厚労省のHPでは、新型コロナウイルス肺炎の国内での発生状況について、一応書いている。それによると、検査件数は2月12日から3月25日までで、46800余りだという。一人で数回の検査を経過観察を含めて行うだろうから、多分述べ1.5万人位が対象となったのだろう。1日あたり数百人である。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html#kokunaihassei

 

その程度なので、日本ではPCR診断をこれまでの感染者と何らかの接点のある人を重点的に許可し、それ以外の検査を保健所が拒否していただろう。ニュースでは、以前に発表された感染者との接触などとともに報道されるケースが多いのはそのためである。クラスターという言葉は、それを誤魔化すための言葉だろう。インフルエンザの流行のとき、クラスターという言葉を聞いた記憶があまりない。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200318/k10012338211000.html

 

仮に3万人程度の感染者が見つかっても、1億3000万人の国民の中にばら撒けば、4000人に一人の感染者ということになり、検査されなければ(従って報道されない)別段危機に感じることもないだろう。現在は当にそのような状況ではないのか?そして、3000人程度が新型コロナ肺炎でなくなったとしても、通常の肺炎だと思いこんでいれば、年間12万人(年間の肺炎死亡者数)のうちの3000人なので、一般には特別な危機感も発生しないだろう。

 

東京都で1日に40人あまりが感染者として増加したと言っているが、それは検査件数が増えただけで、患者数がここ2,3日、急に増加したわけではないだろう。3月26日の東京都のページでは、これまでのクルーズ船以外の検査実施人数は累計で2269人だということである。この累計という意味がわかりにくいが、1人で3回検査した場合、3人として数えるのだろう。https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/

 

結果は、陽性者259名、入院中223人(重症15名)、死亡5名、退院31人である。上記検査数からは妥当な数値で、結局感染者数が少ないのは、殆ど検査していないからというのが実態だろう。

 

検査を10倍にすれば、感染者も10倍程になり、これまでの感染者と関係のない感染者の割合が殆どになるだろう。検査数を増加させれば、いつでもオーバーシュートという言葉が使える状況だと思う。これらの数値が更に数倍になれば、流石に隠しきれなくなり騒ぎになるだろう。その日は、一週間後位までに来るだろう。私は、そのように感じている。(翌日午前5時語句修正あり)

1)トランプのイースターに経済再開するという宣言:

 

米国では、新型コロナ肺炎の感染者数が急増し、特に酷いニューヨーク州やカリフォルニア州などでは都市封鎖を行っているようである。パリやローマも、このCOVID-19(肺炎)の脅威に殆ど死の街の様相である。それは、ウイルスの蔓延を防ぐには大きな効果があるかもしれないが、経済活動も殆ど完全に止まる。

 

その経済活動低下分は、差し当たり大型の財政出動で補うことは出来る。しかし、国家の体力が減退していくので、都市封鎖に効果が十分なければ、その後の感染拡大を承知の上で、封鎖を解く必要がある。(補足1)

 

3月24日のFOX ニュースで、4月のイースターの時に経済再開を行うとトランプ大統領が宣言したという。この呼びかけは、命令の形をとるのか、単なる呼びかけなのかはわからない。

 

トランプ大統領は、「COVID-19(肺炎)で助かっても、不況の中で大量の自殺者が出るようになっては、何のための都市封鎖なのかわからない。」という趣旨の言葉で国民や各州の知事を説得したという。https://www.youtube.com/watch?v=n9VJeg7N98k 

 

強力な対策を必要とする恐ろしい伝染病の対策と、それにより破綻しそうな経済の立て直しは、独立した問題への対策ではない。一つで満足ある結果を出せば、必ずもう一つが破滅的な結果になる、2つの問題は従属した問題(複数)である。従って、両方において不満足だが、その不満足の合計を最小にしなければならない。

 

トランプが4月12日に経済活動を再開すると宣言したのは、そのような難しいバランス点について、リーダーとして明確に答えを出したと見える。その明確さと、責任を引き受ける姿勢は、日本のリーダーには欠けている。

 

2)ミサイルの飛び交わない戦争:ウイルスとの戦争と国家間の戦争

 

この問題は、既に10日ほど前に一度ブログ記事とした。そこでは世界経済を念頭において書いたので、問題提起の部分は書き換えなければならない。勿論、議論は殆ど同じだが、結論は多少違うだろう。つまり、国際協力の部分が今回の米国の議論では欠けている可能性がある。そこでの問題提起は、次のような文章である。

