このシリーズ(I)は:ここまで来ている!日本の中国属国化[桜R1/11/29]を観ての感想

 

1)安倍総理の売国行為

 

米国による経済制裁で苦しい情況に追い込まれた中国は、何らかの方法で、安倍総理を完全に取り込むことに成功した。取り込まれた背景の一つには、安倍総理はトランプ政権の利己的東アジア政策に、対応できなかったことがあるだろう。

 

具体的には、「自分達で防衛するのでなければ米軍駐留経費はこれまでの倍出せ」とか、「貿易不均衡は、二国間で完全にバランスしなければならない(つまり物々交換的でなければならない)」などの要求である。

 

しかし、それは交渉事であり、値札通りの値段で購入しなければならないという類の話ではない。それらは、本質的問題を議論するための背景作りに過ぎない。絵の中心に来るのは、目的を共有する同盟関係を新しく樹立することである。背景と中心とは、相互にふさわしく作り上げられるべきである。

 

その目的の共有として重要な項目は、「インド太平洋構想を北東アジアにも展開できる様な協力体制を作り上げること」である。

 

この点については、米国は半分腰が引けている。中国及び北朝鮮という中世的帝国と、米国の同盟国として存在してきたものの、独立国としての意識の弱い二つの国を相手にしなければならないからである。

 

後者の一つである日本が、独立国としての精神を失ったことの原因の一つは、米国の占領政治にある。しかし、いつまでもそれを言い続ける姿は、韓国が日本に対して、慰安婦とか徴用工の問題を言い続ける姿にそっくりである。トランプは、そんなグジグジした話を最も嫌う。

 

現在の米国大統領は、過去にとらわれない現実主義者である。もし、短期間に相応の覚悟を示すことが出来たのなら、今後も法の支配や民主主義を共有する同盟国として協力的関係を維持したいが、そうでないのなら、まとめて中国に任せることが賢明であると考えているのだろう。

 

その覚悟の確認を、トランプ大統領はわかりやすいがかなり乱暴な形で行っている。それが、文在寅の韓国に要求した50億ドルの米軍駐留経費の要求であり、今後日本にしめされる同様の要求だろう。

 

その日米韓の間の政治的雰囲気は、既に其々の国の首脳が十分感じているだろう。韓国の文在寅政権はいち早く中国の支配下に入るという選択をした。次に、日本の安倍政権も同様の選択をした模様である。それは、今年4月に成立した新入国管理法とアイヌ新法(補足1)である。

 

この二つの法律は、北海道の10分の1の土地を購入済の中国は、そこに農場をつくり、中国向けの食料を中国人の手で生産するために用いるようである。つまり、上記二つの法律は北海道に大量の中国人労働者が、先住民を名乗る日本人(補足2)を利用して、円滑に入植するためとも考えられる。(水島氏談;下記引用動画の55分から1時間あたり)(追補1)

https://www.youtube.com/watch?v=PnE-XGKqWnQ

 

これが、岸信介の孫であることを誇りにしている安倍総理の外交である。

 

2)米国の同盟国防衛に対する基本的方針:

 

米国のGDPシェアは毎年低下している。その上、米国の経常赤字は一方的に膨らんでいる。更に、ロシアと中国の武力増強は著しい。例えば、超音速ミサイルや原子炉搭載型の潜水艦開発などの研究が進み、今や一旦空中に上がったミサイルを撃ち落とすのは困難である。 その結果、米国は本土防衛すら危惧される情況になっている。

 

この様な情況下での米国の方針は、同盟国であるヨーロッパや日本などには独自防衛を要求することである。今年6月に出た米軍のアジア地域における戦略構想において、米国海空軍の戦略的配備地域は、オセアニア、東南アジア、南アジアのみであり、北東アジアにはその展開拠点はない。(以上https://www.youtube.com/watch?v=l3WVHGBNC68;2時間45分ころからの矢野元自衛隊陸将補の話;補足3)

 

この米国の戦略構想は、以前から議論されていただろう。しかし、もう一つの構想として、上記基礎的バージョンに、北東アジアの自主防衛能力を高めた日本軍と韓国軍を組み入れて、インド太平洋構想の大きなバージョンがあっただろう。米国は、出来るならその拡大版を実施したかっただろう。その最終的な選択のために日本の希望と覚悟の程を確認することが、昨年11月、ペンス副大統領の訪日の目的だったのではないだろうか。

 

