないかもしれない。従って、自分が日本国民であり日本国家のために徴用に応じているという意識がなければ、つまり、平時の感覚では賠償要求の対象になるだろう。

そのような要求を韓国の司法が認めたのは、文在寅政権が日韓併合を無効だと考えているからである。上記BBCのインタビューで韓国外相は以下のように言っている。

「裁判所の判決によると、植民地支配における違法占領と侵略戦争の文脈、その文脈に直接関係する違法行為は、'65協定によってカバーされていません。」(補足3)ここで、“裁判所の判決によると”と言いながら、それをそのまま国家元首の指示により外相が言うのは、裁判所の判断ではなく、韓国という国家の判断ということになる。

これに対して、司会者は、「あなたは植民地支配の時の悲劇的で恐ろしい出来事への補償要求を、2019年の今韓国市民に奨励することを本当に健康的だと考えるのですか? それをすべて蘇らせて掘り下げる価値があるのですか?」と言っている。(補足4)ここで本当は、“仮に占領中に起こった悲劇的で恐ろしい出来事があったとしても”、という仮定文にすべきだが、それはここではスルーする。BBCの司会者は、healthyという言葉を用いているので、文在寅政権のこの考え方は病気(つまり精神病的)のレベルと考えていることを示している。

その考えを聞いても尚、韓国外相は、その見解を変えないので、司会者は再び貿易問題に対する中国の指摘に話を移した。

ここで明らかなのは、韓国は日韓基本条約を無効だとはいっていないし、言うつもりもない。ただ、日韓併合条約の違法性を主張しているのである。もちろん、それを無効だとは自分からは最後の段階までは言わないだろう。何故なら、「歴史を掘り返す」とんでも無い話だという欧米諸国の強烈な反応が予想されるからである。

いまは、植民地支配で悲劇的な扱いを受けた韓国を、内外に宣伝しているのである。つまり、最初の節に書いたように、一度しかない歴史の巻物なら、そのプロパガンダの趣旨は、韓国或いは統一朝鮮なら、温情的な日本併合(補足5)を将来行うということである。

それは全く有りえない話ではない。統一朝鮮は今後、核保有国として、放置されるだろう。つまり、それは消極的核承認であり、インドやパキスタンの核兵器保有と同様である。そして、米国が撤退した東アジアには、21世紀後半には新バージョンの中華秩序が作られているだろう。日本の表通りを我が物顔で歩くのは、中国人や朝鮮人とユダヤ人などの西欧人だろう。

 

補足:

1)馬渕睦夫氏動画参照:https://www.youtube.com/watch?v=vw73HbcfKCQ&t=851s

2)1991年8月27日に条約局長の柳井俊二が以下のような答弁を国会でしたという。

「日韓基本条約は個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたというものではない。日韓両国間で政府としてこれを外交保護権の行使として取り上げることができないという意味である。」これは日本の原爆被害者などに国家が賠償することを避けるために出された論理らしい。例えば、「日韓両国政府の日韓請求権協定解釈の変遷」と題した論文を見ていただきたい。http://justice.skr.jp/seikyuuken-top.html

 

3)What the court judgment has said is that the context of illegal occupation in the colonial rule and the war of aggression, illegal acts directly connected to the context have not been covered by the ‘65 agreement.

 

4)You really think it's healthy for you to encourage South Korean citizens, here in 2019, to seek compensation for the tragic and terrible things that happened during the Japanese colonial occupation? It is really worth reviving and digging through all of that, is it?

http://www.mofa.go.kr/eng/brd/m_5674/view.do?seq=319927&srchFr=&srchTo=&srchWord=&srchTp=&multi_itm_seq=0&itm_seq_1=0&itm_seq_2=0&company_cd=&company_nm=

5)勿論、朝鮮からみて温情的な日本併合とは、日本国民に与える李氏朝鮮の両班が常民に対して与えたのと同等の処遇だろう。