 

人の移動が禁止されれば、人は消費しない。その消費物資は、従って、生産されない。生産されないのなら、工場は休業であり、小売店もほぼ閉店状態。石油も消費されないから、原油価格は下落する。中国で始まった経済縮小により、産油国の経済はガタガタになるだろう。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12582949871.html

 

ここで、国内経済だけに話しを限れば、もっとシンプルになる。つまり、日常生活の必需品以外の小売店の閉店と、それ以外の生産に携わる工場閉鎖により、更に、旅行業やホテル業、外食産業から各種サービス業などで客が無くなることにより、これら全ての業種が致命的な影響を受ける。

 

イースターまでの経済停滞とそのあと尾を引く後遺症でも、政府ができる手当としてGDPの10%くらいの財政出動が必要だろう。それが2兆ドルの財政増加である。その後、更に経済をストップすれば、例えば1ヶ月毎に2兆ドルが必要だろう。(これは単に筆者の直感により言っているのであり、定量性はありません。)

 

このようなCOVID-19に対する戦争を中心にして戦えば、それは確実に国家破綻への道となる。米国のドルの信用は失われ、元がその代わりの地位を獲得すべく名乗りをあげるだろう。(補足2)

 

中国は、既に経済再開を多くの省で再開しており、一党独裁の強みで多少の人命の犠牲など問題視しないで済む。(補足3)そのようになれば、多くの国は、今回のウイルスは米軍が中国に持ち込んだというプロパガンダに同意し、競ってその宣伝を請け負うだろう。その歴史的敗戦と、覇権の移動という結果になるだろう。

 

トランプの上記政策は正しいと思う。これは戦争である。国民全員が無傷と言うわけにはいかない。日本も米国の同盟国として、この戦争を共に戦うだろう。

 

3)米国の基軸通貨発行国としての地位

 

米国民一般は、自国が基軸通貨の発行国であることを十分自覚すべきだろう。世界で流通する米ドルは、米国の債務としてばら撒かれている。つまり、米国は世界一の借金国である。それでも尚、米ドルは世界一強い通貨である。それが基軸通貨としての地位である。

 

Covid-19との戦い方を間違えば、経済が破綻し、米国債の信用はなくなる。米ドルは、基本的に米国債の切り売りである。その結果、米ドルの信用失墜と世界の基軸通貨としての地位は失われる。

https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20190106-00110053/

 

その米ドルの強さの恩恵を、米国及び米国民は受けている。勿論、世界一の創造性のある産業、世界一の軍事力、世界一の科学力は、世界を睥睨するに十分だろう。しかし、それを可能にしているのは、米ドルの地位であると私は思う。

 

上の図は、世界の対外純資産のランキングである。この傾向は、毎年の経常収支の傾向と殆どかわらない。2019年の経常収支の世界トップはドイツで、2位は日本である。最下位は米国のマイナス490B$(B$は10億ドル)である。

 

基軸通貨の地位を失うことは、この経常赤字が許されないことと等価である。そうなれば、世界の覇権は当然、一党独裁の国に移動するだろう。はっきり言う。それは世界の民主主義国にとっての悪夢である。

 

そのような情況になれば、中国共産党政権は、全世界の中国人に国防動員法を適用し、世界の主な国で傀儡政権樹立のためのクーデターを起こす可能性があると思う。米国も例外ではない。

 

補足:

1)一回の都市封鎖で事態が好転する程、このコロナウイルス肺炎甘くないだろう。多くの首長がそれでも都市封鎖するのは、実効性に期待しているが、それとともに、国民に危機感を持たせるためだと私は思う。その目的を知って、国民は一丸となり協力すべきである。これは戦争なのだから。

 

2)一帯一路構想とアジアインフラ投資銀行(AIIB)構想は、元を国際基軸通過とする構想でもある。

 

3)中国は大躍進運動や文化大革命で其々千万人レベルの死者を出していると言われている。一党独裁の国の非共産党員の命の値段は非常に安い。それに比べて、民主主義の先進国での命の値段は非常に高い。人命が消耗する戦いでは、中国は圧倒的に強いだろう。

1)死亡率の定義について:

 

先ず、本ブログで既に定義した死亡率は、以下の式で表される。

死亡率(1)= 死亡者数/(死亡者数+回復者数      (EQ1)

死亡率(2)=死亡者数/発病者数                         (EQ2)

 

これら2つは発病を前提としているが、このほかに、今回新たに死亡率(3)を定義する。

死亡率(3)= 死亡者数/感染者数                          (EQ3)