そのことは、以下の日本政府の公開した動画(下記のアドレス)を見れば分かるかもしれない。私には、この中のペンス副大統領の会談要約と日本国民に向けたメッセージの中に、米国の上記拡大バージョンのインド太平洋構想に対する日本の協力と、それにふさわしい日本の覚悟に対する期待があったことが表明されていると思う。

https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201811/13hyokei.html

 

上記サイトの上に表示された動画は、会談前の挨拶と互いに会談の意味を話す部分(8分弱)と、会談後の記者会見で二人が会談の要約を述べる部分(16分あまり)からなる。下は、会談後の16分の動画だけである。

 

安倍総理の、日本だけが、短時間に何度も訪問の相手国になったことに重要な意味があるような最初のコメントに、私は大きな違和感を持った。安倍氏は「外交」を日常の個人間の「外交」意味で理解している様に感じる。つまり、仲良く付き合うが、互いに相手の内部に深くは入り込まないのである。(補足4;前回投稿文の補足3と同じ)

 

安倍総理の説明の中心は、北朝鮮核問題や拉致問題であり、最も長く言及している。それに続いてインド太平洋地域構想についての言及があったが、これまでの協力が進んでいるという評価と、今後もインド、豪州、ASEAN諸国と日米が協力していくという方針だけであった。中国問題については、習近平との会談について報告し、日米の連携が大事だと一致したというだけであった。(10秒程度) 経済関係に於ける日米交渉について、自由で開かれた関係が大事だということで一致したとだけ付け足され、具体的内容に欠けた短い時間(4分弱)の要約だった。

 

一方、ペンス副大統領の12分以上の話の中心は、対中国姿勢であった。自由で開放的なインド太平洋地域の確保とその繁栄を目指す構想の障害として、権威主義と攻撃的な中国の存在が明確に言及されている。そして、この地域(日本を含む北東アジア)に対する米国の姿勢は不変であること、日本の防衛努力に対する評価(という形で本当は期待)が表明されている。その中に、埋め込まれた形で、日米の経済不均衡の問題と北朝鮮の非核化の問題に関する言及があった。拉致問題への言及は全く無かった。二人の話は、噛み合わなかったと思う。

 

安倍総理は会談のなかで、ペンス大統領が話す米国の構想に於ける幾つかのオプションの中に、深く切り込んでいないのだろう。一定の切迫感と迫力を感じないなら、深く議論することはないと、副大統領は感じただろう。その会談の経緯を12分の話の中で、ペンス副大統領は日本国民に対して直接述べているように感じられる。

 

 

3)安倍政権の考え方についての推察

 

安倍総理とその周辺は、米国による中国封じ込めに同調したとしても、その後、米国は東アジアにおける覇権を放棄するだろうと考えているのだろう。はしごを外された日本は、それまでの反中外交の報復として、中国の核の脅威に晒され、永久に中国の奴隷状態に置かれるだろうと考えるかもしれない。

 

米国の方針は、上記の読みとほぼ同じだろう。しかし、米国のシナリオには二つあっただろう。①1つ目はこの重大な危機を必死に考えて行動する国家用である。その場合、独自防衛能力の獲得と対等な国家間での日米同盟であり、そこに至るまでの一定期間の米国の協力継続である。(これについて、「日本核武装論」(2:50以降)の中で矢野准将は日本や韓国にも核兵器保持を認めるつもりだろうと言っている)

 

もう一つは、②あくまでも運命に身を任す受動的な国家用である。トランプ大統領は、そのような国を相手にするつもりはないだろう。韓国の文在寅政権は、嘗ての李氏朝鮮の皇宗のように②を選んだ。日本が前者を選ぶ場合には、相当の覚悟と頭脳を使う必要がある。その選択をペンス氏は確認にきたのだと私は思う。トランプが来なかったのは、安倍にそのような覚悟も頭脳もある筈がないと読み切っているのである。それが東アジアサミットやAPEC(中国、日本、韓国が主要メンバー)に興味を無くした理由だろう。https://www.sankei.com/world/news/180901/wor1809010006-n1.html

 

ペンス副大統領とトランプ大統領の間の会話を想像する。「日本が、真の独立と自己防衛を目指すなら、米国はそれに協力しなければならない」というペンスに、トランプは、「安倍にそんな話をしても無駄だ」と言ったのではないだろうか。そこで、ペンスは「じゃあ、私が一度本音で話をしてみる」と言って、三度目の日本訪問をした。(補足5)

