1)日本の政治評論家は、米中覇権戦争は決着がつくまで続き、中途半端な終息はないだろうと声を揃えている。もしそうなら、安倍総理が中国との関係を深めようとする姿勢がわかりにくい。モスクワ在住の北野幸伯氏が、何度も日本に向かって警鐘を鳴らしているように、日本は二度目の大敗戦の前夜なのかもしれない。https://www.mag2.com/p/news/423231

 

一度目の大敗戦に至るプロセスは、米国の巧みな戦争への誘導だった。それはGHQのトップだったマッカーサーの議会証言や、Fルーズベルトの前任大統領だったフーバーが歴史を再評価して書いている通りである。(補足1)

 

大恐慌から抜け出られない自国の“出口のない状況からの脱却”を解決する方法として、米国は戦争への参加という方法を選んだ。ドイツに宣戦布告をする口実がないので、日本を標的にした。(補足2)そして、軍縮条約への誘導から経済封鎖策を経て、戦争に誘導した。日本の敗北は、二発の原爆によらずとも戦争前から明らかだった。(補足3)

 

戦後その日本を、占領から完全な従属国にして、二度と立ち上がれない状態に整形した。日本を非武装中立という脆弱体質の国家に仕上げ、そこからの脱却を企むようなまともな政治家を全て潰し、官僚という政治家の適正が皆無な人種が政治を担う国家に仕立て上げた。(補足4−1)

 

講和条約を米国の忠犬となった元内務官僚の吉田茂政権の時に締結し、その後の完全独立を防止した。その後、東アジアの覇権支配の基地として、日本を不沈空母(やはり米国の忠犬的な元内務官僚、中曽根康弘元総理の言葉)にして、ドル基軸体制を、不換紙幣を用いながら続けた。(補足4−2)

 

今回、異星人的な人物が大統領になったのを機会に、日本を独裁国の中国の犠牲になるよう仕向けて、東アジアから撤退しようとしている。その方法として、あの戦争の時と同様に、全て日本の責任でシナリオが進むようにしたいのである。その罠に、安倍総理が引っかかった可能性がたかい。

 

2)安倍政権は、来春中国の習近平主席を、国賓として日本に招く予定をしている。それは、トランプ政権の対中国外交に盾突く外交である。それを国会でもどこでもほとんど議論しないのが、レベルの極めて低い日本の国会議員や主流派の政治評論家である。地上波のテレビも新聞も何も言わないし、何も書かない。

 

この問題に関連して、10月25日のトランプ政権のペンス副大統領による演説が行われ、昨年に続いて中国を批判した。しかし、若干融和的姿勢が見えていると中国専門の遠藤誉氏が指摘しているが、それはその通りだろう。https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20191028-00148588/

 

その後、10月30日には副大統領演説を補強するかのように、ポンペオ国務長官がハドソン研究所において何とか賞の受賞講演として、中国共産党政権は米国やその他の民主主義諸国の価値観を否定しているとして激しく非難し、全世界の民主主義諸国が団結して中国と対決することを求める演説をした。https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/58150

 

ただ、副大統領や国務長官が中国非難をしても、肝心のトランプ大統領はこれまでの習近平とは信頼関係が出来ているという態度に、変更を加える発言をしない。トランプのこれまでの外交は、米国の利己主義を100%他国に押し付ける極めて身勝手な姿勢を、見せたり隠したりしてきた。つまり、トランプにとっては、日本などどうなっても構わないかの様である。

 

ヨーロッパ諸国は、中国は第二ではあっても第一の仮想敵国ではないので、そして、米国とのNATOも(フランス大統領は批判したが)、トランプ退任後はまともになるだろうから気楽である。しかし、非武装中立の日本は、米中対立の中でどちらにも付かないで独自路線を取るのは、両側に絶壁を持つ稜線渡りと同様に困難である。そこで、トランプを信じられない安倍政権は、中国との関係を改善する方向に少し向かったのだろう。

 

次回の大統領選挙でトランプが敗北することが確実なら、おそらく日本側はポンペオ長官の言う通りに、中国を敬遠する方向に舵を切るだろう。しかし、習近平はいい奴だとか、金正恩と仲がいいとか言って同盟国を馬鹿にするトランプ大統領の再選の公算は大きい。そのような大統領を産むほど、米国も病んでいる。(補足5)