この場合は、感染者の中には発病しない人も含まれる。

 

ここではデータとして、John Hopkins 大の特設ページの数値を用いる。ここでは、(Confirmed, Deaths, Recovered. Active)の数値がセットであたえられている。今回の様な場合、通常、体の調子が悪いので検査を受けるだろう。その結果、感染が確認された場合をConfirmedと呼んでいる。しかし、クルーズ船での場合のように、一群の人に感染が疑われる場合、体調とは関係なく検査する場合もある。その場合でも、感染が確認された場合、上記Confirmedの中に数えられるだろう。

 

つまり、John Hopkins 大のデータも、性格の違う数字が混ざっているので、注意が必要である。例えば、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニングポストは23日、中国政府が新型コロナウイルス検査で陽性反応の出た感染者4万3000人以上(2月末時点)を、発熱やせきなど肺炎でみられる症状を示さなかったことを理由に統計から除外していたと報じた。中国政府の内部資料から判明したという。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20200323-OYT1T50195/

 

更に話が複雑になるのだが、これらの定義は「疫学」という専門分野で定義されている死亡率とも異なる。疫学では一定期間を考え、その間に死亡する人の割合を計算する。分母には観測対象とする総人数が入る。以下の疫学用語の解説が正しいのなら、疫学での死亡率は、時間あたりの死亡比であり、単位は%ではない。

https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=58299?site=nli

(補足1)

 

 

2)新型コロナ肺炎でのデータ捏造:

 

新型コロナ肺炎の疫学データ捏造には二種類ある。虚偽のデータを作り上げての捏造と対象者全員を検査しないタイプの捏造である。前者は、私が推定する中国の捏造であり、後者は日本の捏造である。どちらも同程度に悪質である。

 

日本の捏造はこれまで詳細に書いてきた。クラスターという言葉を用いて、感染者クラスターを13程決めて、それと何らかの関係のある対象者を重点的に検査することで、検査をなるべくしない方法で、日本はCOVID-19肺炎に侵されていない安全な国だという印象を作り上げてきた。これが①オリンピック開催中止を防止するためと、②習近平の中国に対して“武漢肺炎”で迷惑を被っているという印象を与えないためであった。

 

②の動機から、上記のデータ捏造を行っているのが、フィリピンやエジプト、それにWHOのヘッドを輩出しているエチオピアなどだろう。発展途上国の大抵は、PCR検査の能力においても劣っているだろう。

 

中国の三箇所の怪しげなデータを示す。今日早朝のJohn Hopkins大の特設ページ記載のデータから、北京、広東、重慶の其々死亡率を計算してみた。

これらの低い死亡率は、武漢での高い死亡率が4.9% 及び4.7%が医療崩壊によるものであることを強調するために作られたものだろう。尚、上記無症状の感染者4万3000人をJohn Hopkins 大のconfirmedの人数に加算すれば、上記死亡率は更に2/3に減少する。中国の主張は、死亡率(3)を採用すれば、この病気の死亡率はもっと低いという主張か、あるいは、中国でも本当は12万人以上感染していたのだという主張のどちらかである。

 

中国以外で最も国際的に評判の高い形でCovid-19対策を行ったのが、韓国だろう。韓国の死亡率(1)及び死亡率(2)は其々、3.06% と1.42%であり、感染が終息したとき、これら2つの定義による死亡率は近づいて2%程度の値になるだろう。その数値より遥かに小さい上記中国の湖北省以外での死亡率は、信じられない数値である。

 

追補: 更に、Covid-19肺炎の脅威を過少に誤魔化す理屈に、死亡したのは持病が悪化したためであり、健康体であったなら死亡しなかった筈だという考え方がある。この考え方を延長すると、老齢の人間は、既に死にかかっていたのだから、その死亡の原因としてCovid-19肺炎が負うべき割合は100%ではないという理屈もありうる。それは一つの指数(指標)で現象を把握するという行為そのものを否定していることになる。

 

(一部編集と追補は、午前10:40)

 

補足:

1)これまでテレビ等を見ていて、死亡率の定義について聞いたことがない。恐らく、Covid-19肺炎を扱ったブログでも、明確に定義とともに用いた例はほとんどないだろう。テレビで解説する政府寄りの医学関係者は、人々を安心させる数字を言うために、そして真実が明らかになったときの護身のために、死亡率(3)つまり分母に発病しない感染者も入れている人がいるかもしれない。