 

その時、既に中国の甘い話に乗りかけていた安倍は、ペンスの話の中に深く入って来なかった。その結果、安倍は国民向けに記者発表をする時、北朝鮮問題以外は、項目を読み上げるだけの話で短く終わった。ペンスは、「インド太平洋構想の概念とそれに対する妨害勢力の存在、そして、その妨害勢力に日本が主体的に対抗する覚悟を示してくれるなら、東北アジアに対し米国が深く関与する覚悟があることを明確にした」と日本国民に向けて、安倍が使った時間の3倍以上の時間をかけて説明した。しかし、ここは日本である。日本国民に対して、十分説明する義務が安倍にはあるはずだ。

 

前者の方針を明確に示せば、米国が東アジアでの覇権の維持に、十分な武装をした独立国日本を期待するだろうし、一定の協力をするだろう。しかしその道は、日本にとって平和教に毒されている日本国民の覚醒という、難しいプロセスを乗り越えなければならない。

 

後者の方針をとれば、日本に泥沼の対中親和外交を選択するままに放置し、米国は、経済問題で厳しく迫ることで日本を米国からの離反に導く。最初から、北朝鮮から核兵器剥奪が不可能なことだろうと、米国は予測していた筈である。

 

安倍総理は、日本の選択肢として「核武装と憲法改正をして、まともな独立国になること」も一応考えただろう。しかし、短時間にそのようなまともな国になるには、何か特別の手法を用いない限り無理なことは明白である。国民は平和教(広島を訪問したローマ教皇やオバマ大統領のような無責任な理想論に、感激する宗教)と健康教を唱えているのみであり、テレビはクイズ番組、健康番組、下劣な週刊誌ネタに集中している。 日本国民は、政治的には堕落の極致にある。そこからの覚醒には、長期的には近現代史の総括とその国民への教育が最も大事だろう。しかし、短期的には北朝鮮の核兵器の脅威を宣伝する方法もあるが、そんな芸当が出来る安倍総理ではない。

 

そこで、この中国が困った時期に、恩を売るかたちで関係を良くすれば、日本は生き残れるかもしれえないと考えたのかもしれない。しかし、それは致命的な間違いである。安倍氏は、国家と国家の関係を、同じ社会に生きる個人と個人の関係と同様に考えてしまう愚かな人物ではないだろうか。(既出の補足4)対中外交を戦略的に考えることなど出来るわけがない。

 

中国では、騙し騙されるという人間関係は日常的であり、騙された方が悪いと考えるのが普通である。その結果、家族以外は信じないのが中国人である。そのような文化の中では、国家は中世的な形が最も安定である。その場合、周辺国は単に搾取の対象でしかない。

 

宮沢賢治の「注文の多い料理店」のように、安倍政権は、自分の意思で食べられるように準備を始めている。中国は現在、沖縄と北海道を日本におけるフロントと考えている。先ず、そこに中国の支局のようなものを作る素地を用意する。そのための法整備を安倍総理にサジェストしたのだろう。それが入国管理法改定とアイヌ新法の二本である。今年の4月19日に成立した。

 

中国は日本人を10人以上拘束しているらしい。それらの行為は、日本の親中姿勢が本物かどうかのリトマス試験紙なのだろう。野党も日中関係には何も質問しないし、新聞や地上波のテレビの殆ども同様である。日本は確実に消える。それは李鵬が1993年、訪問したオーストラリア首相に言った通りである。「40年後には、日本は消えている。」

 

 

4)中国の考えと安倍総理考えのすれ違い(私の想像):

 

韓国の文在寅政権は中国への隷属を決めている。情況は、丁度李氏朝鮮の末期のそれに似ている。韓国は要するに強い国に隷属する習性がある。(補足6)安倍政権の日本が、同じ様に中国に隷属する方針でも、日韓が連携をとったままでは面倒である。米国による米韓日の連携再構築の方針が出されれば、その方向に逆戻りする可能性すらある。

 

そこで、韓国の文在寅には、徴用工でも慰安婦でも良いから、日本を困らせてやれと命令する。日韓を協調不可能なように分断するためである。文在寅の要求に対して、やはり中国のサジェストがあって、安倍政権は韓国への経済制裁を行った。その結果は中国の目論だとおりである。獲物は、一匹づつ獲るのが賢明である。

 