 

安倍総理とその取り巻きは、この複雑怪奇なあるいは“マッドマン”(補足6)を大統領に持つアメリカの情況を十分読むことが出来ないのだろう。丁度、80年前に平沼麒一郎首相が、独ソ不可侵条約の締結を知って、「複雑怪奇」と声明を残して総辞職したことを思い出す。その後、一年ごとに首相が代わるという混乱の後、東條英樹が首相になり戦争がはじまった。

 

この歴史に学ぶべきだが、もう遅いようである。それを示す出来事がすでに起こっている。天皇の即位礼にペンス副大統領は参加を取りやめて、全く日本では名前が知られていない一長官が代わりに参加した。おそらく、中国の王岐山と顔を合わせるのを嫌ったのだろうが、その辺の経緯は日本では全く議論されない。

 

3)日本が反中国の姿勢を取った時、中国はより一層国際環境の中での孤立感を深める。そこで米国は中国との関係修復に動くだろうと安倍総理は疑っている可能性がある。それは、自身の損害を最小限にし、中国に最大の譲歩をさせる米国トランプ一流の利己的外交である。

 

その後、日本が中国からイジメを受けるのは、日中の二国間問題であり、アメリカは無関係であるという姿勢をトランプなら採るだろう。

 

トランプ退任後の可能性が高いが、何れ米軍は東アジアから撤退するのは、伊藤貫氏の指摘の通りだろう。そこで、米国の負担を最小にして、日米の関係を切りたい。上記シナリオは従って一石二鳥である。そのような酷い事でも、トランプならやりかねない。

 

何も報道せず、何も議論しない日本である。日本国民は未だ寝ぼけている。安倍さんがもし天才的政治家であっても、そして、伊藤貫さんが主張するように憲法改正から核武装実現を狙ったとしても、日本国内の猛反対と、米国、ロシア、中国などからの非難大合唱にあうのは必然である。(補足7)

 

日本では、その極めて危険な賭けをしている安倍政権を、まともに見ないでおこうと言う政治屋とその使い走りが多い。彼らは、その代わりに断然簡単な韓国批判で国民の目をそらせている。

 

もう一つ、日本の政治屋とその取り巻きが期待しているのは、中国の経済崩壊である。しかし、中国は崩壊する時には、元は紙くずになるが、ドルによる外国債務は残さないだろう。経済に詳しい李克強は、そんなヘマはやらない。(補足8)

 

習近平政権が潰れれば、中国は世界のほとんどの国同様にパニックになるが、それでもその後は共産党独裁の経済大国として短期に復活するだろう。再びチャイナ7が政権を支える体制に戻るだけだろう。

 

日本の若者や小さい子供を抱えた夫婦は、ジム・ロジャーズの言う通り、出来るなら日本脱出を考えるべき時である。

 

 

補足:

1)マッカーサーはGHQ総司令官を退任後、議会で証言している。また、ハーバート・フーバー著「裏切られた自由」か、その解説本に書かれている。私は解説本しか読んでいないが、元の本を引用しても許されるだろう。

2)桂ハリマン協定を破棄した日本に対して、米国は腹立たしい気持ちに満ちていた。そこで、日本を戦争の標的にするのは、当然だとも言える。

3)オバマ大統領が、広島訪問の数日前に核兵器予算を大きく増やしたことを、伊藤貫氏は指摘している。核廃絶に互い努力しようと広島で呼びかけた数日前の事である。その冷酷無比とも言える国際政治の現状を考えるべきである。

4)1.孫崎享著「アメリカに潰された政治家たち」に書かれている。2.不換紙幣によるドル基軸通貨体制は、オイル取引に米ドルのみを用いる制度を作ることと、世界のユニポーラ-覇権で維持された。

5)これについては、2、3日中に伊藤貫さんの講演を引用して、書く予定である。

6)トランプ外交を“Madman Theory”を採用していると言われるので、トランプの形容にそれをそのまま用いただけである。 https://en.wikipedia.org/wiki/Madman_theory