将来、日本から上納金を取り立てるのに、韓国を使えばよい。彼らは取税人(聖書の世界では悪人)として最適だろう。韓国と日本は、中世の下級役人と農奴の関係になるのだ。そして、中国、韓国、日本の安定な中華秩序ができる。これまで何ども中国経済の発展のために日本を利用した。利用できるものを、利用するのは自然なことだ。

 

ここで安倍総理を含め、日本側の根本的間違いについて一言書きたい。上では、北朝鮮問題をほとんど書かなかった。日本にとっても、米国にとっても、北朝鮮の核開発問題は、中国の東アジアでの覇権掌握に比べれば小さい問題である。

 

しかし、安倍政権は、更に小さい拉致の問題を、日本にとって最大の問題と間違って考えているようだ。無能の極限にある人物と言える。以前のブログ記事に書いたように、日本は“拉致問題”に拉致されている。拉致問題の話になると、思考停止に陥ってしまう。

 

5月の日米首脳会談では、安倍総理は日本の最大の問題であると言って、トランプ大統領に協力を請うた。トランプ大統領も適当に話をあわせていた。1億3,000万人の日本国民がウイグルの人たち以下の境遇になる将来を問題にせず、10人ほどの拉致被害者の問題を、最重要課題のように取り上げたのである。

 

以前、書いたことを繰り返す。平和ボケの日本国民は、拉致問題を「日本国家が彼らを守ることが何故できなかったのか」という視点ではなく、「悪人による犯罪」と考える愚を犯してしまった。北朝鮮は、国交のない常に日本と戦争状態とも考えられる国である。その類の国際関係は、本来「野生の原理」が支配する世界である。

 

日本国民の他国による拉致は、犯罪ではない。日本国への戦争行為である。戦争行為に対しては戦争で解決する以外に方法はない。それを明確に国民に言えない者は、国政政治家たり得ない。ましてや、そんなヤツが一国のリーダーになる可能性が高いことが、民主主義の根本的欠陥である。米国で民主主義が成立しているように見えるのは、実は一部のエリート層の独裁だからである。本ブログでも何度も引用した、ブレジンスキーの言葉が証明している。中国共産党幹部も、自分たちの政治制度が西欧の民主主義に比べて優れていると言うのは、正にこの民主主義の欠点故である。


 

 

補足:

 

1)アイヌ協会の代表、中国及び北朝鮮のメンバーが、主体思想研究会を日本で創設している。因みに、アイヌが北海道に現れたのは、13世紀のことだという。下記サイトの50分辺りから、水島氏が解説している。苫小牧、稚内の市長は大親中派であるという。

https://www.youtube.com/watch?v=PnE-XGKqWnQ

 

2)北海道に入植するには、元アイヌの協力を得るのが最も大きな力となる。アイヌであることと最近のマイノリティーの権利重視の文化が、黄門の印籠のような役割を果たすからである。そのため、アイヌ協会の会長は中国と北朝鮮が共同で作り上げた日本のチュチェ(主体)思想研究会の創立メンバーであり、アイヌ協会と中国の協力体制は準備されている。

 

3)「そのような情況だから、トランプは、宇宙軍創設とかを言い出している」と矢野准将は言っている。(https://www.youtube.com/watch?v=l3WVHGBNC68;2時間45分以降)ケネディの時とそっくりである。

 

4)安倍総理の外交能力はゼロである。それは日露外交で証明されている。おそらく、安倍氏は「外交」という意味を日本の日常語の意味で理解しているだろう。つまり、日常語の外交とは、仲良くおしゃべりをすることで、互いに相手の内部に深くは入り込まない。日露外交では、何度プーチンに会っても話が具体的なところに行かない。あるのは、笑顔と握手と総論だけである。米国CIAに聞けば分かるだろう。トランプは、安倍氏との話には飽き飽きとしている筈だ。

 

5)ペンス副大統領がこの会談後に出席する、東アジアサミットやAPECの会合をトランプ大統領が欠席した理由は、既に米国の方針が出ていて、話すべきことが無かったからだろう。また、2019年5月の日米首脳会談では、米中覇権戦争についての話し合いは記者会見の中に無かったので、何もなされなかたようだ。安倍総理の関心は、日本の国体護持よりも拉致問題でトランプ大統領の協力を得ることのようである。

https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2019/0527usa.html

 

(追補:記者会見でトランプ大統領が話す時、原稿のプロジェクターから目を話す時は、正面に向かって話し、安倍さんの方は向いていない。また、安倍さんはドナルドとファーストネームで呼ぶ場面が何回かあったが、トランプ大統領は、フラットにprime minister Abeと、目を見ないで言っている。二人の間の微妙な雰囲気を感じ取ってもらいたい。)

 

6)李氏朝鮮は、どこか強い国に隷属することで、国王と両班層の地位を安泰に保つという外交政策をとった。その際、一般民は貧困の極に放置された。(イザベラ・バードの朝鮮紀行。https://www.youtube.com/watch?v=Nrl1kogZbkQ&t=31s

第26代の朝鮮王の高宗は、ロシアがつよいと考え、乱れた市内からロシア公使館に移り、朝鮮王朝の執政をとった(露館播遷という、1896/2~1897/2)。

 

追補:

 

1)新入管法は日本の労働不足を解消するためのものとも考えられる。しかし、新入管法とアイヌ新報が、国会での審議を省いたような形で、非常に短い時間に同時に成立したことを思い出してほしい。更に、李克強首相や王岐山(実質NO2)という中国首脳が訪日した際、特別にふたりとも北海道を視察していることに注目すべきである。

チャンネル桜の水島社長が、中国による日本の属国化の進展を憂い、そして、それに対抗しない安倍政権を批判している。以下に、水島社長の発言内容の概略に、私の想像を含めた解釈を加えて記す。

 

水島氏は先ず、自分たちの石垣島漁協と協力してやって来た尖閣諸島周辺での漁業活動を紹介している。実効支配の実績をつくるためである。しかし、そのような漁業活動も、現在では中国の公船(多分、領海警備の船)の警備活動により、出来なくなっている。現在では、尖閣近海は、海上保安庁の船と中国の警備船が互いに行ったり来たりして、日本が実効支配する領土でなくなっている。

https://www.youtube.com/watch?v=__plLpNJMFc

 

自民党は、衆議院議員選挙の公約として、尖閣に公務員の常駐、または公安施設の拡充を約束したが、何一つ実行していない。更に、日本国民が10人以上も、中国に拘束されている。この人たちの拘束理由の説得力のある説明は未だ公開されていないにも拘らず、日本政府は彼らの釈放を要求していない。(補足1)このような情況にあっても、安倍総理は「日中関係は完全に正常化した。これからは発展あるのみだ」と言っている。

 

日本は昨年10月の安倍総理の訪中以来、習近平の国賓としての招聘など、親中政策を実行している。総理訪中に備えて準備をしていただろうと思われる最中の10月4日、米国ペンス副大統領による“中国との対立を明確にする演説”がハドソン研究所でなされた。

 

それまで、トランプ大統領なら適当なところで中国に妥協するだろうと思っていた人も多かったので、経済戦争から覇権戦争に変質した米中関係に戸惑っただろう。しかし、これまで積み上げた外交方針を、急激に変えるわけにはいかない。いつもの事なかれ主義で、そのまま惰性で親中の方向に進んでしまった様だ。

 

ヨーロッパなど世界中の国から、日本は同盟国の米国等を裏切って、中国を相手に金儲けに精を出していると非難されるだろう。米国に対する敵対行為ともとれる現在の安倍対中外交は、第二次大戦のときにドイツと手を組んだときに似ているという人もいる。(北野幸伯氏)

 

歴史的演説の後の昨年11月、訪日したペンス副大統領に、安倍総理が半月ほど前の訪中の説明をしている。ペンス氏の「米国は、自国の安全保障にとって東アジアが重要であると認識している」という声を上の空で聞いたのか、その意味も確認せず(<=これは想像です)、東アジアを含むインド太平洋構想の実現に向けて、二人の意見の一致を見たような声明を出している。(補足2)総理は、その中での日本の位置について、具体的且つ十分に確認していなかっただろう。https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201811/13hyokei.html

 

それから1年経った。一年間で、習近平の国賓としての招聘など、日中関係は大きく前進した。米国は、それでも日本に抗議や重要な問い合わせなど、何もしない。しかし、それは米国トランプ大統領と申し合わせて、中国外交を進めているという事ではないだろう。(補足3)

 

尖閣に中国軍が上陸した時、慌てて米国に協力を求めても、日本側が自ら招いた事であり、米国は何にもできないというだろう。米国はその瞬間を待っているのだろう。

 

補足:

1)スパイ活動や薬物所持などの理由は告げられているだろう。その様な場合、日本は抗議する理由はない。中国人が日本国内の犯罪で、日本に拘束されたとしても、同様である。