7)日本の現状は、国民の大半は「火事だ」と叩いても、今「寝ている最中だ」と怒り出すほどの、白痴的平和ボケである。日本の政治家のうち立憲民主党などを含め、半数近くは、中国や朝鮮半島出身かと思われるほどの、非武装中立論者である。多分、かれらは日本が崩壊するときに、隣国に逃げるつもりをしているのだろう。

8)中国のトップ周辺には本当の秀才が多い。李国境は経済指数を作るほどの経済通であり、王岐山はハエやトラを叩くだけでなく、非常に優秀な政治家だと言われている。日本の政治家とは、それこそ雲泥の差である。

日本&米国両政府の貸借対照表

この問題をもう一度考えるために再投稿した。
 

自民党政権は消費税を10%に上げ、デフレの苦しみを再度繰り返そうとしていると三橋貴明氏が批判している。https://www.youtube.com/watch?v=4UH4rNe61W8

その背後に居るのが財務省であり、財務省の目指すのはプライマリーバランスであり、消費税はその一環であるという。つまり、日本の経済環境下で、政府は借金を増やさないで経済を発展させるのが良いし、それが可能であると考えているらしい。

三橋氏は、与野党を問わず政治家達が心配している政府の大きな借金について、差し当たり国債の暴落などの心配などなく、現在はデフレの克服のために増税などしない方が良いと言っている。その理由は、国債の殆どを国内で持っているからである。そこで、そのあたりを我流で考えてみた。もっとも手取り早いのは、米国と日本の貸借対照表を比較してみることだと思う。

1)日本と外国の財務環境を比較する際、世界の基軸通貨発行国との比較では当てにならないという考えもある。しかし、米国のデータは比較的簡単に入手できるので、比較対象とした。
 

ちょっと周り道だが、米国の債務を表すグラフが見つかったので上に示す。全体で20兆ドルを超えており、日本同様に批判がある。税金を支払う人一人当たり、100万ドルを超えるという批判がわかりやすい。 http://www.marketwatch.com/story/heres-how-the-us-got-to-20-trillion-in-debt-2017-03-30

日本円では2500兆円位だろう。しかし、全債務とは要するに貸借対照表片方のトータル額であり、健全性の判断はできない。そこで、米国の貸借対照表(BS)を見てみる。

上記のBS表では、資産と負債の差額が、17兆ドルであり、資産の6倍近い。その中で、国債(Federal debt securities)は12.8兆ドル位であり、またその下にある6.6兆ドルあまりは、職員の退職引当金などであろうが、相当多額である。日本と違って軍人が160万人近くいるので、その年金引当金などが大きいのだろう。国家の純粋な借金としては、上記17兆ドルと考えて良いだろう。

国債の約半額の6兆2000億ドルは外国が持っている。そのうち、多額の米国国債保持国は日本と中国であり、その金額はそれぞれ1.1〜1.2兆ドル位である。詳しくは米国財務省のページなどにある。(補足1)この状態でも米国債の格付けがAAAであるのは、驚きであるが、世界の覇権を握っているということの意味だろう。アメリカファーストと言って、もし覇権を放棄するなら直ちに破産だろう。その場合、外国の持つ債権は紙くずになり、米国軍人などの年金はゼロになるだろう。そんな事できる訳がない。こらからも自転車操業を続けるしかないのである。

また、米国の中央銀行であるFRBが持つ米国債は、2.5兆ドル位である。中央銀行のバランスシートに関して、一言言及すると、住宅ローン債権などが多額含まれており、これも健全かどうか心配である。一番下の青い部分が財務省債権、赤い部分がmortgage-backed securities、つまりほとんど各種住宅ローン担保証券だと思う。FRBの資産圧縮が始まるが、この赤い部分を民間に売り渡すことだろうが、信用が十分あるのだろうか。

2)次に日本の貸借対照表を見てみる。

上が日本財務省の貸借対照表である。 資産と負債の差額(つまり債務超過額)は、平成25年度で490兆円である。その資産に対する割合は、0.75倍であり米国の5.7倍と単純に比較すると、遥かにましである。納税者一人当たりの純借金という言い方では、正味7万ドル位だろうか。同じ数字で言えば、米国の場合は70万ドル位なので、相当その深刻さには差があると思う。
また、日本の国債のほとんど全部は、日本人の金融資産として国内で保有されている。このように考えると、我が国の財政は米国と比較して相当健全と言えるのではないだろうか。国債の金利の急上昇という言葉がよく出る。それは、北朝鮮などの核の脅威がたかまり、日本脱出を富裕層が考える時だろう。外交が非常に大事だと思う。