 

2)昨年11月に来日したペンス副大統領と安倍総理との会談後の記者会見の冒頭の動画は、最近見つけた。探す努力をしなかったのは、ペンス演説の重要性について十分認識出来ていなかったからだろう。その解釈については、近いうちに書く予定。

 

3)安倍総理の外交能力はゼロである。それは日露外交で証明されている。おそらく、安倍氏は「外交」という意味を日本の日常語の意味で理解しているだろう。日常語の外交とは、仲良くおしゃべりをすることで、互いに相手の内部に深くは入り込まない。日露外交では、何度プーチンに会っても話が具体的なところに行かなかった。あるのは、笑顔と握手と総論だけである。米国CIAに聞けば分かるだろう。トランプは、安倍氏との話には飽き飽きとしている筈だ。

 

 

伊藤貫氏の下に引用の動画は、米国でのトランプ大統領という異色の大統領が誕生することになった背景について、議論することを目的としている。https://www.youtube.com/watch?v=Y_oD0ZWfWz4&t=4225s

私は既に、この動画の内容の要約と感想を記事として掲載している(11月13日の記事:崩壊する米国と道に迷う世界)。在米ブロガーのchuka氏が、この動画に関するコメントを、私の解釈に対する感想を含めて、掲載した。https://ameblo.jp/chuka123/entry-12548210120.html

 

私にとっては意外に思う内容もあるので、ここにこの動画のエッセンスを再掲し、私の解釈への追加、及び上記コメント記事への感想を書くことにした。今回更に、社会と個人の関係についても、少し考えてみた。素人の考えなので、自由に議論してほしい。

 

1)前回議論の内容の要約と追加:

 

伊藤氏は動画で、米国は近い将来、(a)貧富の差の拡大と富裕層による政治支配の進行、及び、(b)白人人口の減少とヒスパニックや黒人人口の増加により生じる歪の拡大、の二つの大きな変化により、米国社会が不安定化すると指摘した。(補足1)

 

上記(a)の原因は、米国がリーダーとなってネオリベラリズム的政策を進めることで、世界経済のグローバル化を進めたことにある。そのグローバル経済の中心にある米国金融資本に利用され(そして、逆に、米国金融資本を利用し)、グローバル化経済の現場となることで豊かになったのが、当時発展途上国の中国である。そして、切り捨てられ貧しくなったのが、米国内の白人ブルーカラーである。

 

その発展途上国の代表である中国が、米国副大統領により(昨年10月のハドソン研究所での講演において)、米国のライバルと確認されるまで巨大になった。また、米国に足場を置いてきた金融資本も大きくなるに従って、米国や米国民のための存在ではなくなった。その両方とも、現在の米国にとっては大きな問題となっている。

 

尚、伊藤氏の上記議論の延長上に意識されるのが、米国内で予測される政治的混乱とこれまで米国の一極支配だった世界が多極化することである。米国の世界経済におけるシェアの減少、その一方での中国のシェア増加により、米中の二極構造になるという予測である。

 

以下、近い将来の世界に対する私の考えを示す。其々の覇権域をサブドメインに分けると、核保有国であるロシア、欧州、インドなども地域的な極を形成するかもしれない。その際、米国とオセアニアとインド、さらに東南アジアの数カ国は、インド太平洋構想により巨大な覇権のベルトとして、更に、米国と欧州はNATOと言う覇権のベルトとして存在するだろう。それに加えて、世界には2,3の独立国家、パキスタン、イスラエルなどが、存在するだろう。

 

しかし残念ながら、伊藤貫氏の予測によれば、日本は東北アジアにおいて孤立し、10年程度の短い期間のうちに中国覇権域の中に包含される。現在の日本の国防体制と国民の国防意識から考えて、それは90%程度確実だと言う予測である。

 

日露同盟の可能性だが、米国がロシアと同盟関係になれば、考えられると思う。そしてそれが、中国共産党政権の崩壊の唯一のシナリオの最初の部分だと思う。

 

以上は全くの素人の予測である。しかし、米国のインド太平洋構想の中に、日本が入らない可能性を独自の考えとして、今年の4月の記事に書き予言している。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12466516823.html そして、その記事の中で、安倍総理の親中姿勢の原因だろうと書いた。

 

この米国のインド太平洋地域の戦略構想は、今年6月、米国で決定されたという。この事実とその背景については、最新のチャネル桜の「日本核武装論」で矢野義昭氏が詳細に言及している。(2時間43分以降、50分までの間に語られている:https://www.youtube.com/watch?v=l3WVHGBNC68

 

ただ、安倍総理の姿勢変化の理由については、チャネル桜の出演者は気がついていない。(勿論、私の考えが間違っている可能性もある。)

 

2)Chuka氏のブログに書かれた伊藤貫氏の動画に対する感想について

 

Chuka氏は、①伊藤貫氏の主張(a)は、2016年の大統領選挙における民主党候補の座を争ったサンダース氏とほぼ同じであること;そして、②社会主義者のサンダースは、スウェーデン型の福祉国家を目指していると書いている。更に、スウェーデンでの一般市民の経済生活について紹介し、米国市民はスウェーデン型の政策に馴染まないだろう、と指摘した。

 

この最初の指摘、バーニー・サンダースを過去一度支持したことを理由に、伊藤貫氏が社会主義に共鳴する人間の様に評価するのは、間違いだと思う。米国の経済システムには、補正が必要である。その補正項として、バーニー・サンダースの政策を支持したのだろう。つまり、従来の米国の政治の考え方に対するアンチテーゼとして、サンダースを評価したに過ぎないと思う。

 

伊藤貫氏の政治思想は、一昨年に自殺した故西部邁氏の思想に近い。メインストリームに無いのは事実だが、それはメインストリームが米国に与えられた幼稚な民主主義を継承しているからであり、本来は保守本流にあるべき考え方である。

 

次に、②のスウェーデン型社会主義に対し、収入の60%を税金で支払った上に、物価が非常に高いスウェーデンの政治体制には、米国人は親和的でありえないというChuka氏の指摘は、一方的な様に感じる。それは、トランプ政権の誕生そのものが証明していると思う。

 

米国人の考え方はともかくとして、このスウェーデンの物価や租税負担率の話について、少し調べたので書いておく。

上図は、各国の国民負担率(租税負担率と社会保障負担率の合計;2016年のデータ)をグラフにしたものである。それは、米国では33.1%、日本で42.8%、スウェーデンで58.8%である。驚くのは、フランス、ベルギー、デンマーク、ベルギー、オーストリア、イタリアなどは、これらの値より高いという点である。北欧型社会主義と人々は言うが、ヨーロッパ諸国の国民負担と、実はそれほどの大差がある訳ではないのである。

 

また、Chuka氏はスウェーデンの物価高を住みにくい感覚として上げているが、これも一方的だと思う。つまり、物価の国際比較はなかなか難しいという点を看過している可能性があると思う。品目間での物価のばらつきは、国によってまちまちであること、そして、それらの実際の数値は、為替によって換算されていること、の2点に注意が必要だと思う。

 

一般に、ある国からの輸出品は、自国製品が国際的に安価であるから輸出されるのである。逆に、輸入品は、その品の国内価格が国際的にみて高価であるから輸入されるのである。従って、スウェーデンでの食品などの物価高は、それらがスウェーデンの輸入品であることを指摘したに過ぎない。(追加:日本のエネルギー高と似ている)

 

更に、伊藤貫氏がキャピタル・ゲインに対する課税を31%から20%に下げたクリントンをボロクソに貶していると指摘しているが、私にはそのような発言には聞こえなかった。批判したが、決してボロクソではない。ボロクソに批判したクリントンとは、奥さんのヒラリー・クリントンの方である。

 

ビル・クリントンの経済政策は、日本でも評判が高く、新書版のクリントンを褒め称える本が出ている位である。従って、キャピタル・ゲイン減税も、その経済政策全体の中で論ずべきであり、個別に取り出して批判するのは、Chuka氏の指摘のとおり、間違いかもしれない。

 

3)スウェーデン型社会主義の利点と米国の自由主義の利点

 

米国は、いろいろなトラブルはあるものの、多民族が国家を形成して、世界一の経済力と軍事力を誇っている。これは、私だけでなく、世界中の敬意を集めていることは間違いない。その成功の背景として、科学研究に始まって、企業型研究、新しい経営手法、新規創業など、あらゆる場面で、個人の自由な思考とエネルギーが発揮され集積される社会環境にある。

 