3)稼いだ金を貯蓄するのは、稼ぐ時と使う時のズレがある限り仕方がない。しかし、稼いだだけのお金を使い切るのが、経済システム全体の回転を考えれば必要なことである。何故なら、稼いだ金のトータルは供給した商品やサービスのトータルであり、サービスや商品は長期には貯められない。(経済学における三面等価の原則)

つまり、稼いだだけで使わなければ、その部分はデフレ要因になる。現在まで世界経済が回っているのは、米国が稼いだ以上に使ってきたからだと思う。消費税を上げるなどして、国民に将来不安を喚起し、国内の消費意欲を減少させるのは、ますますデフレ傾向を加速することに繋がると思う。

日本の政府も、稼いだ額(GNP)の全ては本来使い切らなければならないが、多額の対外債権を持っている。その結果、購買力平価に比べて円高になる傾向が強い。為替操作国との非難が聞こえる中で、日銀の異次元緩和でノーマルな為替相場を実現してきたのだと思う。

財務健全化は必要だが、それを増税でやるのは非常に非効率であると三橋氏は言っているのである。政治は、企業が投資を積極的に行い、国民は無理に消費を控えないような、明るい未来を感じさせるものでなくてはならないのである。

国債の金利の急上昇という言葉がよく出る。昨日の日銀総裁の言葉の中にもあった。それは、北朝鮮などの核の脅威がたかまり、日本脱出を富裕層が考える時に懸念されるのではないだろうか。つまり、国債の信用には、外交が非常に大事だと思う。

「円」は現在高い信用を得ている。その円を守るのに、国家がすべきことは主婦感覚の節約ではなく、外交と明るい内政で守るのが正道だと言うことだと思う。逆に言えば、増税をそのまま実行することは、財務省の財政健全化=節約という頼りない親父の家庭の主婦感覚をそのまま受け入れて、下手なことはせずに自分の政治家という職業を守ろうとする無能な国会議員が、政府や国会を占めていることを証明しているのだろう。

理系の素人なので、特に3)の部分について、間違いがあれば指摘してほしい。 (編集:9月22日午前8時)

補足:
1)中国や日本も夫々1兆1000億ドル前後持っており、米国以外の国全体で6兆2500億ドル前後である。http://ticdata.treasury.gov/Publish/mfh.txt
米国の中央銀行であるFRBも数兆ドル(2.5兆ドル)持っている。http://www.investopedia.com/articles/economics/10/understanding-the-fed-balance-sheet.asp

1)T大出身の官僚と政治家

 

日本の母親たちは、勉強すると頭がよくなると思っているだろうが、本当は逆のようだ。もちろん、日本の進学校を良い成績で卒業して、T大学に入学すると、いろんな知識を得てクイズ番組に出て恥をかかないようにはなる。

 

毎日ほどテレビ放送されているクイズ番組だが、その幾つかで、その大学の学生数人がクイズが得意だということで、T大王という名前で登場している。王なんて称号で呼ばれて恥ずかしくないのだろうか?彼らはきっと、そのような感覚など無くしていて、ただナイーブにその呼び名を歓迎しているのだろう。

 

T大とは、あの馬鹿官僚を大量生産している大学のことである。戦後、GHQの政策により、最も適さない彼らが政治家になり、日本人を今や世界の絶滅危惧種にしている。(補足1)

 

以上は、多少モジってはいるが、ワシントン在住の国際政治・金融コンサルタントの伊藤貫さんの意見でもある。伊藤貫氏は、そのT大経済学部を卒業し、米国のコーネル大で米国政治史・国際関係論を学んだ人である。伊藤氏によると、日本の官僚や政治家は、致命的と言えるほど思考力が弱いというのである。https://www.youtube.com/watch?v=pwDkY3uOA_Y

 

伊藤貫さんは、日本に帰ってきた時、西部邁さん(昨年死去)などと議論をして、日本外交の現状を指摘してきた人である。私も、彼の話がもっとも分かりやすいので、数回ブログで紹介した。その伊藤さんは、上記日本の官僚の弱点の原因について、以下のように話している。

 

私は18、9才のころ、同級生と付き合っていて、「彼らの大部分は、すでに思考能力を破壊されているな」と感じました。彼らは記憶力や計算力は抜群だけれども、自分で考えないのです。

 

日本の中学と高校の教育課程で、「自分で疑問を持つ、人のつくった回答に満足しないで、納得できるまで自分で考えてみる」という能力をすでにすり潰されているのです。だから彼らに、「大学に入ったのだから、主体的にものを考えろ。知的創造性を発揮せよ」などと要求しても、もう遅いのです。

 

その時点で彼らの大部分には、模範解答を丸暗記する能力しか残っていない。 そんな模範解答丸暗記型の秀才がキャリア官僚になるわけですから、米中ロのタフで柔軟で冷酷なバランスオブパワー外交なんか、とても対応できません。日本の外交政策と国防政策は、いつまで経っても米中ロに弄ばれ続けるのです。

 

これほど明快に日本社会の弱点が指摘されているのに、国会ではその解決策など何も考えないで、大学入試の英語民間試験を採用するとかなんとか、馬鹿な議論をしている。

 

学校で英語教育をもっとしないといけないという類のミクロな話では、教育改革なんか出来はしない。そうではなく、T大卒のラベルよりも、その個人の大学でつけた実力が、社会で評価されるようにしなければならないのだ。そのような日本にどのようにして改革するかを、国会議員は議論すべきなのだが、そんな事が分かる政治家はいない。

 

その名門XX大卒というラベルを得ることが、入試だけで決定され、馬鹿でもそのラベルが貼られていれば、高給と高い地位が約束される。そんな社会が健全な筈がない。何でもラベルで判断される社会は、全体主義社会である。そのような社会を持つ国には、破滅しか約束されていない。

                                                          

日本の教育が如何に日本人を馬鹿にしているかを、2つの例をあげて示す。

 

2)日本外交の大失敗

 

日本が、まともな国にひとっ飛びで成れるチャンスを逃した政治家の話である。私も既にブログに書いている。T大卒の官僚政治家、佐藤栄作がその主人公である。(補足2)米国大統領だったニクソンが日本に核武装と東アジアで指導的役割を果たすように進言した。https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2017/01/blog-post_12.html

 

伊藤貫氏は、最初に引用の動画で(9分30秒あたりから)、次のように語っている。ニクソンが実際に佐藤栄作に会ってみたら、あまりにも頭が悪く、しかも国際政治に対して完全に無知で鈍感なので、「こんなヤツはダメだ。全く相手にならない」ということになった。高坂正堯のような、憲法9条と吉田外交(吉田茂の対米従属外交)を支持した日和見主義的なコラボレーショにストをブレインにしていた佐藤首相と、ニクソンがマッチョなバランス・オブ・パワーゲームをやろうとしても、それは無理というものである。

 

そして、ニクソンは「もうジャップなんか相手にするな」と公言するようになった。その結果、現在の日本の運命が決定されたようなものである。現在、仮に朝鮮半島が核武装しても日本にだけは核武装させないという。(上記動画の8分位)その確固とした米国の方針は、米中の密約でもある。その米中密約は、ワシントンでの公然の秘密だという。(一定の核拡散の必要性については既に議論している=>)https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12466516761.html

 

その中国は、あの対中戦争においてプライドを傷つけた日本に、その埋め合わせをさせる時期を75年後の今日も、待っているというのである。その時は近くまで来てしまったようだ。(10月末と11月最初のブログ記事)

 

米国の著名な政治学者のジョン・ミアシャイマーやケネス・ウォルツらは、国際政治は三千年前から本質的に無政府状態であると言っている。そして、国家にとって頼りになるのは、自国だけであり、国際法や同盟関係が国家を救ってくれる訳ではないと言っている。

 

いつも私がブログに書いている「国家の作る社会は、野生の原理が支配する」ということである。何故理系の元研究者の私にわかるのか?それには、伊藤さんが明確に答えている。高校生でも分かることだと。日本のT大卒の官僚や政治家(元官僚)の無能は、国を滅ぼすことになる。佐藤栄作や吉田茂、更に大勲位中曽根康弘は、その筆頭容疑者達だろう。宮沢喜一?思考能力がないという点では筆頭だろう。飛び抜けてT大の秀才だったというのだから。