それは、西欧合理主義の産物であり、東アジアの人治国家的な閉塞社会では考えられない社会である。ただ、この合理主義だけを原理とした政治では、こぼれ落ちる人間が多い。デジタル技術やAIの進展で、益々こぼれ落ちる人間の割合が多くなっているのが、先進国アメリカの現状だろう。そこで、社会主義的方法が持ち込まれなければならないのだと思う。

 

私の想像だが、伊藤貫氏はスウェーデン型の政治経済を将来の人類のために、より良い選択肢と考えた可能性がある。スウェーデンは、上記社会主義的政策にも係わらず、自動車、発電、機械などの国際競争力を持つ産業を育成することに成功している。それは、ソ連や嘗ての中国型の社会主義では不可能なことである。

 

スウェーデンなど北欧諸国は、思想と行動の自由をしっかりと確保した国家であり、同時に「ゆりかごから墓場まで」の社会主義的政策を持つ国である。ヒラリー・クリントンと民主党の大統領候補の席を争った、サンダース上院議員もそのような考えだとしたら、それは真当な考え方に入るのではないだろうか。

 

伊藤貫氏は講演の中で、大企業経営者の給与についての日米の間の差について述べている。以下記憶を頼りに引用するのだが、日本の大企業の社長(CEO)の給与は、たかだか従業員の平均給与の20−50倍程度(高々 2−3億円)である。しかし、米国の大企業のCEOの給与は、一桁上である。日本円で、数10億円もある。更に、米国の大手金融会社のCEOの場合は、更に一桁上である。(補足2)

 

この米国での社会から受け取る給与の差は、正常な人間社会の姿だろうか? 決してそうではないと私は思う。下の図は、幾つかの国での大企業CEOの給与比較を示している。日本が低い点で、米国は高い点でともに抜群なようである。日本は既に社会主義の中にあると考えた方が良いのかもしれない。

 

https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/news-releases/nr20190624.html より引用

 

 

4)社会と個人の関係:

 

ある国の政府、会社、協会、法人、個人は、全体として一つの社会を為す。個人以外の社会の要素は、全ての個人のために存在し、全ての個人の共有機関である。(補足3)この社会要素(特に国家や会社)を共有する感覚は、社会或いは国家へ、各個人における協力の意思形成の上で基礎となる。

 

一般に東アジア諸国では、その国家への協力の意思は少ない。国家は、国民から収奪する機関だと感じる人が多い。(補足4)

 

政府は、その社会要素を共有する感覚が、各個人に醸成されるような社会を建設する様、努力しなくてはならない。つまり、その協力関係を破壊するような、一部の個人に対する高額な給与は、そのような社会にふさわしくない。そのような道徳的感覚が、個人の中に存在しなければならない。

 

高額給与の大部分を租税の形で吸収するのは、健全な社会のあり方ではない。租税で取り上げれば、その能力抜群の個人を社会は失うことになるからである。以上のことを論理的に展開できないのは残念だが、それの様な社会が目指すべき方向であると私は思う。ましてや、特定の個人に集中した給与が、Super PAC(political action committee)のような政治献金機関に無制限に流れて、政策決定に影響するシステムは、民主主義の原則にも反すると思う。

(午後4:00全面的な編集;午後6:00語句修正数カ所あり)

 

補足:

 

1)トランプ大統領は、民主党の弾劾はクーデターの企みであると非難した。https://www.afpbb.com/articles/-/3247564

 

2)ソフトバンクは日本の投資会社である。その創業者孫正義氏に次期社長として期待されたインド人ニケシュ・アローラ氏は、孫氏と意見が合わず結局半年で退社した。その半年での給与合計は200億円程度だった。普通の感覚では、殺意を感じる数字である。何故なら、死亡保険或いは死亡保障金としてでも、普通の人間が受け取る金は、数億円を超えることはないからである。

 

3)ある個人が会社を創業したとしても、その会社は全ての個人(社会)の共有である。つまり、その個人は、公共の福祉向上を実現するために、その会社を経営する義務がある。その社会への貢献は、平均より大きいので、社会からより大きな恩恵(つまり、その人の給与や会社から受ける配当など)をうける。理由は、その個人が会社を経営する素地は、全ての個人及びその祖先らが貢献した国家が用意しているからである。

 

4)2,3の大国では、富を得たものは母国を飛び出して、米国などに移住する人が多い。その様な国では、国民のほとんどは、国家をこのような収奪機関と考えている可能性が高い。途上国にあるそのような国を、短時間で先進国並の経済力をもったらどうなるか? グローバリスト達はその問いに答えることのない、利己主義者だろう。