 

3)二つ目の例:馬鹿にされる日本の労働者

 

どこの大学を出た、どの家系に生まれた、どの民族に生まれたなど、何かの最初が問題の社会を“入口社会”と呼ぶことにする。(補足3)もっと庶民的な話でも、上記“入口社会”の欠陥は指摘する。それは、日本の経済力の逓減である。

 

それを明確に表す図がある。下に示す。

これが日本の賃金の推移である。この賃金は、例えばトヨタの各国の賃金を例にとっても同じだという。トヨタは英国や米国などにも工場を持っている。(私の車も、英国製のトヨタ車である。)そこでの賃金も、このように推移しているというのだ。つまり、日本の給与が低いのはデフレのためであるというのは、少なくとも国際的な企業では嘘である。

 

その指摘をしているのが、以下のニュースサイトの記事である。https://www.mag2.com/p/news/408545

このような調査は、少し真剣になれば誰にでもできる。しかし、それすらやらないで、テレビなどに出ている日本の政治経済評論家は、日本はデフレで給与が上がらないと言っている。名門大学を出ても、この体たらくである。

 

上記記事では、日本の労働者は馬鹿にされていると書いている。その通りだろう。その原因だが、私が何度もブログで書いた様に、日本が入口社会だからである。入口社会では、「給料が安ければ、自分の実力を正当に評価してくれる他の会社に行けば良い」ということには成らないのである。それを労働流動性が悪い、或いは、労働市場の流動性が極めて悪いと言う。名門T大学を出て(「入学したのだから」が正しい;補足3)、XX株式会社に奉公することになったのだから、滅私奉公が本来の日本人のあり方だという態度である。

 

本当はそうでないのだが、自分の頭で考える能力を無くしているので、“その本当”に気が付かないのである。

 

結び:

 

最後に一言。これも最近ブログで書いたことだが、ジム・ロジャーズという米国のユダヤ系大金持ちが、若者は日本から逃げるべきだと言っている。あの韓国よりも、日本に将来性がないというのである。それは、お前たちユダヤ系金融資本家の所為だろうと、馬渕睦夫元ウクライナ大使は言うが、被害妄想の類かもしれない。何故なら、自分のことは自分で決められるからである。

 

ユダヤ系が握る米国が日本を破壊しようとしているというのなら、今からでも、戦えば良い。伊藤貫氏が言うように、「日米安保が信じられないので、独自外交をして軍事力と核を保持する。経済制裁刷るならしろ」といえば良い。北朝鮮は立派に核武装したではないのか? 

 

補足:

1)次の動画でも、GHQによる財閥解体の結果、特殊法人が増殖したこと、更に、戦前には官僚出身の政治家はあまりいなかったことが語られている。それが官僚出身の政治家を育てる土壌になったことは明白だろう。https://www.youtube.com/watch?v=dpq-_e0Og4Y

2)主人公は国民ですという声が上がるかもしれない。しかし、国民に佐藤栄作を総理にする事が出来たか?答えは明らかにNOである。しかし、佐藤栄作氏は総理に成らない選択は出来た。それだけで十分だろう。因みに私の日本改革諸案の内の一つは、上記質問をYESにすること、つまり、共和制への移行である。

3)大学の授業は、教授連中が給与のためにしゃべるだけである。学生は、ただそれを眺めるだけであり、その間を静寂が支配している。例えば、補足1に引用の動画は、ある大学の授業風景である。授業である先生が、日本の大事件を喋っているのだが、学生の存在が感じられない。サンデル教授の熱血授業は、日本中の話題になったが、日本人は何も学んでいない。
習熟度テストはあるのだが、一夜漬けで何かを書けば良い。教授は、それに5段階か4段階かの点をつけるが、一定の割合しか落第点はつけられない。自分の仕事が増えるだけだからである。一部の国家資格を受けるために大学に入る学生たちを除いての話だが、彼らは卒業証書がほしいだけである。授業が聴きたいわけではないし、況してや何かを学びたいわけではない。